2001年5月

5月1日(火)
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●京都府某所にて警備。施設内を歩いているといろんな人が居る。何げに観察するのも又楽し、である。死角でギターを練習する少年たちがいたり(ちなみに、そこは入っちゃ行けない場所だったので注意)、幼児コーナーという子供遊ばせる場所で熟睡しているおっさんがいたり(しかも、酒呑んでの様子)。そんなこんなで歩いていると小学生のガキ二人が私を追い抜く。追い抜きざまに片割れが「おっちゃん、仕事がんばってる?」という。「おう」と返事しようとして……。おっちゃん? おっちゃん? おっちゃん? おっちゃん? おっちゃん?
誰がおっちゃんだ、コラ! 歯を食いしばってそこになおれ!(言ってません。思っただけです)
 うら若き二十代前半の青年を捕まえておっちゃんとは失礼な。ここで警棒に手が伸びかけてたのは秘密です。若干むっときたのがわかったのか(笑)(←大人げない)、もう一人が「お兄ちゃん(?)仕事がんばってんの?」と聞く。「お兄ちゃん」に「?」が見えたのは見えなかったことにする。何げに威嚇して幼き子供に世の中のルールを教えてあげました。歩きながら放火最近多いらしいから気をつけてな、とにこやかに見送る私であった。

5月2日(水)
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●会社へ勤務報告のために梅田まで出張る。棚ぼたの収入を人として正しい使い道に使う。まずは第三ビルの地下古本屋で
『模倣犯』上下(宮部みゆき/毎日新聞社)2500円
 を購入。新刊流通の本は書かないようにしてるが、或る伏線のために書いておく。んで、新刊書店で
『密室殺人大百科』上下(二階堂黎人編/原書房)
『ミステリ・オペラ――宿命城殺人事件』(山田正紀/早川書房)

 と、計五冊購入。少々足が出たが、上記に挙げた本を見たことがある人はおわかりと思うが、買った本が重く、京都に持ち帰るのがしんどかった(笑)。しかも雨やし。新刊書店購入本は京都で買うべきやったかな、と思ったりもする。晴れた日に。というわけで、伏線回収。
●『壷中の天国』読了。本格ですか? これ。
●就寝時間20時半過ぎ。早すぎる昏睡。

5月3日(木)
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●昨晩の就寝時間が早すぎた故に、3時に一旦目が覚める。
ここを読んで笑ったものの、よくよく考えると人のことは言えない自分に気づく。私、高校を卒業する前まで月極駐車場のことを「げっきょくちゅうしゃじょう」と読んでました……。いや、「げっきょく」で正しいんだい!
●「スペーストラベラーズ」★★★
 「踊る大捜査線 THE MOVIE」の監督が撮った作品。銀行強盗のつもりが何を間違ってか立て籠もり犯になってしまい、人質は犯人になるはSATはでてくるはでさあ大変。
 前半から中盤にかけて外部と内部の駆け引きのしあいが面白かった。撤頭撤尾コメディタッチの駆け引きのしあいにしてくれれば良かったのに、いきなりシリアスになるから★一個減点。まあ、突破口を開くにはシリアスに転じるしかなかったのかも知れないが、それでも残念。なんか、作中のアニメ『スペーストラベラーズ』もビデオになってたよなあ。気が向いたらみることにしよう。多分みないけれども(笑)。

5月4日(金)
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●バイト。思ったより遅く終わり疲弊。明日のことがあるので早めに寝ることにする。
●『青い触手の神』読了。田中啓文さんにいっぺんガチガチの本格ミステリを書いて欲しいかも。

5月5日(土)
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●鬼束ちひろ『インソムニア』を巡って。第三回。今回からは各曲に触れようと思う。トップバッターは鬼束ちひろの名前を一気にメジャーにした「月光」。この曲が「トリック」のエンディングで流れたときの衝撃というのは……。いきなり「I'm GOD'S CHILD」です。日本語に訳すると「私は神の子」。イッちゃってます(笑)。冗談はさておき、この曲は汚れきったこの世の中でどう生きていけばいいの? と問いかける歌と思うが、なんというか、力強いのか投げやりなのか解らない歌詞だ。「How do I live on such a field ?(こんな場所でどうやって生きろというの?)」と言う歌詞をみると如何に世界が汚れきってるかが伺える。……この続きは後日。
●というわけで(どういうわけだ)、早めの更新。

