2002年11月

11月1日(金)
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Locked Room経由で都筑道夫の日本ミステリー文学大賞受賞知ったんだけれども、この辺の著作が膨大な作家さんのガイドブックと言うのをどっかつくってくれないものか。先日なくなられた笹沢左保とか、まだ生きてるけれども佐野洋、西村京太郎、山村美沙、そして森村誠一あたりの埋もれた傑作を紹介する本って作ってくれると便利なのにね。というか、やっぱ、売れないのかねえ(そもそも書く人がいないという話もある)。この辺の面白どころはいずれ漁ってみたいもんです。
●『レイクサイド』読了。

11月2日(土)
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●あ、山村美沙ってもう死んでたんだったっけ。
●明日のお仕事の場所検索のために聞いた住所で検索したら……。思わず叫んでしまったよ(笑)。場所によっては詳しい場所出ないのね(泣)。今日は今日で嫌がらせか、っつーくらい寒かったし……。うう。
●『試験に負けない密室』読了。

11月3日(日)
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●嫌がらせか! と思うような寒さ。ラジオによると、例年より3度も気温が低いそうな(!)。基本的に寒さには強い方だけれども、その急さ加減で参ってます。皆様お元気でしょうか。
●先日の花園大学での講演会を聞いて思ったこと。別に、講演を踏まえて、と言うわけでもなく、ほとんど関係ないかも。『十角館の殺人』より15年。本格ミステリムーブメントはこれまでにないほど栄華を極め、始祖ポオも極東の島国で150年以上の時を隔てて己のフォロワーが死ぬほど出てくるとは考えなかったであろう。本格があふれているとか言われたり、壊れた本格の議論など様々なことがある。けれども、己自身のミステリ観に照らし合わせ、自分が本当に読んでみたい本格があふれてるかと言うと――少ない。絶対的に少ない。以前に簡単な本格観について書いたが、実のところ、私が読みたい本格につて、絶対的に欲しい要素は敢えて書かなかった。それは、或る種のいかがわしさ。このいかがわしさを言葉にすることは出来ないけれども、近年の、いや、綾辻以降の本格ミステリ群にはいかがわしさが足りない気がする。上品すぎるというか何というか。この辺の話は明日以降、少し続けます。
●『スノウ・グッピー』読了。

11月4日(月)
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●「本格ベスト」投票のラインナップ、国内の最後の一つが難航。決め手になるかも、と思いつつ『撓田村事件』を読み始めるが、どうなることやら。
●『忍者黒白草紙』読了。
●ミステリに於ける「いかがわしさ」に関しては早くて明日以降。

11月5日(火)
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●所用で梅田に出た際、
『蠅男』(海野十三/講談社文庫大衆文学館・絶版)1500円
 購入。つうか、1500円は高いよなあ……(泣)。早めに読んで、月末の探偵講談初体験に備える予定です。
●早速名探偵知名度調査に投票してくる。読んだことある人は169人でした。結構渋めどころや「なんでやねん(笑)」系もあったりして笑えます。
●『撓田村事件』読了。

11月6日(水)
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●昨日は締め切りまで一日早いが、エイヤッと送信。国内の順位を一部入れ替え。コメントに結構手間取りました。
●『TRICK THE COMIC』(監修:堤幸彦、原作:蒔田光治&林誠人、漫画:西川淳)★★☆
 映画版の劇場公開を間近に控え、コミック版の刊行。内容は第一シリーズの三つ、母の泉、テレポーテーション、千里眼。テレビの印象が強すぎるせいか、漫画にすると違和感アリまくりでしょうがない。――と言うわけで、第一シリーズを観たことがない人は漫画の方を読んでも大丈夫かも。テレビの方を見た人にはオススメできません。

