2005年3月−4月

3月1日(火)〜3日(木)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0503_04.html#a1_3
●「明智小五郎対金田一耕助」★★☆
 芦辺拓原作ではなく、ドラマオリジナル。タイトルからあの名探偵が対決する! その勝負の異行方は? と言う興味は当然ながらあるけれども、両方に花を持たせるために推理合戦で白黒はっきりさせることはない(この或る種の詐欺具合は某パスティーシュも同様だが、対面してるだけこっちの方が罪が少ない(?)。あ、某パスティーシュはアレはアレで面白かったですが)。……と言うことはさておき。所謂典型的な2時間サスペンスと言うべき話の運び方及び真相と言う感じで乱歩と横溝が両探偵を競演させた合作を作ったら……と言うものには当然ながらなっていない。冒頭で自殺の描写があるのに謎解きでは射殺するシーンがあったり、抱腹絶倒と言うべき密室トリックがあったりとつっこみどころも満載で。ま、所謂2時間ドラマオリジナルに目くじらたてるのもアレだし(この辺の寛容さは事前に出来がよろしくないという情報があって覚悟してみてたからかも)。ただ、両雄が競演する事件ならこれくらい派手な方がいいよね、と言う意味では合格なんだが(なんせ、警察庁内部で最初の事件が起きるんだから。下手に金持ちの大邸宅の事件をやらせるよりはよっぽど賢いかも)。小林くんが犬というのはご愛敬(これは笑うところでしょう)。
 このドラマにも美点が一個。もし今の、平成の世の中を舞台に明智小五郎や金田一耕助が活躍するならばどういう描写になるか、と言うところがきちんと出来ていたところ。このあたり、ブレーンの中に原案である乱歩横溝のファンがいるに違いない。ただし、ドラマの金田一が原典の金田一耕助のファッションに近いのはどうかと思うが(あの有名な袴及びお釜帽というファッションは金田一耕助が最初に登場した作中の昭和12年あたりでは割と流行のものだったらしい。そのスタイルを変えることなく昭和40年代後半の最後の事件に至る)。ま、一般的な金田一像を甦らせるならばああなるのも仕方ないか。下宿の描写はその当たりへのエクスキューズかも(原典ファンに金田一耕助のことは一応わかってますよ、と言う意味での)。下宿のシーンがあったからこそこのドラマの両雄の描き方に好感を持ったわけで。冒頭の如何に自殺者を止めるか、と言うところも結構原典をわかってるな、と思わせる一因なんだが。
 もしこれが好評(=視聴率が良かった)で第2弾をつくるならば、もーすこし事件の方の練り込みをして欲しいところ。さすがにアレではファンは納得しません。
 追記:冒頭のシーンを見直したところ、自殺他殺どっちにもとれるかも。いずれにせよ、肝心の要のミステリ部分がアレなのは否定しませんが。

3月4日(金)〜9日(水)
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●『16秒間の密室 タック&タカチの事件簿』(原作:西澤保彦、作画:大橋薫)【bk1】★★★
 西澤保彦のレギュラーキャラクターズの1つ、巧千暁ら愉快な仲間たちの活躍を漫画化した1冊。シリーズの短編集から幾つかピックアップされて漫画化されている。
 一読というか、表紙を見た段階でなんかイメージと違うなぁ……と思って読むとやはりイメージと描かれている画とのすり合わせに一苦労(笑)。ボアン先輩はこんなにカッコよくねぇ、とかタカチはこんなに可愛らしくないよ(どっちかというとクールビューティと言う感じなのだが)とまあつっこみどころはあるが、表紙の段階で引き返さなかったのも悪いんだが(正確にはbk1で表紙画像も見ずに買ったので確認出来なかったのだが。横着せずに店頭確認すべきだったかも)。
 とはいえ、きちんと原作を理解し咀嚼しているので読んでいて不愉快ではなかったんだけれども。ま、或る意味別物と思って読めば被害(?)はないんです。
●あれよあれよという間に30万アクセス突破しましたね。幾つか懸案事項片づけたら記念企画でなんか書こうかなぁと思ってますが何もやらないにたわら一俵。
●ドラマ版「明智小五郎対金田一耕助」の感想にちょいと追加。
●『『ギロチン城』殺人事件』【bk1】『UMAハンター馬子 完全版1』【bk1】読了。

