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私が好きな作家たち

別格

横溝 正史(よこみぞ せいし)
 日本ミステリが誇る作家。戦前は由利麟太郎ものに代表される変格推理を書く。戦後に『本陣殺人事件』を旧「宝石」に連載し、戦後のミステリ界に衝撃を与えた。これで第1回日本探偵作家クラブ賞を受賞。『本陣殺人事件』に初登場の
金田一耕助は神津恭介、明智小五郎とともに日本の三代名探偵に数えられる。
 代表作は『獄門島』、『悪魔が来りて笛を吹く』、『病院坂の首縊りの家』、『蝶々殺人事件』など
 私のお気に入りは『獄門島』、『夜歩く』、『悪霊島』

高木 彬光(たかぎ あきみつ)
 易者の薦めで『刺青殺人事件』をかき、それを江戸川乱歩におくりデビューしたのは有名な話。『能面殺人事件』で第3回日本探偵作家クラブ賞を受賞。社会派隆盛の時も旺盛な創作活動は衰えることを知らず、『破戒裁判』、『誘拐』、『検事霧島三郎』などの傑作を送り出す
 特に『破戒裁判』の告発シーンはミステリ史上燦然と輝く。私はこれ以上インパクトのある告発シーンを見たことがない。
 名探偵神津恭介の生みの親。
 代表作は「妖婦の宿」、『能面殺人事件』『人形はなぜ殺される』、『白昼の死角』など
 私のお気に入りは『刺青殺人事件』、『人形はなぜ殺される』、『呪縛の家』、『破戒裁判』


ア行の作家
我孫子 武丸(あびこ たけまる)
 『8の殺人』でデビュー。スーパーファミコンのソフト「かまいたちのよる」の原作者でもある。また、漫画の原作も手がける。最近は本格を離れ、『腐蝕の街』みたいなアクション、『ディプロトドンティア・マクロプス』のような大人の童話を書いている。京都大学推理小説研究会出身
 代表作は衝撃のサイコスリラー『殺戮に至る病』、『0の殺人』
 私のお気に入りは『0の殺人』

綾辻 行人(あやつじ ゆきと)←辻の字はが二つ
 1987年9月5日島田荘司の推輓により『十角館の殺人』でデビュー。新本格の嚆矢となる。京都大学推理小説研究会出身
 『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。
 代表作は『霧越邸殺人事件』、『時計館の殺人』
 私のお気に入りは上記2冊プラス「どんどん橋おちた」(『奇想の復活』収録)、『殺人方程式』、『黄昏の囁き』

有栖川 有栖(ありすがわ ありす)
 『月光ゲーム』でデビュー。日本のクイーンの名を受ける。最近は火村ものしか出ていないが早く江神ものを出してほしいものである。
 代表作は『双頭の悪魔』
 私のお気に入りは『孤島パズル』『双頭の悪魔』

鮎川 哲也(あゆかわ てつや)
 実質的なデビュー作は『黒いトランク』。生年月日は不明など、未だ謎に包まれた部分が多い。第13回日本探偵作家クラブ賞を『憎悪の化石』『黒い白鳥』で受賞。名アンソロジストとしてかなりの量のアンソロジーを編んでいる。社会派全盛の時も本格を書き続ける。最近は『本格推理』のシリーズ編纂のため創作活動は行っておらず、「鮎川哲也と13の謎」シリーズの最終配本『白樺荘事件(仮題)』の刊行が待たれる。彼の文庫本の解説を有栖川有栖や北村薫が本名で書いたことは知る人ぞしる。また、『死者を笞打て』は竹本健治の『ウロボロスの偽書』の先駆けと言うべき作品である
 代表作は『リラ荘事件』、『ペトロフ事件』など
 私のお気に入りは「呪縛再現」、「赤い密室」(いずれも『赤い密室−星影龍三全集I』収録)

歌野晶午(うたの しょうご)
 島田荘司の推薦で『長い家の殺人』でデビュー。島田荘司の家に押し掛けたことがデビューのきっかけになったことは有名な話。
 代表作は『死体を買う男』、『ROMMY』
 私のお気に入りは『長い家の殺人』

江戸川 乱歩(えどがわ らんぽ)
 「二銭銅貨」でデビュー。明智小五郎の生みの親としても知られる。戦時中は著書の大半が発禁処分を受ける。代表作のほとんどが戦前にかかれているのは興味深い。
 少年探偵団のシリーズでミステリに開眼したひとは多いはず。私は違いますが。
 戦後は創作よりはむしろ旧「宝石」で新人発掘に励んだ。大藪春彦や星新一、筒井康隆などのデビューに貢献する。また、純文学畑のひとなどにミステリの執筆を勧め、戸板康二などがこれに応じた。
 彼の名前を記念した江戸川乱歩賞からはたくさんの作家が生まれた。
 代表作は「心理試験」、『幻影城』、『陰獣』、少年探偵団シリーズなど。
 私のお気に入りは『魔術師』、『黄金仮面』

