2003年3月−4月

3月1日(土)〜3日(月)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0303_04.html#a1_3
●この間は『奇憶』『牝』『歯と爪』『象と耳鳴り』読了。
●読了順が『歯と爪』→『象と耳鳴り』となってるのは、別に狙ってるわけではなく偶然。文庫版発刊直後に買ってちょこちょこ読んでて読み終えたのがこのタイミングだったと言うだけの話。この一文の意味が不明という人は是非とも『象と耳鳴り』を読んでください。多分わかるはずです。
 余談だけれども、恩田陸って『クイーン警視自身の事件』をポケミス版で読んだのかなあ。と言うのも、「海にゑるのは人魚じゃない」だったと思うけれども、作中の台詞で「クイーン警部には遠すぎる」というのがあった。ミステリファンならご存じの通り、EQの父親であるリチャード・クイーンは警視であり、警部ではない。初刊版を読んだときは誤植と思ったけれども、じつは、これ、あながち間違いではない。『クイーン警視自身の事件』はポケミス版では『クイーン警部自身の事件』となっているのだ。『象と耳鳴り』を読んで、この辺に違和感を感じた方、疑問点は氷解しましたか? 私がこの事実を知ったのは偶然古本屋でその本、つまり『クイーン警部自身の事件』をポケミスの棚で見かけたからなんだけれども。
●漫画の感想が2冊分ほど消化されてないので、次回更新時にでも。

3月4日(火)〜5日(水)
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●本当は更新する予定ではなかったが、緊急更新。といっても、2ちゃんねるの山風スレッドからの転載なんだが。山田風太郎の忍法帖短編全集がちくま文庫より、全十巻予定で来年2月から刊行開始らしい。講談社の忍法帖全集の、短編集に於けるリベンジがはたされるのか……。山風復刊の波はまだまだ続くようです。
●この間は『阿修羅ガール』読了。

3月6日(木)〜7日(金)
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●『神恭一郎事件簿A オレンジは血の匂い』(和田慎二/メディアファクトリー)★★★
 この事件簿の1巻目を読んだときも思ったのであるが、絵のタッチがあまり変わってないのは驚き。漫画家って年を経るにつけて段々と洗練されていくものなのであろうけれども和田慎二に限っては昔から洗練されてたのね。本書収録作の完成の日付をみたら今から三十年くらい前の奴があったのでビックリしたよ。今回の刊行に当たってどの程度手が加わってるかは知らないけれども。小説ほど派手な加筆修正は無理だろうし。
 もう一個驚いたのが『スケバン刑事』の敵役、信楽老が既に出ていると言うところ。この爺さん結構気に入ってたのね。
 各収録作は細かいところで無茶しすぎだったりしてるところがあって頂けないかな? というところが散見したりするがストーリーテリングでカバーしてるのであまり気にはならない。ま、全体的に1巻目に半歩譲りますが。
●この間は『セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴』読了。

3月8日(土)〜10日(月)
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●そろそろ『「密室」傑作選』が発刊されるようだが、何が収録されるんだろう。予想してみる。
・リレー小説2本→「むかで横町」「ジュピター殺人事件」
・中編→「呪縛再現」(鮎川哲也)
・酷使官(紀田順一郎)の評論
・SR裁判(『黒い白鳥』(鮎川哲也/創元推理文庫)の解説で有栖川有栖が言及したもの)
 それと全目次あたりでしょうか。解説は予想付きません。一個でも当たってたら御喝采を。
●この間は『まぼろし曲馬団の逆襲』『ロンド』読了。

3月11日(火)〜13日(木)
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●「メッセージ―言葉がこぼれていく―」★★★☆
 残念ながら打ち切りの憂き目を見てしまった模様。暴露雑誌の編集員に扮する真中瞳主演の奴だったのだが、各話の素材の横糸が割と好みだった故に残念至極。中でも何故彼は復讐のXデーを相手の二十歳の誕生日が過ぎた日にしたのか、と言う謎がある河村隆一ゲストの回。
 縦糸となる記憶を喪失した絵本作家、編集長の過去と言ったところの最終回での消化具合はばたついてた故、もう一回あったら……と思わざるを得ない。ただ、刑務所の面会って拘置所と違って三等親以内の親族しかできないんじゃなかったのかなあ……。むやみやたらと絵本作家さんが刑務所へ面会に行ってたんですが。
●この間は『血文字パズル』『くノ一紅騎兵』『リドル・ロマンス』読了。