11月7日(木)
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●間があきましたが、ミステリに於ける「いかがわしさ」について。
「いかがわしい」という語彙を辞書で調べてみると、
1:疑わしい。信用できない。いんちきなさま。
2:道徳上、風紀上よろしくない。
 となるけれども、私が言う「いかがわしさ」の意味は、無論1ではないし、かといって2でもない。まあ、2は近いけれども。「けれん」と言う言葉に近いかな。2の意味と「けれん」の間というか、重なる部分というか。と言うわけで、纏まらないので又続きます。
●『鴇色の仮面』読了。

11月8日(金)
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●『オルディコスの三使徒(1)』『オルディコスの三使徒(2)』読了。
●時折「嵐の館」で検索をかましてみることがあるんだけれども、この間面白いページが引っかかった。とある日記だが、「嵐」で検索してここにたどり着いた模様で「嵐」(stormの方だと思う)に関する考察があるに違いないと期待されてたようで(笑)。当サイトでは「ミステリ」推奨なんだけれども、いちゃもんつけられてました。ま、普通は「ミステリー」って呼ぶよね。まあ、固有名詞はさすがに変えませんが。つうか、面白いページというか、面白い記述だね、こりゃ。

11月9日(土)
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●『オルディコスの三使徒(3)』『氷結の魂(上)』読了。
●明日は仕事もないようなので大谷大学に出没する予定です。つうか、今日は疲れたのでこの辺で。では、また来週。

11月10日(日)
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●かねての読み通り、仕事なかったので大谷ミス研主催の法月綸太郎講演会に行って参りました。事前に寄せられた質問にのりりんが答える、と言う形式だったんだけれども最後の会場からの質問で「中国蝸牛の謎」に出てくる作家のモデルが連城三紀彦+笹沢左保+野坂昭如と言うのがびっくり。連城三紀彦はともかくね。事前に集めた質問の中には「『三の悲劇』はいつでるのか?」と言ったほとんどいじめやん(笑)、と言うのもあったり(とりあえず予定は未定らしい)。最新長編になるであろう『生首にきいてみろ』は来年春に連載完了、直しが入ってから刊行らしいけれども。文春の《本格ミステリ・マスターズ》には連作短編を構想してたが結局は長編になりそうとか(内容的に『四の悲劇』と言っても間違いないらしいが、タイトルは『四の悲劇』以外になるようだ。しかし、『四の悲劇』って四人称ですか?(そんな人称はありません))、あと、都筑道夫の『推理作家の出来るまで』刊行記念トークショーでは都筑道夫に20年間聞きたかったことを聞きまくって顰蹙をかったっつうくだりはなんかかわいらしい、ほほえましいと思ったり(笑)。評論の話では小林信彦の『地獄の読書録』た瀬戸川猛資の『夜明けの睡魔』話も出たり(しかし、瀬戸川猛資をして詐欺師と言ってのけたのは笑った。瀬戸川猛資の紹介文が実物の本より面白い、つまり、紹介文によって実物がそれ以上に面白く見えてしまうという事実がある以上、間違いではない言い方である)。
 全くの余談だが、講演中配られたパンフを前の人が座っている椅子の間にはさんで抜けなくなったことはここだけの話(バカ)。
 なにはともあれ、大谷ミス研の方々、お疲れさまでした。
●『氷結の魂(下)』読了。

11月11日(月)
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●皆様は新刊情報をどこから入手されますか。ネットがない一昔前は本屋で新刊を見かけて「お、出たのか」と言うのを何度も経験したと思いますが、今では方々で新刊情報流れます故にそういうことはなくなってきていますね。安田ママの注目新刊情報政宗九さんの所3946番目の密室に、そしてミステリー’Zあたりが代表的なところでしょうか。最近では航海日誌(仮)なんて言うところもあったりして後は出るのを待つだけ♪ で滅多なことでは出てたのすら知らないという事態はなくなってきているのではないでしょうか。確かに良いことなのでしょうが、どことなく物寂しさを感じてしまうのは私だけでしょうか。
●『不屈の女神』読了。