岡嶋 二人(おかじま ふたり)
 井上泉と徳山純一の伝説のユニット。第28回江戸川乱歩賞受賞作『焦茶色のパステル』でデビュー。『チョコレートゲーム』で第39回日本推理作家協会賞を、『99%の誘拐』で吉川英治文学新人賞を受賞。『クラインの壺』でコンビを解散するまでミステリ氷河期の中本格ファンを魅了し続けた。デビューから解散までのいきさつは『おかしな二人』に詳しい。井上泉は井上夢人の名前で現在も旺盛な活動を行っている
 代表作は『明日天気にしておくれ』、『チョコレートゲーム』など
 私のお気に入りは『そして扉が閉ざされた』

折原 一(おりはら いち)
 デビューは『五つの棺』(後に2つの短編をふやし『七つの棺』で文庫化)。乱歩賞を受賞することで完成するはずだった『倒錯のロンド』は乱歩賞受賞せず。なんでも『倒錯のロンド』はこの乱歩賞バージョンだけではなくサントリー・ミステリー大賞バージョンもあったらしい。読んでみたい気がする。
 代表作は第48回日本推理作家協会賞受賞の『沈黙の教室』、『倒錯のロンド』
 私のお気に入りは『異人たちの館』

カ行の作家
笠井 潔(かさい きよし)
 『バイバイ、エンジェル』でデビュー。これで角川小説賞受賞。ミステリの他に『バンパイヤー・ウオーズ』などの伝奇小説や『テロルの現象学』などの評論も発表。『哲学者の密室』は今現在最長の本格ミステリ。最近はミステリ評論のためにがんばっている。探偵小説学会主催。『オディプス症候群』の刊行が待たれる
 代表作は『サマー・アポカリプス』『哲学者の密室』『テロルの現象学』
 私のお気に入りは『サマー・アポカリプス』

北村 薫(きたむら かおる)
 日常の謎を描いた『空飛ぶ馬』でデビュー。『夜の蝉』までは覆面作家だったため、書店によっては女流作家のコーナーにあったことがあるらしい。日常の謎というモチーフは若竹七海や加納朋子にも見られる
 代表作は第44回日本推理作家協会賞受賞の『夜の蝉』
 私のお気に入りは「砂糖合戦」(『空飛ぶ馬』収録)

京極夏彦(きょうごく なつひこ)
 『姑獲鳥の夏』を講談社に持ち込み、綾辻行人、法月綸太郎、竹本健治の推薦でデビュー。これがきっかけでメフィスト賞が誕生した。本の装填も手がける。
 代表作は第49回日本推理作家協会賞受賞作『魍魎の匣』
 私のお気に入りは『狂骨の夢』

倉知 淳(くらち じゅん)
 若竹七海出題の「五十円玉二十枚の謎」で若竹賞を受賞。実質的なデビュー作は連作短編集『日曜の夜は出たくない』。猫丸先輩が出てくる。『星降り山荘の殺人』が売れているのでお金があると仕事しないこの人の新作は読めないかも((C)貫井徳郎)(笑)
 代表作は『星降り山荘の殺人』
 私のお気に入りは『過ぎゆく風はみどり色』

サ行、タ行の作家
島田 荘司(しまだ そうじ)
 言わずとしれたミステリ界の大御所。第26回江戸川乱歩賞候補作『占星術のマジック』を加筆訂正した『占星術殺人事件』でデビュー。当時のミステリ界に大衝撃を与えたらしい。御手洗ものと吉敷ものを核とする作品群は傑作、佳作の群であると言っても過言ではないだろう(とは言ってもたまに駄作があるけど)。
 『金田一少年の事件簿』で某作品(といってもばればれであるが)のトリックがぱくられてることは話題になった
 代表作は『占星術殺人事件』、『奇想天を動かす』など
 私のお気に入りは『斜め屋敷の犯罪』、『奇想、天を動かす』、『Yの構図』

清涼院 流水(せいりょういん りゅうすい)  1996年に第2回メフィスト賞を『コズミック』で受賞し、竹本健治、大森望の推薦で華々しくデビュー。1996年下半期のミステリ界の話題をさらった。彼の作品は人々にあまり受け入れられないが、私はJDCものは無条件に大好きである。ただ単にミーハーなだけかもしれない(笑)『19ボックス』の試みには理解に苦しむところがあったのであるが
 代表作は『コズミック』
 私のお気に入りは『コズミック』、『謎極☆人類最後の事件』(京大推理研の機関誌「蒼鴉城」に掲載されたもの)