3月14日(金)〜17日(月)
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●『アフター0(9)トワイライト・ミュージアム(1)』(岡崎二郎/小学館)★★★☆
 全8巻で大団円を迎えたはずの『アフター0』、著者再編集版の最新刊。本書にはデビュー作である「仏陀降臨す」も収録しており、或る意味豪華。でも、8巻の最終作品でこれ以上にない終幕を迎えているので本書を含め、『アフター0』のタイトルで刊行されるのは蛇足だと思うんだけれども。この形で更に出ることを考えると、8巻まで予想以上に売れたのね(笑)。というか、『トワイライト・ミュージアム』で発表されてたんだからこれで単行本にすりゃいいのに。
 蛇足とはいえ、それぞれ面白い事は確か。ベストは巻末に納められた「遙かなる孤島」。連作「ESPs’ワルツ」は(まだ作品があるならば)1冊に纏めればいいのに、と思うんだけれども。
●この間は『ファントム・ケーブル』『クレシェンド』読了。

3月18日(火)〜22日(土)
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●「最後の弁護人」★★★☆
 刑事弁護専門の弁護士うどう(字不明)にへっぽこ物理学者阿部寛が扮するリーガル法廷ドラマ。毎回有罪寸前の無実の依頼人を救うんだけれども、一個心配なのは毎度毎度事件をひっくり返される検事(笑)。その内どっかに飛ばされるんじゃないのかしらん。
 最終回の、人が人を裁くことが出来ないと言う叫びはこの「最後の弁護人」の通底音であろう。ベストは究極のアリバイ崩しと言うべき回と(コロンボのパクリらしいが……)、前後編となった学園もの。
 一応続きが作れそうな終わりだが、スペシャルでも出てこない方がいいかも。最終回の終わり方で有終の美を飾るのがベストと思うが。
●とうとう戦争が始まってしまった。最近近代史関連の文章を読むことがあるのだが、読みつつ思ったのは「歴史は繰り返す」と言う格言と「人間は変わらない。そして人間の引き起こすことも」という山田風太郎の言葉。早期終結を望むばかりだが……。
●この間は『三重露出』『水曜日のジゴロ』読了。

3月23日(日)
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●「12人の優しい日本人」★★★☆
 三谷弘喜脚本の、アメリカ映画「12人の怒れる男」リメイク舞台版、映画バージョン。陪審制度が敷かれている架空の日本に於ける陪審員たちの陪審法廷の模様を描く。
 12人の一致がなければ可決されないと言う制度故に、1人でも反対意見があれば協議してやり直し。それが延々と繰り返されるわけであるが、満場一致で無罪確定かと思いきや1人の反対意見からあれよあれよという間に侃々諤々の議論の坩堝に陪審法廷は変貌する。
 行き交う机上空論の嵐、怒れる人々、進まぬ話し合いと原典に沿っている故に結末のインパクトは薄いが説得され行くプロセスはなかなかのもの。ミステリに於ける論理(≒納得させるためのレトリック)みたいな、そんな感じ。
 舞台劇が映画になった故の物足りなさはあるが、見て損はない1編であろう。
●『終戦のローレライ(上)』読了。

