第1号議案 1999年度の活動のまとめと決算(案)



 当研究所は、多くの生協が経営と信頼の危機に直面しているいま、既成の枠にとらわれることなく、それぞれが再びくらしと地域の現状を具体的に踏まえ、使命を明確にして協同組合としての「再生」をめざすことを提言し続けてきています。
 この間「くらし」と「協同」の二部門制で活動をすすめてきました。くらしの分野では研究会の再開などいくつかの前進をみることができましたが、その範囲の広さや要求の多様さからみると一層の充実やテーマの明確化が求められます。
 協同部門では、昨年は生協をはじめとする「元気な協同」の条件を探る活動をすすめて、ちばコープや京都府中郡大宮町の常吉村営百貨店、京都市中京区の西新道錦会商店街、さらには島根県石見町での町ぐるみの福祉活動など、検討がすすみました。
 しかし、会員研究者と生協実践家の問題意識をつなぐことに必ずしも成功していないこと、生協に土台をおく研究所として店舗事業をはじめ生協の現実から出発する調査研究活動に対する要望が強まっていること、財政事情の厳しさをも反映して研究所との関わりについて意見も出始めていることなど、研究所の将来の方向についての検討が求められています。
 また、内容的には問題意識を横断的に深めることが充分ではありません。今後の課題です。


1.フォーラム(井上英之座長)
「阪神・淡路大震災は何だったのか―5年の検証」増田大成コープこうべ名誉理事


2.プロジェクト

1)生協運動の現状分析「元気な生協の条件を探る」(川口清史座長)
おおさかパルコープ、おかやまコープ、コープおきなわ、ちばコープ訪問し、ならコープ、生協共立社、コープおきなわ、ちばコープをシンポジウムなどで招請しました。また、共同購入研究会とも合同でちばコープ訪問、「ちばコープについて考える」ミニシンポを開催しました。

2)介護保険体制下の生協の福祉のあり方(上掛利博座長)
生協内外の事例調査、分析し、11月23日にシンポジウム開催しました。また、報告書を作成しました。

3)くらしと組合員調査(浜岡政好座長)
研究会として、月1回参加メンバーの問題意識の報告、交流してきています。

4)大学生協研究(田井修司座長)
活動を開始しましたが、事務局就職につき現在休止中です。


3.研究会

1)生協職員論(戸木田嘉久座長)〜京都生協の活動事例をテーマに定例開催しています。

2)協同組合史(井上英之座長代理)〜歴史資料第2集「『婦人』にみる消費組合」、第3集「都市行政のとらえた消費組合」及び「『協う』京都・歴史版」などを発行しました。

3)その他「中小企業と協同組合」は3回開催、「生鮮流通システム」は事務局調査の段階で終了しました。「女性と協同組合」及び「健康・医療と協同組合」は休止中です。

4)ひろしま地域と協同の研究会(鈴木勉・田中秀樹世話人)〜1999.ひろしま「地域と協同」集会を開催し、(報告書参照)『協う』広島版・地域版第4号として刊行しました。また、集会実行委員会を土台に研究会の拡大、強化の見込みです。


4.シンポジウム・講座など
以下の通り開催しました。

1)総会記念シンポジウム(川口清史コーディネーター)
テーマ:「『元気な生協』の条件を探る」
パネラー:生協共立社、ちばコープ、コープおきなわ
コメント:増田大成副理事長、田井修司研究委員。

2)分科会
@「元気な地域づくりの事例に学ぶ」(京都府中郡大宮町常吉村営百貨店、京都市中京区西新道錦会商店街振興組合)
A「新しい発想と要求に立って『福祉を創る』−地域の実践から学ぶ福祉の事業化」(京都市の在宅介護支援センター洛東園、神戸市の福祉ネットワーク西須磨だんらん、京都府の城陽市深谷校区社会福祉協議会ボランティアコーディネーター、城陽市のヘルパーグループさぽーとゆうゆう)
B「共同購入の事業革新とコミュニケーション」(おかやまコープ、コープしが、おおさかパルコープ)
C「組合員調査活動のあり方と生協運動への貢献」(コープしが、コープぎふ、石川3生協)

