2002年10月

10月1日(火)
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●『緋色の囁き』(原作:綾辻行人、漫画:児嶋都/角川書店)★★★☆
 綾辻行人の初期傑作の一つ『緋色の囁き』の漫画化。以前『眼球綺譚』が漫画化された際に綾辻ファンの友人と「囁きシリーズこの画で漫画化されたら嫌だよね」と言ってたが、見事に……(笑)。画風は耽美的な楳図かずお(字、間違ってたら失礼)という感じなのであわなさそうだよねと言うことで当時意見が一致したような。
 分量も結構あり、原作に忠実な漫画化と言えるかもしれない。巻末対談では結構改変したところもありそうなこと言ってるけれども、結構内容忘れてるしなあ……。原作の綾辻行人が『緋色の囁き』の漫画化に乗り気だったようだね。そういえば、映画化もぽしゃったようだし。結構残念です。
 とりあえず、児嶋都ファンにはオススメかね、この本。ま、ファンなら買うやろうけれども。個人的には原作読んでから本書を読むことを勧めます。

10月2日(水)
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●『家蠅とカナリア』読了。
●昨夜22時前後、15万アクセスを突破した模様。日頃のご愛顧、誠にありがとうございます。
茗荷丸さん所で行われている「鮎川読者への8つの回答」に答えてみる。
1 鮎川哲也の作品を何冊くらい読んでいますか?
 24冊(内訳:長編15冊、短編集9冊)
2 覚えている限りで、一番最初に読んだ鮎川作品は何ですか?
 多分、集英社文庫から出ていた『密室殺人』だったと思います。
3 最も好きな鮎川哲也の長編を挙げて下さい(できればその理由も)
『死のある風景』(重厚なロジックに打ちのめされた、の一言につきるでしょう)、次点『りら荘事件』(新本格の原点の一つ、山荘ものの傑作ということで)
4 最も好きな鮎川哲也の短編or短編集を挙げて下さい(できればその理由も)
 畢竟(?)「赤い密室」「達也が嗤う」「悪魔はここに」「早春に死す」当たりから選ばざるを得ず、「達也が嗤う」がベストかも。短編集という意味ではこれらを収録した創元の傑作選『五つの時計』『下りはつかり=xの二冊でしょう。
5 最も印象的な鮎川編アンソロジーorエッセイを挙げて下さい(できればその理由も)
 鮎川アンソロジーの良き読者ではないのですが、「印象的な」という意味では島田荘司との共同編集になった『ミステリーの愉しみ』全5巻にとどめを刺すでしょう。鮎川アンソロジーは結構積んであるのでのんびりと読む予定。あと、全巻読んでるわけではありませんが、『本格推理』全15巻も忘れられません。また、エッセイではないのですが『鮎川哲也読本』のインタビューは結構印象的でした。
6 鮎川哲也を読んだことのない人におすすめしたい作品を挙げて下さい(複数回答可、できればその理由も)
短編「赤い密室」「達也が嗤う」「悪魔はここに」「早春に死す」
 これぞ鮎川、と言う短編だから(理由になってない?)。特に「達也が嗤う」は本格ミステリ読者になれるか否かの一つのリトマス紙な気がします。
長編『りら荘事件』『死のある風景』
 どちらも鮎川哲也の本領発揮と言う作品でしょう。近年のミステリファンには案外『死のある風景』の方がいい気も。『りら荘事件』はもの足らなさを感じる読者も少なくないかもしれません。
 余談ですが、『黒いトランク』は読んだことのない人には勧められません。それ以外の長編を読んで自然とたどり着くものだと思う(これを最初の方に読んだ私は鮎川哲也のアリバイ崩し長編に言いようのない苦手感が生まれた)。
7 あなたにとっての、鮎川作品の魅力とは何ですか?
 作品を読んでいて安心できる、居心地の良い所。本格らしい本格、という言葉が持つイメージの一つでしょうか。
8 鮎川作品、あるいは鮎川哲也にまつわる個人的なエピソードなどがありましたら教えて下さい
 鮎川哲也逝去発表の日の日誌に書いたことの再掲になりますが、『死びとの座』を最初に読んだ際のこと。この辺のことを書いてる途中思い出した作品にまつわるエピソードが一個。故竹下初代SRの会会長とSR在籍当時――正確に言えば最初に例会に参加した時――に鮎川作品の話をした際、(当時の私は)星影ものが好きだという話しをしたことが思い出された。後に『死のある風景』や「五つの時計」や「早春に死す」を読んで鬼貫ものの株が急上昇したのであるが、その辺の話をする前に私はSRの会を辞め、その後某畸人郷の際に一度か二度お会いしても大して話す機会もなく竹下会長が亡くなられ、いろんな意味で悔やんだ事を思い出しました。鮎川哲也と竹下会長二人、天国で再会され、どの様な話をしてるのでしょうか。(註:故竹下会長が何ものかは『鮎川哲也読本』と光文社文庫版『死びとの座』収録の山沢晴雄のエッセイを紐解けば大体わかると思います)。
 もう一個。思い出というか何というか。鮎川作品を読み始めた当初、(○年前)角川文庫版も軒並み絶版で古本屋を回るしかなく、均一棚で100円で『憎悪の化石』『砂の城』『黒いトランク』を見つけたときの喜びは忘れられません。角川文庫の鮎川哲也短編集も完集までかなりの年月を要し、最後の一冊を下鴨の古本市で見つけた夏のあの日を生涯忘れることはないでしょう(大げさ)。復刊が星影もの→鬼貫ものと言う順番だったのも、私が鮎川作品にのめり込む事に一役買った得る気がします。あの当時、名探偵ものトリックものパズラーしか眼中になかったし。余談ですが、何気なく「鮎川哲也編」と言うことで買っていた講談社文庫の数々のアンソロジーが割と探している人がいることを知ったときは結構驚いたり(笑)。

