南部縦貫鉄道(七戸・野辺地、現在廃止


最新乗車 1997年冬


南部縦貫鉄道は、東北本線野辺地七戸を結ぶローカル私鉄であったが、経営悪化についに耐えきれなくなり1997年5月に営業を休止し、2002年8月1日を以って廃止されてしまった。小さな、1950年代製のレールバスが、大きく揺れながら、物凄い音を立てながら走る、ほとんど遊園地のアトラクションのような鉄道であった。最初、廃止となるはずが、休止に土壇場で変更されたのは、東北新幹線が延長されたら、アクセス交通機関として復活するためだとか、廃止を発表したら鉄道マニアが全国から押し寄せてきて、マニアを相手に商売すれば儲かると知ったからだとか、いろいろ言われているが、本当のところどうなんでしょ?

最近でも、機会あらば、レールバスを七戸の構内で動かしているらしく、レールバスは元気なようだ。元国鉄キハ10形であるキハ104は動いているのだろうか?また、キンカンだったかのCMでは南部縦貫のレールバスのアニメが未だに使われており、郷愁を感じさせる。走っている周囲の風景が大湊線らしいのが少々気になる。

古びたコンクリート製の駅舎を持つ七戸を出たレールバスは、田園風景の中をのんびりと走る。左にカーブして七戸川を渡ると、やがて牧場が左に広がり、盛田牧場前を過ぎる。営農大学校前から国道4号線と並行して、アップダウンを繰り返しながら林や田園を抜け、中野天間林道ノ上と過ぎる。天間林は天間林村の中心にあり、栄えてはいるが人の流れは、バスが頻発している国道4号線に向いており、鉄道利用者は全くいない。

道ノ上を出て国道4号線と離れ、坪川を渡って坪川に到着する。ちょっとした丘陵地帯を走りながら後平と過ぎると、右側に東北本線の架線柱が並んでいるのが見えてくる。左にカーブしながら東北本線の単線時代の線路敷と並んで走る。複線化された東北本線は、移転した千曳から掘られたトンネルで真っ直ぐ野辺地へ抜けている。しばらく走ると西千曳で、ここが単線時代の東北本線の千曳であり、その頃は南部縦貫鉄道はここまでであった。その頃のホームも残っている。前述の複線化に伴う東北本線の線路変更で接続できなくなるため、ここから旧線路敷を無償で借りて野辺地まで延長された。

しかし、この区間は国鉄の分割民営化後精算事業団の手に移り、線路敷の買い取りを求められた南部縦貫鉄道は、白旗をあげて鉄道を休止したのである。ただ、最近聞いたところによると、この区間の土地を買い取ったらしく、鉄道の復活を本気で考えているのか、気になるところである。トンネルを出た東北本線の左側にピタリと並行し、今までになく飛ばしたレールバスは野辺地に到着する。


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