5月6日(日)
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●昨日は「シャトー・ディフ」の一周年記念オフに参加してきました。主催者の村田邸で開催。村田邸に行くのは昨年の5月28日以来
 地下鉄恵美須駅の改札に17時半集合、会社に寄ると言う事情を鑑みて14時に部屋を出る。それでも17時に待ち合わせ場所に着く。結構ゆっくり行ったり寄り道したのになあ……。駅のホームで八尾の猫さんと遭遇。名前を呼ばれたが、一瞬反応できず(苦笑)。昨日の疲れが抜けきってなかったらしい。話しているとタケさんが17時10分頃到着。しばらくして村田君着。國桃櫻さん、橋詰さん、アレクセイさん時間前に着。三名ほど遅れるが、内二名(某畸人郷関係の人)は直接来るらしいので後一名。タケさんと「こんどからさおりさんには集合時間を三十分ほど早く言った方が良いかもしれませんねえ」と邪悪な会話をしてたのは秘密。45分過ぎても来なかったら一旦移動しようかと言う話をしてたらさおりさん着。いざ、村田邸へ。
 道中遅れる二人が先に行ってたらいやだよねえ、と散々話してたら……ホントにいました(笑)。大爆笑。どうも、時間を間違えた様子。そんなこんなで開始。私は「シャトー・ディフ」のオフやし、ということでシャトー地方原産のワインを差し入れる。料理はもう絶品で減る減る。しばらく休止をしていた小野町子さんが後で「私が行ったときには食べるものがなかった」とぼやいたとかぼやかなかったとか。宴は盛り上がり、誰かこいつ止めてくれ、とつっこみたいほど暴走した人が居たり(笑)。恩田陸の『ネバーランド』のドラマ化ネタで地雷を踏んだり(苦笑)。村田家の猫、刻(とき)ちゃん行(ゆき)ちゃんもお目見え。刻ちゃんはあまり出てこなかったが、行ちゃんは村田君が抱いて連れてきたのでみんなに散々触られる(笑)。22時半に解散だったのであるが、私は終電に乗れない可能性がある故に泊めていただく。
 一室を貸していただいたのであるが、そこは行ちゃんの場所だったらしく、敷いていただいた布団の上に行ちゃんが乗ってる一幕が。私は礼を尽くし(?)「今晩部屋借りんで」とか「一緒に寝るか」と口説く(爆)。よくよく考えるとこれほど間が抜けてる風景はなかったような。0時半頃就寝。
 夢を見て、これがえっらい怖い夢。一旦4時過ぎに目が覚めて「これを小説にして送ればホラー小説大賞はもらった!」と思い喜び、再び眠りにつくものの、次に起きたときには思い出せない(笑)。切断された左手がキーになってることとゾンビ系の話だったこと、寺が関係していることしか思い出せん。8時ぐらいに起き、朝食を頂く。同じく村田邸に泊まってた八尾の猫さんが行ちゃんにラブコールを送る姿は「こいつ、誰?」とつっこみたいほど。ビデオに撮れなかったことが悔しい。
 仕事に出る村田君日本橋の駅まで送っていただき帰宅。
 本当にお世話になりました>村田家の方々。
●往復で『人でなしの遍歴』読了。やっぱ多岐川恭は巧いわ。

5月7日(月)
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●某所の原稿を書くが、一旦ファイルが毀れてしまい非常にへこむ。今日が締め切りなのに(泣)。泣きを入れつつ仕上げ、外出。図書館に本を返したり、服を買ったり散髪したり。
●鬼束ちひろ『インソムニア』を巡る文章は明日以降再開予定。
■『密室殺人大百科』(二階堂黎人編/原書房)を読む。「疾駆するジョーカー」(芦辺拓)読了。

