航海日誌第四話 PNG編

「ついに上陸!さあ,来いパプア君」

 PNGに入国するまでの話で既に三話も使ってしまいましたが,ついにPNGの地へ上陸.果たして山中は無事食われずに船までたどり着けるのか,その前に蚊にも食われずに済むのか.さて,結果は如何に. ところで,PNG編はもうしばらく続けることになりそうです.もう少しおつき合い下さい.(注:現在はPNGに行ってもとって食われることはありません.念のため.)


 詳しくは知らないが,PNGはこれまで,ドイツ,日本,オーストラリア(イギリス)といった国によって統治され,約20年前にようやく独立したかなり新しい国である.おじいちゃんの代までは人を食ていたという方々が今では立派に一つの国を統治している.先進国により,多くの文明が持ち込まれてはいるが,未だ山岳地帯には昔の文化を受け継いでいる部族もたくさん居るという点は見習うところが多々あると思う.しかし,部族間の調整のため,道路の敷設がほとんど進んでおらず,国内の移動はもっぱら飛行機か船である.ここは日本と同じ島国.つい最近発行されたばかりのガイドブック(英語)は島ごとの解説があったが,その島の一つの解説が...「197×年 イギリスの冒険家○○がこの島に渡ったが食べられた」と一言で結ばれていた.凄すぎる.この後探検隊は一体どうなったんだ〜〜〜.

 前回書いたとおり,カンタス航空の飛行機でPNGに渡るはずであったが,実はカンタスが運航していると言うだけで,PNG行きの飛行機は全てPNGの飛行機であった.チェックインの済んだチケットには席順が書かれていたが,PNGの人たちはあまり気にしないとのこと.早めに並んで自分の席に直行する方がいいと言われ,身構えたが,それほどの混乱はなかった.機内はカンタス航空と打って変わってPNGのスチュワーデス,壊れた空調,歴史を感じさせる機内案内図(しかも,救命胴衣の付け方の解説に使われている女性の絵はまさしくPNGの方をモデルとした感じの絵であった),パイロットはカンタス航空からの派遣らしいが,飛行機はカンタスからの払い下げとのこと.大丈夫だろうか.心配はあったが無事離陸,機内食が配られた.簡単なサンドウィッチにコーヒーか紅茶が配られた.僕は紅茶党だが,紅茶党故,まずい紅茶は飲みたくないと思い,コーヒーを選択.出されたコーヒーの黒さにびっくりさせられた.後から知ったがPNGはヨーロッパ諸国による統治が長かったため,コーヒーや紅茶の栽培が盛んで,ここのコーヒーは結構有名らしい.砂糖はスティックのものが配られたが,ミルクはスチュワーデスが一人一人に注いで回る形式だった.さて味は... 「うまい」のである.舌触りは泥水を飲まされてるような密度感があるが酸味が少なく独特のこくがある.いや,びっくり.すっかり気に入ってしまった.数杯コーヒーを飲ませてもらった後,飛行機は無事PNGの首都ポートモレスビーに到着した.小さな空港が窓から見えていたが,これがPNGの玄関らしい.着陸後,ちょっと走るだけで飛行機は停止,突然入り口が開いた.しかし,そこには日本で見慣れた通路はない.なんと待っていると手押しの階段がやってきた.出迎えの車もなく歩かされるのである.暑い.PNGは南緯10度くらいに位置する.今は11月.日本は冬だがこっちは真夏である.約100m位歩かされて入国審査室へ.平屋建ての質素な建物.クーラーはなく,扇風機が天井で頼りなく回っている.ほとんど手作業のような入国審査.暑い.嫌になってしまう.そう,ここは発展途上の地.やはり多くを期待してはいけない.日本が快適すぎるのだ.審査を終え,荷物を受け取りに行く.Buggege Claimとは書かれているが,あるのは竹を半分に開いて敷き詰めたベンチだけ.おかしいと思いつつベンチでくつろいでいると,荷物を満載にしたトラクターがやってきた.トラクターである.あの農家の人たちが昔使っていたようなやつ.後ろにリヤカーをつけて.トラクターの運ちゃんは我々をベンチから追い払うと,そのベンチに荷物を積み始めた.そこはベンチではなく,彼らにとってはカウンターだったのである.悪いことをした.ちょっと後ろめたい気がしながら,何とか荷物を見つけて関税を通過しやっと入国.陽炎の向こうにPNGの乾燥した大地が広がっていた.


Air NiuginiCoin 1Coin 2

 左から,PNG唯一の航空会社のマーク.もちろん国営.右の二つは穴あきコインの中では世界一大きいらしいPNGの1キナコイン.日本円で80円くらいかな.実物の直径は約33mmです.

Port Molesby

 首都ポートモレスビーはこの国ではここだけが乾燥地帯.高い木やジャングルはありません.でも,海はとっても綺麗です.空も綺麗.でも,星空は夜間外出禁止令のせいで見れませんでしたが...


 今回の文を見て分かるとおり,もうしばらくPNG編におつき合い下さい.退屈な方はクレームのメールを下さいね.文章が下手だと行ったクレームでも結構です.その時は良きアドバイスを.


次回はついにこの国の実体へ迫る

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