3月10日(木)〜14日(月)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0503_04.html#a10_14
●「ローレライ」★★★★
 福井晴敏の『終戦のローレライ』を原作にした映画。が、映画製作や『終戦のローレライ』執筆の経緯を見る限りでは『終戦のローレライ』は一足先に出たノベライズと言ってもいいかもしれないが。ま、ともかく。
 前売り買った段階ではあまりいい評判を聞かず、なおかつ40点なんつう低評価を下してるところもあったりとかなり不安だったけれどもこれは面白かった。原作が文庫で4冊という大作ながら映画の方は実にコンパクトに巧くまとめている。シーンのほとんどが潜水艦ながらも最後まで全く飽きさせずに見られた。更に、戦闘シーンやローレライシステムのCGなど見所はたくさん(かなり重要なシステムなんだけれども、起動中のシーンはあまりなかった。原作ではもうチョイあったと思うが)。全編クライマックスと言っても良いほど高濃度なので、終わったときは少々疲れたが(笑)。まあ、CG丸わかりという批判はともかく、アレはアリでしょうし、アレが駄目ならCGを使ってる映像作品は見られないのじゃないのかしらん、と思ったりしたが。ただ、原作で登場したナチスのSSの将校がカットされたのは残念です。あの人結構好きだったのに。
 実に迫力のある映像なので、原作を読んで映画の方に興味がある、と言う人は劇場に足を運ぶことをオススメしておきます。レンタルではこの映像の迫力は絶対わからないと思うし。余談だが、劇場に結構年輩の人がいたけれども、戦記映画と思って来た人なのかなぁ。
●『UMAハンター馬子 完全版2』【bk1】『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』【bk1】『殺人現場はその手の中に』【bk1】『プリーストーリー氏の問題』【bk1】『冥い天使のための音楽』【bk1】読了
●「川に死体のある風景」の大倉崇裕参加の回の特集、「オススメの大倉崇裕作品」に寄稿させていただきました。

3月15日(火)〜19日(土)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0503_04.html#a15_19
●「富豪刑事」★★★☆
 原作は筒井康隆の『富豪刑事』(新潮文庫)、と言うことになっているけれども原案と言うのが正確かも。実際、原作の方は全4話であり、ドラマはその倍以上の話数だ。くわえて主人公が女性に変わっていたりと、まあ、やりたい放題。原作者の筒井康隆もちょい役で毎回出てきており、作者的にはこのシナリオ、OKだったんだろうなぁ。
 超絶の大金持ち故に出来る飛び道具系捜査の数々がこのドラマの眼目なのであろう。この辺、毎回「ありえねー」とつっこみながら爆笑しつつ見ていたんだけれども(笑)。ただ、最終回のアリバイトリックはチョットアレかも。間違いなく鑑識段階で割れないまでも、トリック使用に際して出来る痕跡は不審点としてリストアップされるはずで。
 とまあ、つっこみどころはあるものの、つっこませることをも意図したドラマ造り何じゃないのかな、と思ったり。夏にDVD化されるらしいので、まだ見てない、と言う人はレンタルに並んだら見てみてはどうでしょうか。
●あ、そういえば、「ローレライ」は原作者は出てきていなかったなぁ……。ま、見落としている可能性大だけれども。
●『モロッコ水晶の謎』【bk1】『インディゴの夜』【bk1】『さまよう刃』【bk1】『両性具有迷宮』【bk1】読了。

3月20日(日)4月30日(土)
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/arasiyama/diary0503_04.html#a20_30
●いやぁ放っておいたらもう4月も終わり(笑)。エイプリルフールネタ、今年もやり損ねたなぁ。まあ、可能なら来年と言うことで。更新の放置記録、更新?
●ふらふらとリンクを辿っていったら乱歩のゲームが出ていたことが! まあ、映画の関連商品なんだけれども、ちょっとやってみたい気も(ハードもないし、ソフトを見つけるのに中古屋で見つけるのにA級絶版ミステリを探すくらいの苦労度ありそうだけれども)。
●『歌の翼にのせて』『千年岳の殺人鬼』【bk1】『八号古墳に消えて』【bk1】『新本格魔法少女りすか2』【bk1】『最後の願い』【bk1】『姉飼』【bk1】『犯人に告ぐ』【bk1】『弥勒の掌』【bk1】読了。


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