5月8日(火)
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●『川の深さは』読了。乱歩賞の最終候補作だったと思うが、確かにこれを読んだらファンになるよなあ。
●眠い、眠すぎる。一時間半ぐらい昼寝したが、まだ眠い……。というわけで、『インソムニア』を巡る文章の再開は明日以降に。
■『密室殺人大百科』(二階堂黎人編/原書房)を読む。「罪なき人々vs.ウルトラマン」(太田忠司)「本陣殺人計画」(折原一)読了。

5月9日(水)
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●今一番みてみたいドラマのキャスティング。竹内豊と金城武、川島なお美と黒木瞳が競演するドラマ。その心はと言うと、似すぎていて区別がつかん(笑)。似てません? この二組。
「伝言ゲームは失敗したか?――新本格系作家たちの自信のなさ――」について今頃なんか言ってみたりして。
 私はこの「現代のミステリばかり読んでいないで、クィーンやカーのような古典的名作にも触れるようになってほしい」という発言は、純粋に「面白いから読んでね」と言う意味が7割だと思う。あと、確か綾辻さんの発言だったと思うけれども、現代本格は過去の本格を踏まえたものだから古典を読んでおくと現代本格がもっと楽しめるよと言うものが2割。残りの一割はガムさんが既に指摘してるとおり(ガムのお日替わりペエジの日記5/2参照)作家や評論家を目指すならば必読!(意図的解釈)というもの。評論家はガムさんが言うように言うまでもないでしょう。作家に関してはネタだけ知ってれば良いんじゃないの? と言う意見もあるだろうけれども、トリックというのは総じてプレゼンテーション、つまり見せ方の問題なので読まなければ解らない。春都さんの日記5/5付けで述べられている「エッセンス」というのはこの辺のことだと思う。
 更に言うなら、自分の仕事に自信や自負がないのではなく、自信や自負があるからこそ「古典も読んでね」と言えるのだと思う。そもそも新本格(このタームが未だに有効か否かの議論はさておき)のスローガンの一つが新作による古典(≒本格)復興で、一応その意図は達成されたけれども今度は古典が省みられなくなった。だから慌てて実作者たちは「現代のミステリばかり読んでいないで、クィーンやカーのような古典的名作にも触れるようになってほしい」と言う発言をするようになったのではないのか、と思うのであるが。それに、古典と言われるものの中で、特に今でも生き残ってるのは――私も古典の良い読者とは言えないものの――今読んでなお新しいものが少なくない。
 しかし、全然まとまってねえなあ。この話、続くかも。とりあえず、続くにせよ続かないにせよ結論を書いておくと、伝言ゲームはまだ失敗に終わったとは思えない、と言う所です。
 あと、余談だけれどもクイーン読破数はメフィスト賞受賞作家におけるそれより寧ろ鮎川賞受賞及び最終候補に残った人にした方が良いと思います。メフィスト賞は本格の賞ではなく色物の賞と思うので(註:別に私はメフィスト賞が悪いという意味で「色物」という言葉を使ってません)。それか、創元から原書房に移った「本格ミステリベスト10」にランクインした作家や投票者でも可。
 もう一個余談。キャラ萌え読者というのはミステリ方面では新本格以降と思われがちですが、実は新本格より遡ること10年以上前の横溝ブームの時にも現れています。『真説・金田一耕助』(横溝正史/角川文庫・絶版)で金田一耕助萌えの女性が結構居たらしくバレンタインデイに「金田一耕助さんへ」と言うことでチョコレートが送られてきたり、金田一耕助を結婚させない会と言うのも存在したらしいと言うことが書かれてます。もしかしたら神津恭介萌えの方も居たのではないのかなあ……。
●というわけで、『インソムニア』を巡ってはまた延期。
■『密室殺人大百科』(二階堂黎人編/原書房)を読む。「まだらの紐、再び」(霧舎巧)「閉じた空」(鯨統一郎)読了。

