古ハングル入力器を試用してみた報告

2002年5月3日 chiyu(chiyu@sings.jp)作成
2002年6月5日 画像追加

古ハングル入力器を使う

説明

韓国の国立国語研究院 では検索画面で古ハングルを利用できます。 そのためには、Windows98以上で、Internet Explorer 5 以上で、 古ハングル支援ツールをインストールしないといけません。

フォントとユーティリティーの 2つをダウンロードしてインストールします。 (フォントは、New Gulim というフォントがインストールされます。)

そうすると、国立国語研究院のホームページの左上の「統合検索」ボタンの 上にテキストエリアが現れます。「古ハングル入力」ボタンを押すと、 新しく「Old Hangul Input」という窓が開かれます。 その中には、ソフトウェアキーボードの図と、テキストエリアと、 6個のボタンがあります。 (ボタン上の文字は文字化けしています。)

この古ハングル入力器上でハングルを入力し、ALT+Iを押すか、 一番上の(I)のボタンを押します(Insert)。 すると、元の画面に戻り、テキストエリアに入力した文字が挿入されています。 (ただし、古ハングルの文字は表示はされていないが、データはちゃんと 含まれている。)

そこで、この古ハングル入力器を呼び出す部分だけを とりだしたのが、今ごらんになっている、このページです。

なお、古ハングル入力器の画面上で直接ハングルをコピーしようとしても、 うまくコピーできませんでした。(Ctrl-C が拒否されます。)

実験結果

古ハングル入力器で入力したハングルは、既に選択されているので、 そのままCtrl+C もしくはマウスの右クリックでコピーします。 それを他のアプリに貼り付ければ、古ハングルが入力できたことに なるのですが...。

自分が試したところ、秀丸エディターではうまく貼り付けることができました。 (アレアハングルミレニアムでも、うまくいきました。) しかし、Wordpadではうまくいきませんでした。

秀丸エディターでは、もちろんフォントを「New Gulim」にしておきます。

秀丸エディターからWrodpadにコピーアンドペイストをする分には、 ちゃんと古ハングルも貼り付けることができるのですが...。

フォントについて

New Gulim というフォントと、 Gulim Old Hangul Jamo というフォントの 2つがインストールされました。 (それ以外にシステムに変更があったかどうかは、自分には調べようがありません。)

Unicode順に見れる文字コード表ソフトを利用しました。 New Gulim フォントは、 GulimChe フォントの拡張版のようでした。

  1. アクセント付きアルファベットなど、収録文字が増えている。
  2. (U+1100〜U+11FF の) Hangul Jamo の文字が収録されている。 ただし、字形を見るに、合成用のフォントではなさそうです。
  3. (U+3400〜U+4DB5 の) CJK統合漢字拡張A (Unicode3で増えた部分)の部分が追加されている。
  4. (U+4E00〜U+9FFF) の CJK統合漢字 も、全て収録されている。
  5. (U+E000〜U+F8FF) の 私用領域には、古ハングルとクギョルが入っている。 まず、完成型古ハングルが5299文字、次にクギョル、最後に合成用の 古ハングル。

合成用の古ハングルは、タイ文字と同様な合成用フォントのようです。 つまり、中声と終声はnon-spacing文字であり、重ね書きされるような フォントになっている、わけです。 (初声はsapcing文字です。)

原理上可能な古ハングルを表示するために、 (完成型フォントに比べると美しさに劣るが) 合成用のフォントを組合せて表示するようです。 (タイプライター形みたい。)

ただし、実際にWordpad上でコピーアンドペイストしてみると、 うまくいきません。 タイ文字の場合、コピーアンドペイストするだけで ちゃんと合成されます。つまり、キャレット(カーソル)は 文字単位で移動し、Backspaceキーを押すと構成要素単位で 削除されます。 しかし、この合成用のハングルフォントをコピーアンドペイストしても、 ちゃんと合成されません。

尚、アレアハングルをインストールすると一緒に設置される Haansoft Batang と Haansoft Dotum という2つのフォントと New Gulim を比べてみました。

  1. Haansoftの方がアルファベットやタイ文字など収録数が多い。
  2. U+A000〜U+A849 (イ文字および未定義領域?)に アレアハングル独自の字形が定義されている。
  3. 古ハングルが、New Gulimと同じ位置に定義されている。

次に、もう一つのフォントである Gulim Old Hangul Jamo フォントについて。

  1. 先頭のASCII部分は字形がある。
  2. U+4E00から始まるCJK統合漢字の部分に、合成用の古ハングルが 収録されている。これらは、どの字母と合成するかによって 字形が選べるようになっている。つまり、縦棒母音につくキヨクと、 横棒母音につくキヨクが別々になっているような、そんな感じ。
  3. 普通の(完成型)ハングルは、ぽつんぽつんと定義されている。

フォントの画像

(2002年6月5日に追加しました。)

下は、この二つのフォントのコード表の一部です。 Unicodeの文字コード表プログラムには、 charmapx というソフトを使っています。
画像:二つのフォントのコード表の一部

New Gulimフォントの外字領域には、 完成型の古ハングルと共に、合成用の 初声、中声、終声の字形も収録されていますが、 Windows98のワードパッドに貼り付けても、 ちゃんと合成されませんでした。 ところが、Simredoというユニコードエディターでは、 ちゃんと合成されて(1文字として)表示されました。 ただし、カーソル移動は、2文字分もしくは3文字分 移動させないと、次の文字に移動しません。 (ちなみに、タイ文字はカーソル移動も正しく移動します。)

New Gulimと一緒にインストールされる Gulim Old Hangul Jamo フォントだと、字形がたくさんあるので、 比較的きれいに合成できました。

下は、Simredoエディターでこの二つのフォントを表示したものです。 New Gulimフォントによる表示で、一行目は完成型フォントで、 二行目は合成用フォントを使っています。 Gulim Old Hangul Jamoフォントによる表示の方は、 もちろん合成用フォントです。
画像:二つのフォントで合成させた例