千歳線(白石・沼ノ端、南千歳・新千歳空港)


最新乗車 2003年冬


札幌苫小牧を短絡している千歳線は、道南、道東への重要なルートとして、また新千歳空港へのアクセス路として機能しており、特急列車や快速列車が頻発している大幹線である。かつては私鉄の造ったローカル線であったものが、国有化後その頭角を現し、室蘭本線と結ぶことで道南へ、石勝線と結ぶことで道東へのメインルートの地位を確立している。

札幌を出た列車は、函館本線の複々線の中央部を走る。苗穂を過ぎると、かつての千歳線の路盤が別れて行くのが見える。輸送力増強のために苗穂から北広島までが複線化と同時に線路変更されたためである。旧線の一部は地下鉄東西線がたどっている。白石から千歳線に入る。とはいっても、線路は依然函館本線の複線に挟まれており、札幌貨物ターミナル横の平和も、函館本線にホームがないのが不思議なくらいである。平和から千歳線は高架に駆け上がって函館本線の上り線と貨物線を跨ぎ、貨物ターミナルからの線路が合流すると新札幌に着く。ここまでの区間、札幌駅を同時に発車した千歳線と函館本線の列車がよく併走し、特に23時ちょうどの夜行特急「おおぞら13号」と「オホーツク9号」の併走(2000年3月のダイヤ改正により「おおぞら13号」と「利尻」に変更、現在は「おおぞら13号」は「まりも」とその名を変え、発車時刻が2分ずれて併走はなくなったようだ)が印象に残っている。私が聞いた話なのだが「釧路湿原で会った人に見覚えがある。よく考えてみたら、前日の併走相 手の列車に乗ってた人だった」というのがある。

地下鉄東西線も乗り入れ、札幌の副都心になりつつあるような、ビルの建ち並ぶ街並みを抜けると、風景は住宅街に変わり、上野幌を過ぎると山の中に入っていく。人家も少なくなり、そんな中に西の里信号場がある。複線区間には珍しい信号場で、低速列車が高速列車を待避するのに使われている。旅客列車を待避させるのはさすがに気が引けるようで、主に貨物列車や回送列車の待避に使われている(旅客列車もないわけではない)。北広島からは再び周りが開けて、住宅地の中を走るようになる。緑が多く、その中に雪に強そうなスレート葺の家が建ち並んでいる。サッポロビール庭園という、いかにもビールな駅を過ぎると、やがて高架に上って街の中を千歳に到着する。並行する幹線道路には、空港が近い場所のお約束というべきか、大きな看板が立ち並ぶ。家並が途切れ、高架を下りてしばらくすると、南千歳。以前は千歳空港と呼ばれていた。

ここで石勝線と、千歳線の支線である新千歳空港への線路が分岐する。この空港支線は南千歳の構内を外れるとすぐ地下にもぐり、そのまま外に出ることはなく新千歳空港に到着する。ここには、快速「エアポート」だけでなく、リゾート特急も乗り入れており、それらは電車でなくディーゼルカーなので、その排気対策として巨大な換気扇を複数用意しているようだ。ディーゼルカーといえば、キハ201系も731系と併結して乗り入れているようである。空港駅は、デンマーク国鉄?と提携してデザインされただけあって、日本の鉄道駅らしくない雰囲気を醸し出している。狭い地下駅を空間的に広く見せているのが印象的であった。エスカレーターを上がればすぐ空港のロビーで、空港内局も目の前である。

さて、南千歳に戻る。ここを出ると、石勝線が左に、空港支線が地下に分かれて、右に空港施設を見ながら走る。すでに周囲に人家は見られず、空港が見えなくなると、丘陵や牧場に沿って美々植苗を過ぎる。この辺り、景色だけを見るなら、複線電化の幹線が走る風景ではない。列車本数は南千歳から激減してはいるが、特急、普通、貨物がそれぞれ1時間に1本ほど走っており、擦れ違う列車も多い。やがて上り線が離れ、室蘭本線を跨ぐ。上り線はすぐに室蘭本線と並行するが、下り線は大きく迂回して、室蘭上下線と千歳上り線と離れて並行する。やがて右にカーブしてそれらと近付き、沼ノ端に到着する。列車はそのまま室蘭本線に入り、苫小牧へと進む。


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