竹本 健治(たけもと けんじ)
 アンチミステリの傑作『匣の中の失楽』を今は無き雑誌「幻影城」に連載誌しデビュー。この『匣の中の失楽』は新本格の原点らしい。また、雑誌の連載をするとその掲載誌が廃刊や休刊になってしまうために「掲載誌キラー」の異名を持つらしい。実際『ウロボロスの偽書』を連載していた「奇想天外」やデビュー雑誌「幻影城」はそうなっている。偶然だろうけれど。『ウロボロスの偽書』は著名作家、評論家が実名ででてくることから話題になった。他にもゲーム三部作やバーミリオンの猫シリーズがある
 代表作は『匣の中の失楽』、『ウロボロスの基礎論』
 私のお気に入りは『匣の中の失楽』

天藤真(てんどう しん)
 デビュー作の『陽気な容疑者たち』は第8回江戸川乱歩賞を戸川昌子の『大いなる幻影』、中井英夫の『虚無への供物』、佐賀潜の『華やかな死体』と競う。
 代表作は第32回日本推理作家協会賞を受賞し映画にもなった『大誘拐』
 私のお気に入りは『大誘拐』

ナ行の作家
二階堂 黎人(にかいどう れいと)
 第一回鮎川哲也賞佳作『吸血の家』がデビュー作とならなかった珍しい作家。デビュー作は島田荘司の推薦文付きの『地獄の奇術師』。ちなみに創元賞の佳作なのに創元から一冊も本がでてないのはなぜなんだろう。余談ではあるが、私の周りでは評判がよくない。何故? 『哲学者の密室』を抜いて最長の本格ミステリとなるであろう『人狼城の恐怖』の完成が待たれる。第一部ドイツ編のラストは傑作の予感がぷんぷんただよう。
 代表作は『聖アウスラ修道院の惨劇』、『悪霊の館』
 私のお気に入りは蘭子シリーズの長短編全部と言っても良いほどであるがその中でも『聖アウスラ修道院の惨劇』、「ロシア館の謎」(『ユリ迷宮』収録)

西澤 保彦(にしざわ やすひこ)
 バラバラ死体オンパレードの『解体諸因』でデビュー。これで探偵役をつとめる匠千秋や辺見祐介が登場するシリーズや『七回死んだ男』に代表されるSFミステリを発表。
 代表作は『七回死んだ男』、『人格転移の殺人』
 私のお気に入りは『解体諸因』、『死者は黄泉が得る』

法月 綸太郎(のりづき りんたろう)
 江戸川乱歩賞応募作品を改稿した『密閉教室』でデビュー。第2作『雪密室』で作者と同姓同名の法月綸太郎を登場させる。最近では法月綸太郎=悩む人というイメージが定着したような気がする。小説の傍ら評論活動を行っている。
京都大学推理小説研究会出身
 代表作は何度読んでも犯人の名を忘れてしまう(私だけか(^^;;)『誰彼(たそがれ)』、『頼子のために』
 私のお気に入りは『頼子のために』「切り裂き魔」(『法月綸太郎の冒険』に収録)

ハ行の作家
原 りょう(はら りょう)←りょうの字は寮からウ冠をとったもの
 探偵沢崎初登場の『そして夜は甦る』で鮮烈なデビューを果たし、各方面で話題となる。「このミス」では2位を獲得。出した本全てが(とはいってもまだ5冊うちエッセイ集1冊)「このミス」でベスト10にはいるなど実力は計り知れない。
 第二作『私が殺した少女』で直木賞を受賞。代表作である。
 当然ながら私のお気に入りは『私が殺した少女』。ところで、『天使たちの探偵』の沢崎が嫌いなのは私だけであろうか?