3月24日(月)〜28日(金)
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●最近の不運。
 左手小指打撲(風呂にはいるとき痛かったのなんのって……)。自転車に乗ってるとき、車よけて通ろうとしたら電柱にぶつかる。思わず絶叫。昼間だったけれど、かなり近所迷惑だったろうねえ(笑)。
●最近の撃退(笑)
 しつこい新聞勧誘のおっさんを理詰めで追っ払う。最大の理由がいしいひさいちの漫画がついてないから、と言うものであることは秘密だ。「漫画か……」と思いっきりぼやいておりました。あと、つっこみどころとして新聞のどこがオススメかぐらいは把握しておかないといけないよねえ(いや、○○新聞のどこが他の新聞に比べて優れてるんですか? って聞いたら黙られたし)。この辺散々つっこんで撃退。景品がカップ麺20箱とか、映画のチケットとか(当面映画にいけそうもないしな。と言いつつ『魔界転生』迷い中だったりして)だったのもおっさんの敗因だったかと。あとGグッズなんぞいらんし(これでどこかわかるでしょうが。かといって虎のファンでもないけどさ)。
●作家とWEB書評の距離。
 スズキトモユさんの『ミステリアス学園』評に作者本人からメールが来て書き直し、と言う事があったけれども、作者が見てるかもしれないと言うことを考えると人によっては下手なことは書けないなあと思うかもしれない。私の場合は本人が見ようが見まいがお構いなしなんだけれども(笑)、せいぜい気をつけてる事は貶すときはある程度オブラードに包んで書く(未読の人が読む気をなくさせないようにするため)、と言うことと、或るデータは流通本に関しては書かない(ぶっちゃけた話古本屋購入とか図書館もしくは知人友人からの借り入れというとこ)くらい。
 えー、ここまで書きながら何を書きたいのか段々わからなくなってきてるのでこの辺は後日改めて。
●この間は『終戦のローレライ(下)』読了。

3月29日(土)〜31日(月)
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●先日とある書店でのこと。珍しくレジが混雑してて順番待ち。よーやっと私の番になったとき、横からじじいに割り込まれました。店員は店員で順番を把握してなかったのか1人1人の対応に忙しくて認識できなかったのか、普通にそのじじいの会計始めやがったんだが。おもいっきし舌打ちして「老い先短いとせっかちになるのかなあ」とつぶやいてやったけれどもね(笑)。じじいは凄い顔でにらんでたけれども、言うまでもなく蛙の面に小便です。
●この間は『ミステリアス学園』『ダブルダウン勘繰郎』『Close to You』読了。

4月1日(火)〜3日(木)
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●エイプリルフールネタで入籍と言うのも考えたけれども、べたなので却下。と言うわけで4/1の更新はなかったんでして。と思ってたけれども、
『キングとジョーカー』(P・ディキンスン/サンリオSF文庫・絶版)
『生ける屍』(P・ディキンスン/サンリオSF文庫・絶版)
『緑色遺伝子』(P・ディキンスン/サンリオSF文庫・絶版)
『幽霊の2/3』(ヘレン・マクロイ/創元推理文庫・絶版)
『フレンチ警視最初の事件』(クロフツ/創元推理文庫・絶版)
d『私のすべては一人の男』(ボアロー&ナルスジャック/ハヤカワノヴェルス)
『虚無への供物』(塔晶夫/講談社・絶版)初版帯、美本
d『横溝正史読本』(小林信彦編/角川文庫・絶版)
d『推理文壇戦後史』(山村正夫/双葉社)全4冊揃い
『占星術殺人事件』(島田荘司/講談社)初版帯、袋とじ未開封
 を全て古本市場にて、1冊税抜き95円
 なんてネタで攻めても良かったかもね。来年はこれでいこう♪ つうか、ここでばらしてどーする。
ここを見て「まだあったんかい!」と絶叫した人は少なくないはず……。『戦中派焼け跡日記』で終わりと思ってたのに(笑)。ノンフィクション関係はのーんびりいくよていだけれども。
●この間は『家に棲むもの』読了。

4月4日(金)〜7日(月)
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●2003年4月7日は鉄腕アトムの誕生日だそうだが、その4月7日を1日後に控えた4月6日、アニメ「鉄腕アトム」が地上波で放送開始された。オープニングがあの「ららら空を越えて」でなかったのが非常に残念だったけれども、結構楽しめた。エンディングでシナリオが小中千昭だったのを知り、ビックリというか納得というか。多分、しばらく見ると思う。
 で、見てて思ったんだけれども、アトムって上半身裸、パンツ一丁なんですね(笑)。服を着せたらアトムではないけれども、誰も何もいわんのか?
●指摘を受けた過去の日誌をこっそり修正。
●この間は『秘戯書争奪』『深追い』読了。