10月3日(木)
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●昨日の「鮎川読者への8つの回答」に答えつつも思い出したフレーズは《山田風太郎ミステリー傑作選》の4巻目『戦艦陸奥<戦争編>』の日下三蔵の解題に於ける言葉。
「われわれに出来る最大の供養は、この作品群(引用者註:山田風太郎作品のこと)を正しく評価し、読み継いでいくことだろう」
 だった。同じ事が鮎川哲也作品にも言えるであろう。幸いにも今は長編の復刊が盛んな時期。いずれどこかの版元が出版芸術社の星影龍三全集『赤い密室』『青い密室』を文庫化してくれるでしょう。
●物故作家がらみで一個思い出したけれども、《山田風太郎ミステリー傑作選》の全作紹介、『戦艦陸奥<戦争編>』でストップしてるなあ……。決してやる気失ったわけではないのであるが。ま、いずれ完成させます。と思いつつ読もうと思ってる山風作品は『自来也忍法帖』か『妖説太閤記』にしようか、それ以外にしようかという所なんだけれども(笑)。

10月4日(金)、5日(土)
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●この間は『山手の幽霊』読了。
●『綾辻行人 ミステリ作家徹底解剖』(スニーカー・ミステリ倶楽部編/角川書店)★★★★
 については明日以降、と言うことで。

10月6日(日)
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●古本市場で
『透明女』(戸川昌子/徳間文庫・絶版)200円
 購入。『怪奇幻想ミステリ150選』及び「SFマガジン」のSFミステリ特集で紹介されてた故に。結構愉しみです。

10月7日(月)
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●雨降ったりやんだり暑かったり寒かったり。最近気候が変ですねえ。そういえば関西に本日国会図書館の支部みたいなのが出来た様子。その内行こうかなあ(でも若干遠い)。
●『レイトン・コートの謎』未だ読み終わらず。いや、最近眠くって……。

