くらしと協同の研究所

第12回総会 議案

 

はじめに

◆二極化経済と国民生活

 「構造改革」の果実で過去最高益にわく一部大企業とは対照的に、勤労者生活では依然として厳しい雇用失業と消費の抑制が続いています。こうした状況下で戦後の福祉国家型社会経済の仕組みの抜本的転換がさらに加速化され、雇用の流動化や社会保障の縮小化、基礎的自治体の再編などが進みつつあります。現在の生活の厳しさに加えて将来生活の見通しも不透明さを増すなかで勤労者の生活不安は空前の高まりを見せています。

 こうしたなかで生活破壊への対抗力としての協同組合運動への社会的期待も大きくなってきており、研究所は勤労者のくらしの実態をふまえて、生協と協同組合が生活と社会の安全・安心の仕組みづくりにおいていっそう大きな役割を発揮できるよう、調査と研究、情報の収集と発信を強めていく必要があります。

 

◆社会的期待に応えられる研究の発展を

 2001年度以降、研究所はくらしと協同組合運動が直面する課題に対して機動的に対応できる態勢をつくり、会員の研究所運営への参画を強めるために、さまざまな運営改革を行ってきました。2003年度はそうした研究所の運営改革にもとづいて、研究所の運営と研究活動が展開されました。

 研究者と協同組合の実践家が協働して生協の課題に取り組む、「事業連帯」や「職員教育」のプロジェクト研究が軌道に乗ってきただけでなく、「現代生協研究会」や「生協理論研究会」など新たに多くの研究会がスタートしました。また受託調査の取り組みも強めてきました。

 研究所は今年度も参加と協働による運営をさらに発揮させて、生協と協同組合に寄せられている社会的期待に応えられる研究成果を作り出していきたいと願っています。

 

 

 

号議案

 2003度 活動のまとめ、会計報告

 

1.          全体のまとめ

 

2003年度は、6つの基調・重点にもとづいて運営をすすめてきました。その特徴や到達は次の通りです。

 

第1は、新しく定めた「研究会設置運営要綱」にもとづいて、研究会活動の活性化をはかることでした。この点では、昨年から今年にかけて、新しく3つの自主研究会(化学物質リスク研究会、えひめくらしと協同の研究会、消費者法研究会)が発足し、活動を開始しました。

2つの特別研究会(生協事業連帯研究会、生協職員の教育研修研究会)からは、理事会に対して、この間の研究成果の「中間報告」が行われました。なお、生協事業連帯研究会の調査研究の成果は、第12回総会・記念シンポジウムの分科会企画にも反映されるべく準備がすすめられました。

自主研究会では、現代生協研究会が「中間報告書」をまとめ、刊行しました。化学物質リスク研究会からは、「くらしの中の化学物質」が刊行され、同書は日本図書館協会の選定図書にも指定されました。

研究所の発足以来、活動を続けてきた協同組合史研究会は、「京都の戦前の産業組合、婦人の友」(研究所通巻)の刊行をもって、一旦、資料編纂の調査研究を終え、研究会を閉じることになりました。

そのほか、生協職員論研究会や生協理論研究会でも、研究成果の刊行にむけた調査研究がすすめられています。それぞれの研究会の調査研究内容は、会員生協の要請に応えた講師・アドバイザーなどの形で、生協を中心とした団体会員の具体的な活動にも生かされています。今後、こうした研究成果の実践的課題への反映や、研究会間の研究情報の交流については、さらに工夫されることが必要です。

 

第2の、くらしの調査研究の事業化をめざす調査・研究の取り組みでは、研究者の協力体勢を確立し、会員生協のニーズ調査をすすめました。次年度事業化にむけた取り組みを強化することが必要です。

 