4月8日(火)〜9日(水)
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●既にかびが生えてしまった観がある話題だが、一応書いておく。
 作家とWEB書評の距離について、つらつら考えてるときに非常に良い文章を見つけたので引用してみる。『夢の工房』という真保裕一のエッセイ集なのだが、

 これは極端な例かもしれないが、本は一度世に出てしまえば、あとは何を言われても仕方のない立場にある。
 と言う一文。更に、
(略)言い返したいことはあっても、小説を書いて勝負する以外にはない。
 ともある。私が言いたいことを既に書かれてるような気も。ま、この辺は真保裕一自身も言ってるように極論なんだが。だが、あまり、直接踏み込んでどうのこう言うのはかっこわるいと思う。尤も、犯人を間違った上で貶してたりしたら例外的に良いと思うが(さすがに、そんなのはいないか)。貶すために読んでるという人もいるわけで、そう言うのは気にせず無視すればいいだけの話で(余談だが、問題の文章は、見方を変えれば誉め言葉と思うが、それは私の考え過ぎか)。
 両者の距離というのはつかず離れずと言うのが理想なんだろうと思う。この辺の問題、つまり作者WEB書評間の距離での問題点はなれ合いと言うことだったり。聞く所によると、SFが一端衰退したのは読者と作者がなれ合ったためと言うのに原因の一端があったらしいが。この事に関して昨年「なるほど」と思う出来事があったが、伝聞な上に書くと差し障りがありそうなので省略。
 毎日更新じゃないと、こう言うときに不便ですね。
●この間は『火の鶏』読了。

4月10日(木)〜14日(月)
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●色々とかきたいことや、溜まってる漫画の感想もあるが、一個だけ。
 先日、行きがかり上とある喧嘩の仲裁に入ったのだが(当事者は全く見知らぬ他人)、結論を書くと非常に不愉快だった。殴られてしまえば良かったんだ♪ と思った。以下、その顛末。
 夜、21時半過ぎ、四条大宮より二条までチャリでてれてれと走っていたらタクシーと外車が縦並びに止まっており、外車からは金髪のリーゼントのにーちゃんが出てきてタクシーの運転手に怒鳴っている。車間距離も空いており、事故でもなさそうだから大丈夫かな……と思ってたらにいちゃんがタクシーの運転手を車から引きずり出そうとしていた。この状況を眺めてたのは信号を挟んだ向かい側から。うわ、これはやばいな、間に入らないと事故起きるぞ……と思いつつも信号が赤で車も通ってた故にその場を動けず。とりあえず、チャリに鍵をかけて信号が青になるのを待つ……。その間に、別の人が赤信号をものともせず渡っていって仲裁に入ったので「あ、大丈夫かな、ほっといて帰ろうかな」と不埒なことをちらりと考えたら仲裁に入った人(以下、頭おかしい人、略して「頭」としておく)、金髪のにーちゃんに思いっきり喧嘩売ってます。「おまえはヤクザか!」で始まり、「貴様は朝鮮人か」「イランでは戦争が云々」「喧嘩買うぞ」と意味不明な事を口走る。途中「ここまでせんでもいいだろう」と一応はまともなことも言ってたけれども。
 段々と、新たな喧嘩になりそうな雰囲気だったのでとりあえず2人の間に割って入り、引き剥がす。そしたら「頭」、その場にいた金髪のにーちゃんの彼女に向かって「このブス」と叫びやがって、加えて「その髭うっとおしいんじゃ(註:金髪のにーちゃんは髭を生やしていた)」と口泡を飛ばす。苦笑しつつ間に立ってた私だが、前者の言葉は「この人関係ないやろ!」怒鳴ってしまったんだけれども。「頭」ががんばって口泡飛ばしてる間、事故が起きないよう当事者を歩道側に誘導してどう事態を収拾すべきか、考えあぐねてたが「頭」の変さ加減に金髪のにーちゃんが根負けしたのか。大立ち回りも起こらず、事態は終わる。いやしかし、よく金髪のにーちゃんぶちきれなかったね、と感心
 で、そもそもの原因は止まってた車の状況を判断するに、タクシーが無茶な停車をした結果後続の車が急ブレーキをかけねばならず、それが非常に危険な状況だった故に金髪のにーちゃんがブチ切れた模様。車から引きずり出すのはやりすぎにしても、金髪のにーちゃんに同情したくなるシチュエーションだ。なお、車を運転してたのは彼女の様子。
 ここで本題というか、不愉快だったところ。問題のタクシーの運ちゃんが全く謝った様子もなく、すたこらさっさと消えてしまったんだよ。残念ながら、どこのタクシーかもナンバーも解らないので2ちゃんあたりで晒すという事は出来ないが(をい)。ああ、思い出しただけでも腹が立つ。これさえなければ笑えることだったんだけれどもさ。
●この間は『虚ろな感覚』読了。