10月8日(火)
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●今日はこんなものにはまってたので特になし。というか、定期的にネットゲームにはまるな、オレは。結構難しいです。
このミステリは読んではる? 300作品は111冊。海外物がネックか。というか、漫画も結構ありますね。

10月9日(水)
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●京都市の図書館がインターネット対応を始めた様子。ってもさほど使うことは無かろうが。しかし、こういうサービス行ってる市町村、どのくらいあるんだろう。
●話題の『髑髏島の惨劇』ようやく入手。綾辻行人らしい推薦文の文句と千街晶之の熱のこもった解説を読むと結構私の好みそうな作品のようなので愉しみ。そういえば、今年は『四つの扉』『双月城の惨劇』とカーリスペクトの紹介及び刊行流行ですか?(『髑髏島の惨劇』もカーリスペクトの紹介っぽい)。

10月10日(木)
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●『レイトン・コートの謎』読了。
●『匣の中の失楽』文庫決定版、何故今双葉文庫からなのかはともかく、巻末の資料(後書き解説対談含めて)100ページ以上は圧巻。これだけのために文庫版買う人いるだろうなあ……。私は買いましたが、何か?

10月11日(金)
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●『凍るタナトス』『白波五人帖』読了。
●四天王寺の古書市を振り出しに、大阪府南側の古本屋を回る。メンバーはMr.Y、橋詰さん、名古屋からお越しの八尾の猫さんと私。本来は某K氏もだったのであるが、諸事情により途中で合流することに。
 と言ったところで、もったいぶって明日か明後日に続く。いや、明日早いからもう寝るし(笑)。

10月12日(土)
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●『冷凍人間』読了。
●余談だが、某ミス研関ミス連情報UPの模様。
●昨日の古本ネタor幻の探偵雑誌ネタどっちにしようか、と考えてたのだが、別のネタがあるのでこの辺は明日以降。
 本日は京都府某所でお仕事だったのであるが、場所柄人に道を聞かれることが多い。余談だが、良く警備員に道を聞く人がいるが、その警備員が地元民である可能性はあまりないのでほとんどの場合聞いても無駄である。外国人に道を聞かれ答えたものの結局通じてなかった(爆)とか(いや、気が変わって別の方に行こうと考えたと思いたい(笑))、ATMに関して文句言われたりとか(知るか( ゚Д゚)ゴルァと言いたかった)あるが、極めつけは救急車を呼んでくれといきなり言われたことであろうか。
 暇だったのでボケッとしてたらよたよたと女性が寄ってきて「救急車呼んでください」と携帯を渡される。何事かと思い「具合が悪いのですか」と聞くと頷く。で、119番を押して呼ぼうとしたら画面がメール画面だったので面倒だった故に自分の携帯で呼ぶことにする。場所と女性の様態、意識がはっきりしている旨を言うと救急センターの人が「年齢はいくつくらいですか?」と聞くので正直に思ったとおり「30から40の間と思いますが」と答えるとΣ(゚д゚lll)ガーン と( ゚Д゚)ゴルァ の間くらいの笑顔で「元気だったらぶっ殺す!」オーラが出てたので内心( ゚∀゚ ) アヒャものだったけれども(笑)。いやね、ぱっと見30代前半に見えただってば。今思えば20代後半だったと思う。この辺で女性も概ね大丈夫そうだと思えたので安心して「大丈夫ですか?」と何度か声かけつつ救急車を待つ。いやあ、まさか救急車を呼ぶとは思いませんでした。或る意味良い経験です。女性の年齢を聞かれたのは私を落ち着かせるためか(全然知らない人かつパット見大丈夫そうだったので十二分におちついてたのだが)何か意味があるのかは未だに不明だが。