5月10日(木)
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●久々にパイの実を買って食べる私。結構この菓子好きなんです。ついでに言うと甘いものも嫌いではなく、チーズケーキなんざ大好きだったり。和菓子系はチョット苦手なの多いかな。でも出されたら喜んで食べます。と、話が脱線したので戻す。パイの実を買ってきてふたを開けて驚いた。パイの実の盛りつけ方講座みたいなのがあったのであるが、その名前が「たいらのきよ盛り」とか「さいごうたか盛り」とか。一瞬ちゃぶ台ひっくり返しても良いですか? と本気で思った。まあ、ちゃぶ台なんて無いけどさ(笑)。
■『密室殺人大百科』(二階堂黎人編/原書房)を読む。「五匹の猫」(谺健二)読了。

5月11日(金)
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●明日は名張へ。あまりにもの道程の遠さにくらくら。それ故に『インソムニア』を巡る文章はまた先送り(笑)。永遠に書かれないかも(爆)。
■『密室殺人大百科』(二階堂黎人編/原書房)を読む。「泥具根博士の悪夢――魔を呼ぶ密室」(二階堂黎人)「密室ミステリ概論」(ロバート・エイディー)読了。

5月12日(土)
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●名張! 乱歩の生誕地! 羨ましいだろう! 疲れた(泣)。起床5時、睡眠時間4時間弱。近鉄乗り継いで9時には現場着。名張では駐車場の警備だったのだが、これがだるい。いつもなら人の間隙を縫ってだらけられるのであるが、それが出来ず。明日も名張だと言われたらちゃぶ台用意してもらおうかとも思ったが、明日は仕事無し。それはそれで悲しいが。しょうがないので(?)「遊星からの物体X」を借りてくる。
 しかし、返す返す毎度毎度制止を吹っ切ってくるのは原付に乗ったおばちゃんである。天下無敵、泣く子に勝てぬと言う奴か。ふぅ。
●行き帰り時間はありまくりだったので『タイタス・クロウの事件簿』、『天使は探偵』読了。
■『密室殺人大百科』(二階堂黎人編/原書房)を読む。「マーキュリーの足跡」(鮎川哲也)「クレタ島の花嫁」(高木彬光)「デビルフィッシュの謎」(高木彬光)読了。上巻読了、と言うことで上巻収録分は後日格納。続けて下巻収録分に移る。「死への密室」(愛川晶)「夏の雪、冬のサンバ」(歌野晶午)読了。

5月13日(日)
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●あまりにも天気が良かったから布団を干した後、予定を変更して外出。特に当てがあって行ったわけではないが、行く場所は言うまでもないでしょう(笑)。まだ実物を見てなかった新刊を眺めてくる。
●最近思考がとみに邪悪になってることを感じてたりする。自分がやになるかも……。原因ははっきりしてるからさっさとケリを付ければいいだけの話なんだが。

5月14日(月)
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●古本市場の館内CMを聞いていて、恐らく聞いた人間の9割9分が思ったであろうつっこみ。古本市場のマスコットはアライグマなのであるが(古本市場のホームページ参照)、CMのフレーズの中には「本をじゃぶじゃぶアライグマ」と言うのが。もうおわかりですね。いっせいの、
 本を洗うんじゃねえ!
 ご協力ありがとうございました。
●勤務報告のために梅田へ。カッパ横丁や梅田古書倶楽部などを冷やかし会社へ。その帰り。道中ビールのアンケートの人が。当初めんどくさかったので断ったが、「お礼に図書券差し上げます」と言うのを聞くや否や振り返る(爆)。ビールの方はモルツとマグナムドライの中間の味。恐らくどこか新商品を出すんでしょうが。
●行きの車中で『眠りの牢獄』読了。反則技やん、これ(苦笑)←思いっ切り引っかかったらしい
■『密室殺人大百科』(二階堂黎人編/原書房)を読む。「らくだ殺人事件」(霞流一)読了。