第3は、研究の諸企画を、会員およびその構成員の問題関心に応えるとともに、新しい研究や情報の収集の場としても位置づけ、充実をはかることでした。

昨年は、総会記念シンポジウムをはじめとして、公開企画、研究委員会企画、理事会での講演企画、各研究会での企画を6回にわたって開催しました。特に、各研究会の企画としては、現代生協研究会、生協理論研究会と「21世紀コープ研究センター」との合同研究企画、化学物質リスク研究会での出版記念フォーラム、えひめくらしと協同の研究会の「研究集会」が取り組まれたことが大きな特徴でした。

また、9月に取り組まれた「多重債務者救済制度を考えるシンポジウム(9/25)」は、消費者団体や生協(府連)との共催で取り組み、これまでにない参加の広がりをつくることができました。

 

第4は、研究活動における会員、実践家と研究者の参加、協働を強めることでしたが、各研究会で、そうした活動が強まりました。特に、生協職員の教育研修研究会の活動は、生協の中堅職員が主体となり、研究者がアドバイザーとして参加する新しいスタイルをとった結果、参加メンバーの自発性に支えられた「学びと交流の場」としても歓迎されています。これからの研究会の1つのスタイルとしても大事にする必要があると思われます。

 

『協う』については、くらしと協同運動、生協に関わる研究や取り組みの情報発信をすすめました。編集委員会は2部制を継続し、昼の編集委員会は、会員生協の協力を得て生協組合員を中心に構成し、全体では研究者と大学院生を中心とした構成で編集をすすめました。

そのほか、研究活動の活性化を通じて会員拡大の取り組みをすすめるとともに、研究成果・研究情報の発信に務めました。また、研究所財政については、事業経費の効果的運用と圧縮につとめました。

 

 

2.         研究会

 研究会は、個人会員による自主研究会と常任理事会の委嘱による特別研究会があります。2003年度は、3つの特別研究会と8つの自主研究会でスタートしましたが、年度途中で2つの自主研究会の申請があり、常任理事会の承認をへて新しく「えひめ・くらしと協同の研究会」「消費者法研究会」がスタートしています。

 

(1)特別研究会

@  生協事業連帯研究会

    今年度は、全国の生協業連合の先行事例の調査活動をすすめました。調査した事業連合と生協は次のとおりです。

コープネット・コープとうきょう(7月)

東北サンネット・いわて生協(8月)

ユーコープ・コープしずおか(10月)

コープ九州・ララコープ・コープみやざき(12月)

東海・コープぎふ(3月)

    研究会では、一連の調査の中間的なまとめを行うとともに、その内容を3月の「研究委員会」(3/27)にも報告し、研究論議を行いました。

    また、4月理事会には、そうした研究内容の「中間報告」を行いました。

    コープきんき事業連合調査(5月)を踏まえ、総会記念シンポジウムの「第1分科会」でも、この間の調査を反映させることになっています。

    研究会の開催は、6回でした。

 

A 生協職員の教育研修研究会

   生協職員の教育の前提となる、「生協のめざすべき職員像」をまとめ、4月の第3回理事会に中間報告を行いました。

   引き続き、いま各生協でその育成が課題となっている、パート職員の教育研修について研究(メンバーの所属生協の報告交流、生協のヒアリング等)をすすめています。当面、店舗部門のパート職員教育を中心に、3月は京都生協、5月はコープこうべのヒアリング(研究会)を実施しました。

   研究会の成果は、参加メンバーの日々の業務にもフィードバックされています。

 

B 「くらしの調査」検討プロジェクト

   研究者の協力体制を確立するとともに、会員生協のニーズ調査を実施しました。(京都生協、おおさかパルコープ)

   次年度の事業化にむけて、京都生協へ調査企画書の提案を行いました。

 

(2)自主研究会

@ 生協職員論研究会  

   生協や流通企業へのヒアリング、生協実践家を交えて研究会などが行われてきました。

  次年度の出版にむけて執筆分担などの準備もすすめられています。

  研究会の開催は、13回でした。

 

A 協同組合史研究会  

   「京都の戦前の産業組合、婦人の友」(通巻)の資料編纂をすすめました。研究会は、本通巻の刊行をもって、歴史資料の調査研究を終え、一旦、閉じることになりました。

   研究会の開催は、6回でした。

 