10月13日(日)、14日(月)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0210.html#13_14
●とりあえず、先日の古本屋巡りで購入したものを列挙してみると
『伊賀の聴恋器』(山田風太郎/角川文庫・絶版)1000円
『ロスト・エンジェル・シティ 未来警察殺人課』(都筑道夫/徳間文庫・絶版)250円
『人外魔境』(小栗虫太郎/角川ホラー文庫・絶版)250円
『グール(上)』(マイケル・スレイド/創元ノヴェルズ・絶版)100円
『グール(下)』(マイケル・スレイド/創元ノヴェルズ・絶版)100円
『わが家の夕めし』(アサヒグラフ編/アサヒ文庫・絶版?)200円
 と、山田風太郎以外はブックオフなどでの収穫。後は星新一の長編、新刊で買うか否か結構悩んだノベルスとウエストレイクのドートマンダーもの80円で。つうか、こんなに後で買うとわかってりゃ山田風太郎は見送ったのに(笑)(梅田古書倶楽部でよく見かけてスルーしてるし。或る程度他の作品読んでから買おうと思ってた)。
 某K氏と昼食後に合流するはずだったのであるが、先方が携帯を持ってなかったというのもあるのであるが、車を運転していたMr.Yの非常さも手伝ってか(いやね、昼食後某所で落ち合いましょうとか言ってたはずなのに、あっちこっち動くんですもの(笑))結局合流したのは16時過ぎてたような。ま、行きあたりばったりここ極まれり、と言う感じでした。この辺、何も言わなかった私たちも私たちであるが(笑)。
 途中本が著者順に並んでなかったところがあったので店を出たとき「いやあ、よっぽど4千円でキチンと並べます、と言おうかと思いましたよ」とアホなこと言ったり、古本市場のカードにまつわる笑えるエピソードがあったりと(この件で八尾の猫さんは散々からかわれてた)、まあ、この辺のメンバーで古本屋回ったらこうなるよね(笑)と言う感じ。
 ラーメン博物館で夕食にしようか、と言うことで周辺をぐるぐるまわるも見あたらない。この辺で18時半過ぎていたのであるが、八尾の猫さんリタイア。この機会を逃しては帰るがいつになるかイマイチわからないと言う感じだった故に私も一緒に失礼する。余談だが、この時点で翌日の仕事が午前8時から午後10時までのものであることは知る由もなく、阪急沿線での楽な仕事であろうと高をくくっていたことは内緒だ
 つうか、引っ張るものでもなかった?

10月15日(火)
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●最近の一連の復刊ムーブメントは目を見張るものがあるが、その中での究極の一つは光文社文庫のミステリー文学資料館編となっている雑誌叢書であろう。戦前編に続き、先日戦後編として『「ロック」傑作選』からスタートしたが、ラインナップにあの伝説の同人誌の一つ「密室」があるのは凄い。収録は鮎川哲也の「呪縛再現」とか伝説のリレー小説「むかで横町」「ジュピター殺人事件」なんかは堅いと思うが、刊行が楽しみである。リレー小説は前者は光文社文庫刊の芦辺拓編『絢爛たる殺人』に、後者は河出文庫の《本格ミステリコレクション》の鮎川哲也の巻に収録されているので読み比べは容易なんだけれども。
 で、この辺のラインナップを見てて思ったのであるが、これから3、40年後に同様の企画で雑誌叢書を刊行しようとする編集者や版元が現れることは容易に予想できよう。そのラインナップを予想してみる。
『「幻影城」傑作選』
『「推理文学」傑作選』
『「推理ストーリー」傑作選』
『「メフィスト」傑作選』
『「創元推理」傑作選』
『「ジャーロ」傑作選』
『「蒼鴉城」傑作選』
『「フェニックス」傑作選』
 あたりまでは容易に思い浮かぶが、他がなかなか浮かばない。最初の『「幻影城」傑作選』は既にカドカワエンタテイメントから全三巻で出て三巻目が1、2年前に角川ホラー文庫になってる気もするが。最後二つは大学ミス研の会誌。「蒼鴉城」は綾辻行人や法月綸太郎らを輩出した京大ミス研のもの。「フェニックス」は山口雅也や北村薫を輩出したワセミスのもの。今から3、40年後ならありでしょう。