5月15日(火)
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●朝起きたら電話が毀れてた(笑)(←笑い事ではない)。ネットは出来るし、携帯持ってるからしばらく放っておこうかとも考えたが(をい)、とりあえず修理でどれぐらいかかるものか見積もりしてもらう。下手すりゃ5、6000円かかるようなので新品購入決定。安くて留守電機能付きのを買う。西院のJhoshinにはなく、結局河原町まで。使いこなすまでしばらくかかりそう。
■『密室殺人大百科』(二階堂黎人編/原書房)を読む。「答えのない密室」(斎藤肇)読了。

5月16日(水)
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●何かと忙しく見る暇が無さそうと判断した故に先日借りた「遊星からの物体X」を一旦返却。誰だ、暇なくせにと思った奴。
●ま、こんなもんにはまってるから取れる時間もとれなくなるんだが(笑)。
この件の反応に対する反応は明日以降に。そういえば、鬼束ちひろの『インソムニア』を巡る文章もほったらかしやな。
■『密室殺人大百科』(二階堂黎人編/原書房)を読む。「正太郎と田舎の事件」(柴田よしき)読了。

5月17日(木)
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●『恋霊館事件』読了。未明の悪夢≠ヘまだ終わらない、というところか。
●と言うわけで(どういうわけやねん)、この件の反応に対する反応 。今日はチョットだけ。「伝言ゲームは失敗したか?――新本格系作家たちの自信のなさ――」についての反応の前半部分に関しては、単に9日時点での主な反応を整理してみただけです。こういうのってきちんとまとめてから反応しないと飛んでもない勘違いをしてしまうので。総括する、と言う意味はなかったです。主に自分用。まあ、今になって読むと総括しているように読めなくもないですが……。伝言ゲームは失敗してない、というのは単に私がそう思ってるだけです。第一世代→近年の本格派新人という流れではそう失敗しているとは思えない。それは、単にメフィスト賞受賞者の一部を本格派の中に組み込んでいないからなのですが。ただ、始祖ポオ→《第三の波》と言う意味では伝言ゲームの内容は結構どころではなく変わりまくってると思います。
 「現代ミステリの中でもミステリマニアに高く評価されている作家についてのみ「伝言ゲーム」の成功を認める」と言うわけではなく、こういう(註・鮎川賞受賞者や本格ベスト上位者など)作家等に於いては成功してるという意図でして。「のみ」という意図ではないです。
 ……続く。
謎宮会の『刺青殺人事件』vs『人形はなぜ殺される』対決、結構面白いかも。

5月18日(金)
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●『死を運ぶトラック』読了。良くも悪くも昭和三十年代、《第二の波》末期の作品やな、と言う感じ。
某ミス研の飲み。この時期だと新歓ということになるか(なるか、じゃない)。とりあえず無難に終わる。しかし、返す返す最近の若い者は……、というのをギャグで言い続けてたら冗談に(自分でも)聞こえなくなってきてる自分が痛い、かも。飲み→飲み→カラオケのライン。カラオケでは持ち込みが発覚して罰金とられたのが居たりで波瀾万丈(大げさ)。寝たのは翌日の午前四時。

5月19日(土)
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●某畸人郷例会の出席のために梅田へ。少々早く出てしまい、月曜に寄ったカッパ横丁を再び冷やかしたりする。で、堂島のジュンク堂へ。新歓の棚を眺めつつノベルスの棚へ行くと『石岡和己攻略本』が。ペーパーバック風の本だったが、実物を見て思ったのが、
 誰か島田荘司を止めてくれ(これは島田荘司ファンの何割かは本気で思ってると思う)
 というもの。本を手にとって放り投げたい気分になるのをすんでの所で思いとどまる。こういうのは作者が関わっちゃあかんやろう。『御手洗潔攻略本』といい、『石岡和己攻略本』といい。こういうタイプの本の存在を認めないとは言わない。それは、ファンが勝手にやるから楽しいのであって、作者が関わると、なんというか……。この事態は『島田荘司読本』が島田荘司編であった時点で予測するべきだったかも知れない。
●というのでかなり落ち込んで(かなり大げさ)待ち合わせ場所の旭屋前へ。今回もなんか少ない。古典はどれぐらい売れてるか、国書の探偵小説全集の一期は文庫化したら売れるか、とか関ミス連はどうするかという話で盛り上がる。二次会では話の流れでオールタイムベストは何かという話になる。一昔前はこの手のリストアップが楽しくてしょうがない時期があったが、最近は飽きたというか何というか。いや、飽きたというのは正確ではないか。難しすぎて放り投げたと言うところ。結局1位は何かというのは挙げず、「『カリブ諸島の手がかり』はオールタイムベストに入れるならあがりますね」とか無難なことを言ったりする。
●『石岡和己攻略本』の後遺症で飲み過ぎ、帰りの電車の中では半分寝てたり。