4月15日(火)〜17日(木)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0303_04.html#b15_17
●『猫田一金五郎の冒険』(とり・みき/講談社)★★★★
「メフィスト」の他、様々な媒体に発表された作品を1冊に纏めたもの。前々から出るという話はあったようだが、延びに延びて2003年4月刊行。私の記憶が確かなら、一昨年の秋くらいには出てるはずだったと思うけれども……。加えて、ものすごーく見つけにくいです。四六版のハードカバーという版形故に漫画コーナーには置いてなかったし、漫画故に小説のハードカバーの場所にはないし。恐らく、本書を買った人が少ないのは、実は、出ていることに気づいてない人が少なくないからではないのかと思います>政宗九さん
 私が買ったときは店内検索をかけて場所を特定し、さらに店員さんに聞きました。なお、その際、「漫画論の棚はどこですか?」と訪ねて検索結果を渡したら探してる本書が目の前にあったという罠(笑)。とりあえず、探してる人は恥ずかしがらずに(?)店員さんに聞くか、bk1あたり使っては如何でしょうか。
 と、なかなか本題に入らないが、そんだけ入手に際して苦労(?)したと言うこと。たぶん、ネットをやってなかったら出たことにすら気づかなかったんだろうなあ……。
 本題。
 各編のタイトルには横溝正史のもじりが一番多く、後は乱歩、クイーン、島田荘司が続く。内容は、本家を下敷きにしてるものや本家と全くと言っていいほど関係ないものまで多種多様。「メフィスト」を読んでいるので初出段階で読んでるのが結構あったのだが、本書収録の初出は多岐に渡るので恐らくは全部初出で読んだ、と言う人はいないだろうなあ。
 所謂探偵小説と言われる、或る種の骨董品的な作品群へのオマージュに満ちているのが本書『猫田一金五郎の冒険』なのだが、オマージュとパロディの境目にあるというか(両者は別物と思う)。
 と、纏まらないところでもう一回続く。
●この間は『密室ロジック』『ふたたびの虹』読了。

4月18日(金)〜21日(月)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0303_04.html#b18_21
e-ROTICAの山田正紀のページを読んで思いっきり落ち込む……。間違えて没にした方を送ってしまってた(泣)以下、間違えなければ掲載されるはずだったもの。まあ、五十歩百歩かもしれないんだけれども……。
●(泣)。送信ミスのショックから立ち直るまで潜伏します……。
●この間は『蜜の森の凍える女神』『葉桜の季節に君を想うということ』読了。