10月16日(水)
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メフィスト賞作家ファン度調査は150冊中98冊。結構読んでる方ですね。思ったより読んでたよ。高里椎奈や森博嗣の《Vシリーズ》、清涼院流水のJDCもの以外や新堂冬樹に読んでないのが多いのでこの数字に。読む予定のものはいくつかあるが(文庫待ちとか)、「お、これ読まなきゃ」というのは皆無。
 で、政宗九さんが提唱した鮎川賞作家ファン度調査はリストUP結構面白そうですね……と思ったので推理小説ノートの各種リストを参考にとりあえずリストUPしてみたら候補作及び創元推理短編賞受賞者の本や幻想、ホラー系も含めて266作品。この数は鮎川賞の歴史を鑑みて、多いのか少ないのか。
●あ、そうそう法月綸太郎in大谷大学at11/9有栖川有栖in同志社大学at11/10のようです。二日連続のようですね。
●『髑髏島の惨劇』『地獄時計』読了。

10月17日(木)
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●『綾辻行人 ミステリ作家徹底解剖』や『アフター0』5、6巻あたりの話は近い内に。そういえば、明日は漫画版『柳生十兵衛死す』の最終巻の発売日。入手できたら明日はその話になるね、多分。
●眠いので今日は早く寝る予定。故にここまで。

10月18日(金)
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●『綾辻行人 ミステリ作家徹底解剖』(スニーカー・ミステリ倶楽部編/角川書店)★★★★
 読んでかなり間があいた気がするが、気のせいという事にしておく(笑)。
『十角館の殺人』で綾辻行人が登場して15年。新本格ムーヴメントの歴史と綾辻行人の作家歴が重なるわけで、この節目に綾辻行人読本と言うべき本が出ることは喜ばしいことであろう。
 作者自身による作品解題(正確には裏話集)、公有のある作家達による寄稿文や評論家の評論、対談など盛りだくさん。つうか、ここまで人脈を使うかよ、と言うくらい豪華キャスト。キャストの豪華さと言う意味では『鮎川哲也読本』以上のものがあるよーな気が。
 本書は綾辻行人ファンはもとより、数は少ないであろうが綾辻作品をさほど読んだことがないと言う人にもオススメであろう。そんなガイドブック。ただ、「ミステリ作家徹底解剖」と銘打ってる割には解剖されていない気がするのは何故だろうか?(笑)。シリーズとして本を出すならば楽しみな叢書となるだろうけれども、恐らくはこれ一冊っきりだろうなあ。
●『悪いうさぎ』読了。

10月19日(土)
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●漫画版『柳生十兵衛死す』の5巻であるが、なんと、連載時と展開が大幅に変わってなおかつ単行本の半分くらい書き下ろし。もしかすると、6巻以降書き下ろし刊行と言う形になるのか。予断を許さない状況であることは間違いない。ファンは割礼して、否、刮目して待つべし、というところか。
●『デッド・ロブスター』読了。

10月20日(日)
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●えー、漫画版『柳生十兵衛死す』ですが、チラシを見たら「完結」の文字が(泣)。つうわけで、漫画の感想はいずれ。ま、単行本が売れたらもしかすると続くかもしれませんね(投げやり)。
●所用でひねもす部屋にこもる一日。ま、雨だったから好都合だったんだけれども。
●『ウィッチフォード毒殺事件』読了。

10月21日(月)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0210.html#21
●風邪気味かも……。無理せず早く寝る予定。
●原書房の『2003本格ミステリ・ベスト10』の読者投票用バナーを張っておきます。ページトップか日誌のトップにてどうぞ(というか、ここに来てる人はどっちかを経由してるよな(笑))。
 えと、しばらく愛想無しモードに完全に突入します。『アフター0』5、6巻の感想と漫画版『柳生十兵衛死す』の感想は少なくとも今月中に書く予定ですが。
●『バルーン・タウンの手鞠唄』読了。