5月20日(日)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0105.html#20
●昨日二日間の疲れで本日はグロッキー。と言うわけで、諸々は明日以降に持ち越し。しかし、暑い。暑すぎ。もう夏やん、この気温は。
■『密室殺人大百科』(二階堂黎人編/原書房)を読む。「時の結ぶ密室」(柄刀一)「チープ・トリック」(西澤保彦)「密室講義の系譜」(小森健太朗)「日本の密室ミステリ案内」(横井司)「虎よ、虎よ、爛々と 101番目の密室」(狩久)「ブリキの鵞鳥の問題」(エドワード・D・ホック)読了(予定)。

5月21日(月)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0105.html#21
●暑い……。ばてそう(苦笑)。もう夏の気温やン、これ。
●……と言うわけで、諸々はまた明日以降に持ち越しなのだ。

5月22日(火)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0105.html#22
●疲れが抜けきれないのか、体調悪し。日誌は、今日もここまで。その代わりと言ってはなんだが、『密室殺人大百科』の感想完成。後半はかなり手抜きかも(笑)。詳しくはトップページより。

5月23日(水)
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●というわけで、17日から続く。「伝言ゲームは失敗したか?――新本格系作家たちの自信のなさ――」についての反応についての反応。
 5月15日付の記述で引用されている文章は私も読んでます。確実に。あかんなあ。すっかり忘れてるわ(苦笑)。なお、私の発言――古典を読め読めというのは面白いから読んでね、と言う意味ではないのか――の根拠は『この文庫が好き! ジャンル別1300冊』(小説トリッパー編/朝日文庫)に於ける法月綸太郎の記述がある。法月綸太郎は海外ミステリー100選を選んでいる。問題のところを引用してみると、「週刊文春」が実施した<東西ミステリー・ベスト100>が1985年だったことに触れ、

(略)。この辺が分水嶺と見てまちがいない。ちょうどその時私は二十歳だった。翻訳物に限っていえば、かろうじて歴史のものさしをあててミステリーを読むことのできた最後の世代に属していると思う。これは世代論ではなく、80年代以降の出版状況から逆算すれば、当然そう言う結論になる。
 と述べている。これが書かれたのが多分1995年冬。そう言う状況だからきちんとした歴史の物差しで読めるリストを作ろうと目論んだという趣旨のことも書いてある。以降の発言を読むとこのリストはガチガチの古典only(oilyとチョット似てる)になりそうだが、そうはならず現代ミステリも入っておりかなり目が行き届いたものになっている。また、締めにはこういう言葉も残している
(略)。今回のリスト作成を通じて、作品の評価とその作品が残っているかどうかは、ほとんど関係ないことをあらためて痛感した。言い換えれば、本当に面白いミステリーを読みたいなら、読者の側にも、おのずと《攻め》の姿勢が必要とされるということである。毎年発表されるベスト10だけが傑作なのではない。読むに値するミステリーの宝石は、もっと広い範囲に埋まっている(註・斜体引用者)。
 以上のことを総合すると、少なくとも法月綸太郎に関して言えば現代(≒新本格以降)の読者が歴史的な意味で読むことが不可能と言うことを察知しているのではないのかと思える。その上で「古典を読め」と言ってるのは、やはり、面白いから読んでねと言う意味で言ってるのではないのかと。綾辻行人もどこかのインタビューで「クイーンを読まねば人に非ず見たいな発言をしたことを反省している」と言ってた気もするし……(これ、法月綸太郎かもしれない)。なんか、この辺、思いっ切り何が言いたいか訳解らなくなってきているなあ(苦笑)。
 ……続く....か?
●そう言えば、昨年別名義で某ミス研関係でJ・D・カーに関する文章を書いたが、某ミス研ページにカーリンクなんてものを作ってみようかと思ったりもする。真っ先に入れるべきページは、やっぱgooだよね。ほら、中古車情報センターカーといや……(バキッ←どつかれたらしい)。って、このネタ関西限定か?
●『静かな教授』読了。まじめな顔してやってることはおバカ。バカミスの見本か? 「警部補古畑任三郎」の一エピソードの原案としても面白いかも。