11月12日(火)
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●前々から読もうと思ってた『ポーの一族』全三巻を入手し、ついでに『イラハイ』も見つける。と言うわけで、この辺を読むので今日はこれくらいで。
●『忍法関ヶ原』読了。

11月13日(水)
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●昨日はかなり疲れていたのか早々と寝てしまい、12時間睡眠というのをかましてしまった(笑)。と言うわけで、昨晩読む予定のを読むので今日はこれくらいで。
●で終わるのは、さすがに二日連続ではやばいので(笑)、みすらぼ日記で言及されているいーちゃんの最新刊の目次元ネタ。既に指摘があるのはさっぴいて
正解の終わり(歌野晶午『世界の終わり、あるいは始まり』)
青い檻(菅浩江『雨の檻』(?))
今更の始まり(歌野晶午『世界の終わり、あるいは始まり』)
感染犯罪(小栗虫太郎「完全犯罪」)
 と言うのはどうでしょう。「偽善者日記」と「死頭症」は未だ不明で思いつかないですが。ま、この辺作者が読んでるかどうかは知りませんが。つうか、まだ買ってません(笑)
●『イラハイ』読了

11月14日(木)
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●とりあえず一仕事終えたのでそのうちページをプチ改装します。
●いーちゃんの最新刊の目次、情報集まってるようですね。未だ実物は手になく、読んでいるのは『蠅男』だったりする。はたして1500円分の価値はあるのか!? 沖積社の海野十三の復刊した奴、桃源社版のリプリント版ならば『蠅男』と『深夜の市長』、短編三編収録のお得版なんだけれどもね(この間梅田に出た際梅田古書倶楽部で調べた(笑))。
●『触神仏』読了。

11月15日(金)
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●モー娘。ファンの間ではごまっとうのユニットが話題のようだが、これ、『三人のゴーストハンター』を書いた通称(?)「あ・た・ま」のぱくり? と思うのは私だけでしょうか。ええ、私だけでしょうがね(笑)。
●近々日記の最新3、4日分はトップに持っていく予定です。それに伴い、多少書き方なんか変わるかもね。

11月16日(土)
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●某所経由で知った「このミス」の結果だけれども、なんつうか……。細かいところは本誌発売後に。大接戦だったんだろうねえ。
●『蠅男』読了。

11月17日(日)
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●『剣鬼喇嘛仏』読了。
●右親指の爪を割る(泣)。幸い血は出てなく、剥がれてもいないので一週間絆創膏はって親指酷使しなけりゃ直るでしょう。
●交通事故に遭って死ぬ確率と、宝くじで1億当てる確率はどっちが高かったのだったっけ。いずれにせよ、何万分の一の確率だったと思う。何故こういう事を今更書くかと言えば、下手をすると150分の1の1人になってたかもしれない、と言うことがあった故。某所での警備での事故であるが、人手が異様に足らず、下手すりゃ私も行かされてたかもしれない場所で死亡事故があったようだ。生きてる幸福をかみしめると共に、面識のなかった同僚へ合掌する。この仕事、現場によってはホント危険だからねえ。寒いと唸って叫んでるうちが華です。

11月18日(月)
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●今は入手が難しくなってしまってるようだが、『名探偵登場――日本篇』(ちくま新書)と言う本がある。ミステリを読み始めた頃は結構重宝し、新たな名探偵に出会うきっかけになった。山田風太郎を読み始めたのもここで荊木歓喜が紹介され、後に廣済堂文庫で《山田風太郎傑作大全》が刊行されたのがきっかけだし、日影丈吉の『ハイカラ右京探偵全集』はこれを読まなかったら絶対に手に取ることはなかったであろう。ガイド本好きの私故に、持ってる奴は手垢が付いて側面は結構汚い(笑)。最近拾い読みしたのだが、本書刊行時はまだ物故してない作家も何名か鬼籍に入り、時の移りゆきをなにげに感じる。拾い読みしていて海野十三の「点眼器殺人事件」のネタを思いっきり割ってたのはご愛敬だが(笑)。後に文庫で再刊される海野十三の本に再録されるとは思わなかったんだろうねえ。