10月22日(火)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0210.html#22
●本格的に風邪を引き、一日中寝ている。何がつらいって、午前3時過ぎまで発汗がうまくいかない状況だったこと。まあ、なんとかこれくらいの文章を書けるまで回復はしたけれども。
 そんなわけで、久しぶりに1ページも活字を読まず。

10月23日(水)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0210.html#23
●漫画版『柳生十兵衛死す』(原作:山田風太郎、画:石川賢/集英社)★★★★
 山田風太郎の最後の小説作品にして《柳生十兵衛三部作》完結編『柳生十兵衛死す』の漫画化。原作では室町の柳生十兵衛と江戸の柳生十兵衛が能というタイムマシンによって入れ替わるというものであったが、漫画で原作が踏襲されているのは柳生十兵衛を殺したのは誰か? と言う点と能が時を越えることが出来ると言うこと、それと冒頭のほんの少し。あとは原作を大きくはずれて石川賢ワールド全開と言う感じだ。『甲賀忍法帖』『忍びの卍』「剣鬼喇嘛仏」などから忍者を引っ張り出したり、『魔界転生』から転生衆をひっぱりだして柳生十兵衛と共闘させたりとやることなすことむちゃくちゃ。なんせ、忍びの徳川家康が天下を取った江戸時代と柳生十兵衛の戦いという設定なので無茶さ加減は推して知るべし。
 一応全五巻で完結、と言うことにはなっているが漫画の中では誰が柳生十兵衛を殺したのか、と言うことまでは描かれてはいない。残念ながら途中打ち切りで、しかも、単行本の最終巻の後半は全部書き下ろし。多分、廃刊になった「オールマン」から人気漫画が他誌に移動する際にくび切られたんだろうなあ。だって、一巻目が増刷かかってて、しかもそれなりの売り上げは見込めるわけだから(山田風太郎ファンとかね)、そういう事情でもないと打ち切りは考えられない。というか、これをうち切った編集部の見識を思いっきり疑いますね。責任者、出てこい。
 恐らく、誰が柳生十兵衛を殺したか、と言う点は原作を踏襲するつもりだったのだろうが、もしこの漫画がキチンと完結していれば原作を凌駕するものになっていたであろう事は想像に難くはない。全盛期の山田風太郎が書いた『柳生十兵衛死す』はこうなってたかも、という感じの漫画であった。それだけに残念。
●まだ本調子ではないが、昨晩の症状をもとに検索すると食中毒が片っ端からヒットするんですが(泣)。別段悪いもの食ってないし、賞味期限は異様なほどに敏感なのになあ……。

10月24日(木)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0210.html#24
●『イリーガル・エイリアン』『密室の鍵貸します』読了。
●昨日ハリー・ポッターシリーズの第4弾が出たようだが、さすがに今日は翌日とあってか書店でかってる人は見かけなかった。つうか、どれくらいの人出か昨日は見に行こうと思ってたんだけれども(笑)。午前中まで病人だった故に見送ったんだけれども。売れたんでしょうねえ。でも買った人の何割が全部読み切れるんでしょう。読まずに本棚の肥やしになるのなら、普段本読まない人にとって3800円は結構な出費な気もするけれども。もう1、2年もすればブックオフの100円コーナーにシリーズが並ぶ日も来るんでしょうねえ。私は買いませんが。

10月25日(金)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0210.html#25
●100%本調子ではないようで、まだ足が多少ふらつく(笑)。明日の花園は行く予定なのでさっさと寝て養生いたします。
●本日は読了本無し。

10月26日(土)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0210.html#26
●えー、本日は花園大学の芦辺拓、有栖川有栖、小森健太朗、日下三蔵四氏の鼎談に行って参りましたが、その辺の話は少々明日以降に。予定時間から更に1時間半を超過し、白熱した話を聞けたことは結構な収穫でした。
●講演会後は某ミス研の人二人の、私を入れて三人で食事。二人とも久しぶりの人だったので結構話した気がする。ソウヤーの『イリーガル・エイリアン』布教は失敗しましたが(笑)