3)1999.ひろしま「地域と協同」集会(吉富啓一郎実行委員長)
パネルディスカッション(田中秀樹コーディネーター)「地域のくらしから協同を考える」
分散会@「地域福祉協同の展望」A「協同組合職員の仕事を考える」B「子育て・教育・協同」C「食と農の協同による地域づくり」D「協同でつくる地域コミュニティ」

4)第3回「女性トップ経営セミナー」(川口清史コーディネーター)
ならコープ・奈良県生協連のご協力で成功。「生協運営の危機とトップ」(宮坂富之助早稲田大学教授)、「生協女性トップに望むこと」(津村明子大阪府生協連会長理事)、ストコン(若林靖永研究委員会幹事)、ならコープの建設した特別養護老人ホーム「あすなら苑」見学と歴史散歩を実施。

5)くらし発見の旅(浜岡政好座長)
京都生協の組合員を中心に月1回程度開催。年度末で第2期活動を終了。

6)海外事情講演会
「ノルウェーにおける男女平等」ノルウェー王国大使館カーリ・ヒルト二等書記官


5.自主研究会・講座・刊行など援助
「阪神淡路大震災支援活動の記録」(京都生協ボランティアセンター)及び「京都生協・フィレンツェ生協交流史」(京都生協職員宮本茂樹)の2件です。但し、2000年に入り、宮本氏より辞退返金の申し出がありました。


6.委託研究
「生協労働の変容と生協労連産別化の可能性に関する統計的・実証的研究」(大西広京都大学大学院教授)の1件のみでした。


7.共同研究等
 @「トップフォーラム」(事務局コープながの、11生協2団体)に協力しました。
 A生協総研をはじめとする生協関連研究所との交流しました。
 BCRI(協同組合総合研究所、神奈川県横浜市)の「生協組合員論」研究に協力してきました。


8.刊行、情報提供など
 @『協う』は、新体制で2年目になります。特集テーマは
 
1999年6月号 「21世紀の福祉を創る−組合員の要求、力を大切にして発想の転換を」
8月号 「第7回総会シンポジウムより−『元気な生協』の条件を探る」
10月号 「高齢者自身による"協同"の取り組みを探る−高齢期の新しい生き方――独立・参加・ケア・自己実現・尊厳――」
地域版第3号 「京都・歴史版」
12月号 「青年と協同 21世紀の新しい『生き方』と『働き方』」
2000年2月号 「福祉シンポジウム 介護保険を超えて生協に何ができるか」
4月号 「ごみ問題とグリーンコンシューマー」

 A 刊行物は、第7回総会記念シンポジウム「『元気な生協』の条件を探る」報告書、「福祉プロジェクト報告書」、「生協運営の危機とトップ」(女性トップセミナー)報告及び歴史資料集2冊などです。

 B研究所ホームページは、8月より月1回更新しています。


9.態勢など
女性理事は減少(京都生協組合員理事)しましたが、幹事は3名(的場信樹、岡田知弘、増田佳昭)、研究委員は3名(植田章、杉本貴史、高山一夫)増です。また、大学院生事務局は現状維持です。


10.総会、理事会、研究委員会

  @第7回総会記念・シンポジウム 6月26日(土)〜27日(日)
  A研究委員会〜第1回9月23日、第2回12月18日、第3回2000年5月13日
  B理事会〜第1回12月18日、第2回2000年6月10日、第3回7月15日(予定)
  C幹事会および正副所長会議〜月1回以上


11.会員状況
  @団体会員動向〜以下4会員は99年度限りで脱退、37団体となりました。
             さいたまコープ(さいたまコープとして研究所を98年設立)
             あみの生協(京都生協と合同)
             山口県生協連(県連事情)
             鳥取県生協(単協事情)
  A個人会員〜加入18人、脱退20人で、現在230名です。



前のページへ戻る