11月19日(火)
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●うーん、もしかして先月の風邪より体力が完全回復してないのかなあ……。眠い……。
●『鮎川哲也読本』を拾い読み。結局『白樺荘事件』でなかったんだなあ……。これの刊行が1998年。本の入手状況は格段に良くなったよねえ。来月は出ないのが扱ってる病気のせいだったら切れるぞ、コラと思ってた『偽りの墳墓』が光文社文庫からでるし、角川文庫から出て以来ずーっと再刊されてなかった『黒いトランク』は2バージョンあるし。なんか、3、4年前とはえらい違いだね。尤も、今では星影もの長編『りら荘事件』『朱の絶筆』が入手がやや難しくなってるようやけれども。
●そういえば、扶桑社文庫《昭和ミステリ秘宝》が今月末でるらしいが、予定表には出ていない。ホントに出るのか? 結構心配。初稿版『刺青殺人事件』かなり楽しみにしているだけに。
●『ホック氏・香港島島の挑戦』読了。

11月20日(水)
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●『ホック氏・香港島島の挑戦』を読んでいて思ったんだけれども、《昭和ミステリ秘宝》でそのうちパスティーシュ編とかいって『ホック氏・紫禁城の対決』『ホック氏・香港島島の挑戦』の合本とか、小林信彦の『超人探偵』『神野推理氏の華麗なる冒険』の合本とか出さないのかなあ。前者はともかく(をい)、後者は今読んでも結構面白いと思うけれども。
●『サイコロジカル(上)兎吊木垓輔の戯言殺し』読了。

11月21日(木)
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●取り寄せを頼んでいた『沢蟹まけると意志の力』、表紙からして笑わせてくれます。内容が楽しみです。
●『サイコロジカル(下)曳かれ者の小唄』読了。

11月22日(金)
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●「踊る大捜査線」の映画版第2弾、来年ですか。楽しみです。
●アンソロジー企画、やるならば以前挙げた「THE JAPANESE CRAZY MYSTERIES」という外国に翻訳紹介したら日本ミステリが誤解されるの必至、というのの増補改訂を挙げるかも。と今更反応しておく。
●『ダイニング・メッセージ』読了。

11月23日(土)
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●「アザーズ」★★★☆
 CMで「おすぎも感激」なんつう惹句が叫ばれてた、(記憶が確かなら)太田忠司、綾辻行人賞賛のゴーストハウスホラー。
 実は、タイトルを見て、ゴーストハウスものと言うのが判明した段階で「やりたかったことは全てまるっとお見通しだ!」なーんて思ってたんだけれども、私が甘うございました。物語も半分に来て、戦争に行ったまま帰ってこない屋敷の主が帰ってきて、あるシーンが映った段階でこれしかない! と読んだのは良かったが(まあ、間違いではなかったが)、終幕で一端(私の中で)否定されて、戻ってきた。巧い、としか言いようないねぇ。ここだけの話、中盤を見ながら「この程度で感激してるなんて、じつはおすぎも大したことない?」なんて思ったのは秘密。失礼しました。ゴーストハウスものが愛の物語に変貌する様は人によっては感動ものかもしれないし、やりたかったことに全然気づかなければ連動して感動できるかもしれないし。
 余談だけれども、なんでタイトルがヒントになったかというと……。とある小説のネタ割りになりかねないので詳細は省略。ヒントを挙げると、その作品は翻訳物の秀作で、何年か前に文庫化復刊したもので原題と邦題が違うと言うこと。でも、今は新刊では入手困難なようですが、うまくいけば古本屋で見つかるかなあ……。しかし、これが再び新刊入手困難になってるって……。
●『沢蟹まけると意志の力』読了。