10月27日(日)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0210.html#27
●眠いので(をい)、感想などの更新は明日以降に。体調も9割回復で本調子まで後一マイル。
●しかし、ここ3、4日散々でした。

10月28日(月)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0210.html#28
●つうわけで、26日の花園大学に於ける四氏の鼎談について。
 13時開演だったのでいろいろと寄るとこ寄って12時半に会場着したんだけれども、思ったより少なかった。当初の予想では昨年の有栖川有栖×二階堂黎人対談位だったので拍子抜け。11月9日の同志社にはうじゃっと人がいそうだけれども。
 当初の予想では鮎川哲也や笹沢左保らの死去から話が始まるに違いない、と思ってたが各者の読書遍歴からと言うのだったので意表をつかれる(笑)。その後、最初に書いた小説のことや、「幻影城」以前の一つの本格読者像(この辺の話ではないが、目次で笹沢佐保の作品が本格っぽいか否か判別するとか言う有栖川有栖大学ミス研時代のくだりはウケた)、最初に書いた小説のこととか、芦辺拓鮎川哲也賞応募前秘話等々。途中黒岩涙香の話で芦辺拓と小森健太朗の大脱線があったりして。後半は読者論とか、芦辺拓大活躍の印象。途中、内心ドキドキもんの話もあったり(笑)
 1時間半予定時間を超過したものの、かなり充実したものだったのではないでしょうか。
●『熊の場所』読了。

10月29日(火)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0210.html#29
●『アフター0(5)人類新進化論』(岡崎二郎/小学館)★★★★
 テーマ別編集『アフター0』の5巻目は様々な形の進化というテーマで統一された一冊……ではない。無論、「進化」という語彙から想像されるのもあるけれども。
 本書にもSFのセンスオブワンダーを感じさせる作品が多数あるが、本書収録作品の白眉は冒頭に納められた「あの世の方程式」であろう。数式によってあの世の存在を否定しようとするのが坊さんと言うのもさることながら、それが証明されてしまったその後は興味深い。宗教のアイデンティティを揺るがす一編と言えよう。また、未来が写った写真を手に入れたことで愛すべきカップルが手に入れたのは幸福か否かという「未来の想い出」もお気に入りの一つ。
 巻末の「マイフェア・アンドロイド」はアンドロイドを扱ったSF作品だが、ミステリ的テクニックも十二分に発揮されている。この作者、SFミステリを書いたらとんでもないものを書きそうな気もするが、書かせる編集者いないんだろうねえ。
●『昆虫探偵』読了。

10月30日(水)
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●『アフター0(6)ファンタジックワールド』(岡崎二郎/小学館)★★★☆
 ファンタジックワールド、という巻のタイトルだが、ファンタジーではない。
 本書のハイライトというべき作品は世界が滅び、最後のひとりとなった男が最後に読む本(それがショートショートの本だから驚き)というべき「ショートショートに花束を」と柄刀一も真っ青の時を越えるメッセージ「800年のメッセージ」の2編か。前者はミステリファンにはおなじみのあの症例を使っていて興味深い。後者は平安時代と現代を何故かテレビ電話がつないでしまい、そこで恋が芽生えると言う話。SFってこう言うのもアリなの? と言う思いもあるが、或る意味こういうのこそSFなんでしょうね。他にも雪女奇譚とか前世が映る鏡の話と盛りだくさん。
 本書も又、作者らしい世界が展開されていると言えるのかもしれない。
●『奇偶』読了。

10月31日(木)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0210.html#31
●百万辺古本市で
『審判の日』(ポール・アンダーソン/ハヤカワSFシリーズ・絶版)1000円
 購入。これを含め、SFミステリで買って積んであるのは結構あるので補完計画完遂の為にも早う読まなきゃねえ。
●『写本室の迷宮』読了。


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