4月22日(火)〜24日(木)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0303_04.html#b22_24
●先日の没原稿を誤って送付してしまった件、なんと、ご厚意で差し替えてもらえることになった。と言うわけで再浮上し(笑)、没原稿を改めてこっちに。これを没にしたのは、単に「e-ROTICA」への寄稿なのに「ミステリファンへ」と間口を狭めるのはどうかな、と思ったからなんだが。
山田正紀ミステリを読んだことがないミステリファンの方へ
 山田正紀作品群はSFやミステリ、ホラー、時代小説まで多岐に渡っており、これから読もうともってる人はそれだけで腰が引けるかもしれない。だが、それは非常に勿体ないことなので是非とも山田正紀作品に手を伸ばして欲しい。とはいえ、何から読んで良いのかわからない、分厚いのはちょっと……と言う方もおられるであろう。ミステリファンでそう言う人には『花面祭 MASQUERADE』が一番手頃だ。巻末には日下三蔵による詳細な山田正紀ミステリリストもあるし、なんと言っても『花面祭』それ自体が傑作なのであるから。厚さも値段も非常にお手頃なので是非とも。後は解説のリストを片手に読んでいけば良い……と言いきってしまうのは不親切なので近年の作品を除外し、初期作品から選べば『火神を盗め』『贋作ゲーム』『不思議の国の犯罪者たち』らが、中期作品からは『弔鐘の荒野』あたりが非常にオススメな作品。『火神を盗め』はハルキ文庫で再刊されたけれども、後者3冊は再刊の気配なし。この2冊、是非ともどこか再刊してください。なお、『弔鐘の荒野』は終幕のひっくり返しに賛否両論あると思うが、私は大好きである。近年の作品からはどんでん返しのリフレインが凄まじい『妖鳥』と神の声を聞く名探偵が登場する『神曲法廷』を強力ににプッシュしておく。
 普通はミステリではなくSFに分類される故に『花面祭』のリストには載っていないが、山田正紀のSF方面の代表作とも言える『宝石泥棒』はミステリ読み必読のSF作品であることは書いておこう。瀬戸川猛資が『夜明けの睡魔』に於いてJ・P・ホーガンの『星を継ぐもの』をミステリとして論じたような荒技や理論はない。理論はないが、終幕に現れる風景、巧みに張られた伏線の数々はミステリファンも驚きの作品であることは保証しよう。SFだから読まないでいいや、なんて思っているととんでもない損をしていることになる。この作品SF読者には必読のマスターピースとして知られているが、案外ミステリファンは読んでないのでは無かろうかと思って改めて紹介してみる次第。
●この間は『猫の舌に釘をうて』『クレイジー・クレーマー』読了。

4月25日(金)〜27日(日)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0303_04.html#b25_27
『猫田一金五郎の冒険』の感想の続き。余談だが、本書を購入した書店に先日行ったら、ハードカバーの新刊置き場に移動してました(笑)。このサイト見てるんですか?
 造本に凝った仕掛けを施している本は少なくないが、本書の仕掛けの衝撃は泡坂妻夫の『しあわせの書』『生者と死者』の2冊に匹敵する……とまではいかないけれど、なかなかふざけた面白い仕掛けだ。図書館で読もうと思う人は絶対に全編を読めない仕掛けなんだから。最初、本を開いたときは面食らいました。
 ミステリ読みになってある程度甲羅を経ると、ミステリ漫画ならば漫画ならではの仕掛けとかを期待してしまう。本書はミステリというより寧ろミステリを題材にして遊んでいるものなので漫画ならではのものを期待して読むのはアレなのだが、実はその期待を裏切ってない。トリックがどうこうというより、ギャグの見せ方とミステリの料理の仕方に感激なんだが。
 と言うわけで、ミステリファン必読です。
●最近読書ペース激減。もうちょいあげたいところ。そういや、オフもここ何年かご無沙汰しまくりだなあ……。

4月28日(月)〜30日(水)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0303_04.html#b28_30
●色々と書こうと思ってたことはあるが、上手く纏まらないのでやめにする。
●『アフター0(10)』『緑の黙示録』の感想は気が向いたら来月以降に書く予定。
●この間は『空を見上げる古い歌を口ずさむ』『キネマ・キネマ』読了。
●と、久しぶりに愛想無しの更新も良いでしょう。


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