11月24日(日)、25日(月)
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●24日、探偵講談初体験。探偵講談のその存在自体は知っていたが、なかなか行く機会がなかった。今回の目玉は海野十三原作の『蠅男』。これを目当てに赴きました。
 11時くらいに家を出て12時45分開始の「トリック」を見て(感想は26日以降に)、その後適当に時間をつぶして会場に。会場に着いたは良いが、講談を行う場所がよくわからず右往左往してると(会場のビルに案内が貼ってると思ってた(笑))大熊さんと遭遇。某畸人郷関係の人らと一緒に地下へ。最初受付をしていたのが今回の講談を行う講談師である旭堂南湖さんであったことには当初は気づかず。後で知って内心驚いたり。
 おまけ講談「乱歩一代記〜乱歩と川崎克〜」に始まり、「荒大名の茶の湯」(これが汚いの何の(笑)。大爆笑)、川崎ゆきお原作の「猟奇王」(これもまたエンガチョ)と続いて真打ち「蠅男」。原作を巧くアレンジしていて面白かった。最後の芦辺拓との対談では原典としたテキストの話に及び、桃源社版を用いた事(これを見抜いた芦辺拓は凄いというか、細かい差違まで良く覚えてるというか)はビックリした。
 質疑応答で探偵講談をやるようになったきっかけ、聞いときゃ良かったかも。ま、最初の方で聞かれてるかもと考えて控えたんだけれどもさ。
 又機会があれば行きたいねえ。
●この間は『ロミオとロミオは永遠に』読了。

11月27日(水)
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●『アフター0(7)生命の鼓動』(岡崎二郎/小学館)★★★★
 動植物ネタの作品でまとめたのが本書。SF的なセンス・オブ・ワンダーを信条とする(はずの)『アフター0』の中では本書が一番異色なのかもしれない。いや、センス・オブ・ワンダーはあることにはあるが、SFと言う語彙が予想させるそれとは違う。そう言う意味で異色作品集と言えよう。SFの魂は奥底にあるんだけれども。
 集中のベストを挙げるなら、食虫植物ならぬ食動物植物の意外な効用が待ち受ける「のみこむ」、何の変哲もないとも思えるカルガモ大行進「東京カルガモストーリー」の2編。
●『ドリームバスター』『くノ一紅騎兵』読了。

11月28日(木)
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●『アフター0(8)未来へ…』(岡崎二郎/小学館)★★★★
 SF漫画の入門編と言うべき新編集版『アフター0』もこれで最終巻、大トリである。
 サブタイトルにある「未来へ…」と言うのは至言というか。シリーズは終わっても、物語は終わらないと言う感じがする。本書には密かなシリーズ大洋電機シリーズもあったり、島田荘司も真っ青の奇想作品「エイリアン北へ行く」(本書収録作のフェイバリット)等々。『アフター0』全体のオチと言うべき最終話「無限への光景」もあり、締め方も良し。
 この『アフター0』は終わってもスピリッツは継承されるであろう。『アフター0』全作品を読んだその人達に。
●『5−1=4』読了。

11月29日(金)
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●ミステリ読みになって以来の念願の一つであった『初稿版・刺青殺人事件』入手。ぱらぱらめくってみたが、最初の版にあったと思われる事件現場見取り図はない模様。だいぶん前、「別冊宝石」版のそれを見たことがあるが、このときは見取り図があったはずだけれども……。ちと残念。後は大前田英作ものの未文庫化長編『黒魔王』ですね。よろしくお願いします(笑)。出来ればどこか大前田英作ものも面倒見て欲しい気もする。
●『<柊の僧兵>記』読了

11月30日(土)
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●某畸人郷例会に出席。暴言を吐き、笑い、納得し。有意義な時間でした。
●『はじまりの島』『伊賀の聴恋器』読了。


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