5月24日(木)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0105.html#24
●昨日から続きます。「伝言ゲームは失敗したか?――新本格系作家たちの自信のなさ――」についての反応についての反応。
 昨日引用した文章が私の意見――古典を読め読めというのは面白いから読んでね、と言う意味ではないのか――の根拠だったというのは既に述べたがどういうプロセスでそういう事になったか書いてみると、
「読むに値するミステリーの宝石は、もっと広い範囲に埋まっている」という文章を読む→面白いのは何も現代ミステリや新刊だけではない→面白いから読んでね
 という感じで。昨日の引用にあるように、現在の読者はもう歴史の物差しで古典を読み新作を読むということは不可能に近くなっている。それでも古典を読め読めというのは、或る意味無責任な発言なのかも知れない。まあ、私としてはそれを責めるつもりは毛頭ありませんが。
 綾辻行人が古典を読め読めというのは「ミステリ全体の歴史とか、日本でいったん本格が衰退した経緯とかも重々分かっていて、その上で「自分たちの本格」を書いているわけですね」と言うことから伺えるように、一応現代本格の推移を解った上で(本格の)新人はミステリを書いて欲しい。つまり、古典を読んで歴史を学べ、と言いたかったようで。綾辻行人に関しては「面白いから読んでね」と言うことではなかった。
 結局のところ、今現在求められているのは古典を踏まえたミステリの歴史的体系書と言う所かも知れない。笠井潔の『探偵小説論U 虚空の螺旋』(東京創元社)は或る意味近いかなあ。あと、山前譲の『日本ミステリーの100年』(知恵の森文庫)とか。だけれども、この二冊は「近く」はあってもそのものではない。
 と言ったところでしょうか。あ、別にまとめてはいませんよ(予防線)
●「カル」★★★☆
 噂の韓国製ハード・ゴア・スリラー。韓国版『占星術殺人事件』との噂もあったが、ガセだったようだ。
 バラバラ死体を巡る数々の謎。その謎は数多くはほったらかしになり、犯人が誰だったのか? という謎解きすらない。それらの謎に挑んだのが謎宮会政宗九さんによる原稿。結構腑に落ちるが、すっぱり割り切れたかと言えば……。
 いずれにせよ、見るものを選ぶものであることは言うまでもない。

5月25日(金)
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●昨晩『怪奇探偵小説傑作選2 横溝正史集 面影双紙』読了。日付も変わり、『三人のゴーストハンター』も読了。
●ところ構わず考え事をし、失敗する(苦笑)。いや、行く場所を間違えたのであるが。携帯で確認しようとした矢先の出来事。
●明日はどこに飛ばされるか解らず、疲弊(苦笑)。千里らしいけれども……

5月26日(土)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0105.html#26
●乱歩賞が決定した様子。設定がアイリッシュの『幻の女』っぽいのでなんか読みたいかも。
●バイト。結局、西宮に飛ばされる。梅田の事務所7時着。その辺は推して知るべし。
 住宅展示場の駐車場の警備。所謂PSGと言われるもの。車も少なく暇々。休憩時間に所用をこなしたり。何事もなく終わったが、一個面白いものを発見。立ってる場所が坂の上だったので(かなり急な坂)、上から見ると下がよく見える。夕方頃、カップるが手を繋いでやってくる。何か違和感が……。何かと思ったら、靴がおかしい。なんと、スニーカーとハイヒールを片方づづ交換してはいていたのだ。それだけでも笑えるのに(笑いをこらえるのに必死)、なんと、その二人、私の前を通り過ぎた後で
 靴を放り投げてやる天気占いの要領で、いっせいのせでハイヒールを二人同時に放りあげたのだ!
 声を殺して笑い転げたのは言うまでもない。最強のバカップルここに誕生! と拍手喝采したかった。
 明日もおなじところ。今日は早く寝よっと。