東野 圭吾(ひがしの けいご)
 『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。学園ものから本格推理、サスペンスなど多彩な作風を持つ。1996年は『名探偵の掟』がこのミスで3位をゲット。
 代表作は『名探偵の掟』『どちらかが彼女を殺した』など
 私のお気に入りは『ある閉ざされた雪の山荘で』、『名探偵の掟』

マ行、ヤ行、ラ行の作家
麻耶 雄嵩(まや ゆたか)
 『翼ある闇』で衝撃デビュー。単行本は島田荘司、綾辻行人、法月綸太郎三人の推薦文付き。関係ないけれど『翼ある闇』のハードカバー版初版帯付き探してます。情報もとむ(^^;; 第二作『夏と冬の奏鳴曲』は私は理解できませんでした。
 代表作は『翼ある闇』
 で、私のお気に入りも『翼ある闇』

森 博嗣(もり ひろし)
 第一回メフィスト賞受賞作『すべてがFになる』を綾辻行人、有栖川有栖、法月綸太郎、我孫子武丸の推薦でデビュー。以降コンスタントに作品を発表している。去年(1996年)の冬の関ミス連で私は不可をいただきました。今考えてみるとホントしょーもない質問をしたものです。
 代表作は『笑わない数学者』
 私のお気に入りは『すべてがFになる』

連城 三紀彦(れんじょう みきひこ)
 「幻影城」の第三回新人賞受賞作「変調二人羽織」でデビュー。透明あふれる文章と大胆なトリックは連城三紀彦の性質である。「戻り川心中」で日本推理作家協会賞を、「恋文」で直木賞を受賞。彼の恋愛小説はミステリらしい。彼の初期短編集が絶版、品切れなのは非常に嘆かわしい事である。
 代表作は第34回日本推理作家協会賞受賞の「戻り川心中」、直木賞受賞の「恋文」など
 私のお気に入りは『どこまでも殺されて』、「戻り川心中」(『戻り川心中』収録)

山口 雅也(やまぐち まさや)
 死人が甦る世界を描いた『生ける屍の死』でデビュー。それ以前にもミステリ、音楽の評論で名を馳せる。ミステリ関係のエッセイなどを集めた『ミステリー倶楽部へ行こう』はミステリファン必読(?)。パラレルワールドのイギリスが舞台のキッド・ピストルズシリーズがある。
 代表作は『ミステリーズ』、推理作家協会賞受賞作『日本殺人事件』
 私のお気に入りは『生ける屍の死』「解決ドミノ倒し」(『ミステリーズ』収録)

山田 風太郎(やまだ ふうたろう)
 「達磨峠の殺人」でデビューし、「眼中の悪魔」、「虚像淫楽」で第2回日本探偵作家クラブ賞を受賞。その奇想はミステリから忍法帳、明治ものなどととどまることを知らない。最近の復刊ブームで彼の作品は容易に入手できる。
 代表作は『明治断頭台』、『魔界転生』など
 私のお気に入りは「屋根裏の城主」(『青春探偵団』収録)、『帰去来殺人事件』、『明治断頭台』

山田 正紀(やまだまさき)
 デビュー作はSFであるが、ここ数年はミステリの執筆が多い。『人喰いの時代』でミステリデビュー。以後着々とミステリの著作数を増やす。1996年に発表した女囮捜査官シリーズは現在の若手ミステリ作家に多大な影響を与え、1997年には幻冬舎ノベルスから『妖鳥 ハルピュイア』『螺旋 スパイラル』を立て続けに発表する。
 ミステリの代表作は『人喰いの時代』、女囮捜査官シリーズ全5巻
 私のお気に入りは『神曲法廷』

吉村 達也(よしむらたつや)
 通称早書きのたっちゃん。年間(最近は文庫化も合わせ)20冊前後の本を出している。5ヶ月間連続書き下ろしの「惨劇の村」五部作、メビウスの輪ミステリと銘打たれた「三色の悲劇」3部作、全六巻の『時の森殺人事件』などなど意欲作、大作が多い。また、氷室シリーズではトリッキィな本格推理が多く、一人の人間が五通りの方法で殺害される『シンデレラの五重殺』や四人の人間が四通りの方法で殺害され、しかも犯人は一人という『金沢W坂の殺人』などがある。読みたくなったでしょ(^^) また、「メフィスト」に掲載された中編を纏めた『侵入者ゲーム』は上質の中編集である
 代表作は『時の森殺人事件』、『シンデレラの五重殺』など
 私のお気に入りは『「北斗の星」殺人事件』、『時の森殺人事件』、『金沢W坂の殺人』

エラリー・クイーン
 F・ダネイとM・リーの二人組のコンビというのが正体。『Yの悲劇』などのドルリー・レーン4部作をバーナビー・ロス名義で発表。このときはいとこの合作というのが知られていなかったためバーナビー・ロスとエラリー・クイーンとの対談をやったというのは有名な話。綾辻行人、有栖川有栖、法月綸太郎など日本のミステリ作家に多大な影響を与える。
 代表作は『Yの悲劇』、『オランダ靴の謎』、『十日間の不思議』など
 私のお気に入りは『エジプト十字架の謎』、『ドルリー・レーン最後の事件』

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