『協う』2009年4月号 No.112

特集 協同組合は格差社会にどう向き合うのか

「規制緩和」「小泉構造改革」の名の下にこのまま進んでいったら、とんでもないことになるのでないか。協同組合の関係者であれば、数年前から多くの人がそういう思いを抱いていただろう。そして昨年、その思いは現実となってしまった。格差社会の弊害を憂う声は、いつのまにか世の本流となったようにも感じられる。しかしそれでは、協同組合には何ができるのだろうか?
協同組合は、組合員の自助組織であり、慈善の運動ではないといわれる。「ワーキングプア」「ネットカフェ難民」「派遣切り」などと称されて人々を組合員として迎え入れている生協はほとんどないだろう。若くて、収入が少なく、雇用が不安定な人々にとって、現状の生協は遠い存在かもしれない。
本特集では、「非営利・協同」の運動が、これまでどのような道を歩み、それぞれの領域でいま何を期待されているのか、協同組合研究の専門家に論じていただいた。

特集
協同組合は格差と
どう向き合うのか
特集
格差社会と協同組合の歴史―シチズンシップと協同組合―
中川雄一郎


農協は格差社会にどう向き合うべきか
白石正彦

協同組合における従事職員の位置 ―リストラ対象のコストか、組合員のパートナーか―
堀越芳昭

医療格差の問題と協同組合医療機関
角瀬保雄
探訪くらしとコミュニティ 「もったいない」の心が廃棄物を食材に変える―フードバンク関西の取り組み―
望月康平
書評

杉田聡 著
『買物難民−もうひとつの高齢者問題−』

加賀美太記

ポール・クルーグマン 著 三上義一 訳
『格差はつくられた―保守派がアメリカを支配し続けるための呆れた戦略』

三輪仁

視角 ワーカーズコープの現状と今後を考える ―「アスラン」解散から学ぶこと―
杉村和美
連載

生協のひと・生協のモノ

地域再生をめざして
〜法橋 聡さん (近畿労働金庫「地域共生推進室室長」)を訪ねて〜

長壁猛
私の研究紹介 貧困・労働・生活・地域に目をむけて
濱岡政好
追悼武内哲夫先生を偲ぶ
当研究所の創設にご尽力いただき、また創設期に理事や研究委員をしていただいた武内哲夫先生が去る2008年12月お亡くなりになりました。ここに追悼の意を表し紙面をとらさせていただきました。

小池恒男((社)農業開発研修センター副会長理事 滋賀県立大学名誉教授)


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