5月27日(日)
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●バイト。昨日と同じ場所。特に今日は変わったこと無し。昨日より涼しくいい感じ。仕事中は雨もなかったし。
 会社に勤務報告を入れ、堂島のジュンク堂に寄ったら某夫妻と遭遇。向こうもかなりびびって居たが、私はその倍以上びびってたりして。関ミス連の話をチョットしたり。
侍魂の5/26日付の「想」はなかなか笑える。しかし、このように地雷をうっかり踏まされるのと、ピンを外した手榴弾を手渡されるのどっちが良いんだろうか(笑)。赤の他人の不幸は結構笑えます(をい)。

5月28日(月)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0105.html#28
●あぢぃ……。この時期にこの暑さ。夏本番が空恐ろしい……。
●「生存―Life―」(かわぐちかいじ×福本伸行・全三巻)★★★☆
 某畸人郷で薦められた漫画。鮎川哲也の鬼貫ものを引き合いに出されていたので気になっていた。
 癌で余命幾ばくもない男に届いた便り。それは14年半前に失踪した娘の死体の発見であった。事件は他殺だが、諸々の理由で捜査本部は無し。事項まで残り半年。男の命と同じ時間残されていたのだ。男は娘の仇をとるために調査を始める。
 二転三転する構成、二巻後半から三巻を丸々使った真犯人との心理戦。なるほど、鮎哲と並べてみたくなる誘惑に駆られる。そして決着。死者の執念が真犯人を追いつめる瞬間は凡百のシーンを凌駕する。
 とりあえず、ミステリファンにお薦めの漫画であるのは確かなようだ。

5月29日(火)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0105.html#29
●頼むから目の前で地雷を仕掛け、足をつけるのはやめてくれ(泣)。マジでその場を立ち去りたかった瞬間が……。地雷は踏んで楽しいものではない。多分、本人の自覚がないからなのであろうが。この地雷は本気で撤去するのを検討した方が良いかもしれない。
●『雪女のキス』読了。暑いさなかに読む冬の物語。

5月30日(水)
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●疲れが溜まっていたのか、21時には就寝。

5月31日(木)
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●『新宿鮫 風化水脈』読了。思ったより悪くはなかった。
●「福神ながし」★★★☆
 『巷説百物語』の映像化作品もこれで最後。オールスターキャストで送る最終編。なんと、京極堂こと中善寺秋彦のご先祖様も登場なさる。
 行き倒れになった人間を助け、雇った仇を返されて、家宝と言うべきものを盗まれ、没落の途をたどった旦那が又一に依頼を。対抗するは陰陽師の中善寺。
 最終話だけあってかキャスティングは豪華。依頼人と敵の構図の逆転も面白い。最後の仕置き≠ノおける陰陽師の言葉はまさに京極堂そのもの。冒頭の仕置き≠フべたさ加減は思いっ切り笑った。ここまでべただと笑うしかないでしょ、みたいな。
 問題は、原作がどれだったかというのが思い出せないことだな(爆)。
●ビデオを返す刀で昨日オープンしたラーメン屋に行こう♪ と思い、図書館へ寄りつつ行く。途中リサイクルショップで漫画を立ち読みしたのがいけなかった。店に入って席に着こうとしたら「もう今日は終わりです」と言われる。なんでも、400食限定だったらしく、18時半時点で完売だったようだ(泣)。口の中、脳みその中が「ラーメン!」とせっつくので遠回りをして杉千代へ。旨いラーメンをすすり、向かいの古本市場へ赴く。何冊か拾って蛙(げろ)。もとい、帰る。


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