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[海底掘削船]皆さんはボーリングについてはご存じだろうか.ちなみにここで言う,ボーリングは玉を転がしてピンを倒すアレではなく,温泉を掘ったりするやつの方である.やぐらを建て鉄パイプをぐりぐりと回転させながら地面に穴を掘っていく工法のことである.先端につける掘削機具の種類により鉄パイプの中に掘った土や石を柱状に残すことが出来,それを引き抜き地下の地質を調査することが出来る.このボーリングを海で行うことが出来るのが海底掘削船である.船上に大きなやぐらをもち,かなりの大型船が多い.当然,鉄パイプは海面から海底までのばす必要があるので,これを支える船はでかい(沿岸を除いて海の大部分は深さ3500mを越える).多くの石油会社はこの手の船を所有している.しかし学術調査用には石油会社のお下がりか,各国の研究所が一大事業として建造しているものしか無く,数は少ない.ODP (Ocean Drilling Program)やDSDP (Deep Sea Drilling Program)といった国際的な研究プロジェクトがあり,このプロジェクト用に数隻が運航されているのが最も有名である.ちなみにこれらのプロジェクトは海洋底の岩石を掘削し船上に持ち上げ,地球進化などの様々な研究に大きく貢献している.既に,数十年の歴史がある.これらについて興味のある方は次のサイトを見ることをおすすめします.東京大学海洋研究所(http://www.ori.u-tokyo.ac.jp/)
[熱水循環]大胆解説で少し触れたが,海底にわき出る温泉の起源のほとんどは海水である.断層などに沿って海底地殻中に染み込んだ海水が,地下でマグマやマントルに暖められ再び海底にわき出す.この一連の海水の流れを熱水循環と呼ぶ.噴出する熱水の成分は,元の海水とかなり成分が異なり,マグネシウムに顕著に欠き,鉄やマンガンなどに富む.海水中のマグネシウムは河川などから地表を削り取った岩石の成分として供給されているが,供給源は明らかでも除去源が一部明らかでなかった.現在の海水中のマグネシウム濃度が一定だとすると,供給量の30%ほどが行き先不明になっていたが,熱水系の発見がこの問題に終止符を打った.この辺について興味にある方は,読みやすい本として「深海生物学への招待」長沼毅著NHK出版があります.
[化学成分を食べて生きるバクテリア]化学合成独立栄養細菌と呼ばれ他の生物が作った有機物を利用しなくとも,無機物から有機物を自己生産できる生物を指します.光合成をする植物も独立栄養性の生物ですが,化学合成独立栄養細菌は太陽光に依存しないものもおり,特に深海底では太陽光を元にした食物連鎖とほぼ完全に独立しています.地球上に生命が誕生した初期にはこう言った生物だけが地球上にいただろうと考えられており,それ故海底熱水系は生命誕生の場の有力な候補と考えられています.
注:参考文献等を見ながら書いたものではないので,一部数字などに誤りがあるかもしれませんがあらかじめご了承下さい.こんなに沢山のテキストを読んでくれてありがとう.
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