B 生協と福祉研究会  

   研究会メンバーの研究内容の交流や「生協と福祉」についての論点整理などが進められました。

   調査の一環として、拡大福祉研究会(日生協の福祉政策検討委員会委員長の報告=2/27公開企画)が開催されました。

   協同組合福祉フォーラム(3/19-20)への参加、他の研究会にも参加しているメンバーによる生協訪問調査などを通して、生協の福祉活動の調査が行われました。

   現在、この間の調査研究のまとめがすすめられています。

   研究会の開催は、6回でした。

 

C 現代生協研究会

   今年度の生協訪問調査は、コープネット・とうきょう(7月)、生活クラブ東京(9月)の1事業連合、2生協でした。

   今年に入ってからは、研究会のまとめ作業がすすめられ、「中間報告書」が5月に刊行されました。

   昨年の10月と今年の3月には、生協理論研究会と「21世紀コープ研究センター」との合同研究会がもたれました。

   調査以外の研究会開催は、1回でした。

   次年度については、「大規模化した生協のガバナンス」をテーマに、研究会の継続が検討されています。

 

D 生協理論研究会

   7090年代を中心に生協運動の理論研究の総括とその成果の出版を企図してスタートしました。

   11月には「全国組合員アンケート調査分析」についての拡大研究会が開催されました。

   現代生協研究会と「21世紀コープ研究センター」との合同研究会がもたれました。

   現在、12月出版予定で調査研究がすすめられています。

   研究会の開催は、6回でした。

 

E 化学物質リスク研究会

    研究の成果として、「くらしの中の化学物質」が刊行され、今年2月には出版記念シンポジウムが開催されました。また、同書は日本図書館協会の選定図書にも指定されました。

    そのほか、研究会メンバーが中心になって、「化学物質と環境セミナー」なども開催されました。

    研究会の開催は、8回でした。

 

F ひろしま地域研究会(地域と協同研究会)

   地域の協同についての事例調査が進められています。

   7月には「広島におけるホームレスの実態」ついての学習会(7/17)を開催しました。また、12月には「消費者法とは何か」(消費者ネット広島主催)に参加しました。

 

G 尾崎経済サロン

尾崎芳治氏(京都大学名誉教授)を囲んだ座談会として、4回開催されました。

 

H えひめ・くらしと協同の研究会

昨年末に自主研究会として発足しました。

4月には、研究会が中心になって「えひめ・くらしと協同の研究会 春の研究集会」(4/4)が開催されました。同研究集会では、浜岡政好氏の「地域のセーフティネットと生協の役割―姫路医療生協調査をふまえて」の講演がありました。

 

I 消費者法研究会

今年4月に自主研究会として発足しました。

 

 

シンポジウム、セミナー、フォーラム 等

 

(1)総会記念シンポジウム

@ 第11回総会記念シンポジウムを開催しました。

・ メインシンポジウムは、「私たちのくらしとくらし方の『今』を検証する―フツーの人が安心してくらせる社会をつくりたい―」をテーマに開催しました。

・ 浜岡政好氏(コーディネーター)の問題提起をうけて、野田正彰氏(京都女子大学)木村清美氏(大阪産業大学)、中村正氏(立命館大学)から、現代社会の「不安」とそれへのむきあい方について、その本質や克服の方向、社会事例について発言をいただき、会場(参加者)とのディスカッションをとおして、テーマを深めることができました。

分科会は、《第1》生協事業の起点と職員/《第2》子育て不安の背景と協同の役割/《第3》持続可能な産直をめざして、の3つの分科会を開催し、それぞれ活発な議論が行われました。

内容は、報告集「第11回総会記念シンポジウム」(研究所通巻39号)にまとめました。

 

A 第12回総会記念シンポジウムの準備をすすめました。

 

(2)研究フォーラム・セミナー等

@ 第6回生協女性トップセミナー

呼びかけ人を中心に企画づくりをすすめ、今年7月に次のような内容で開催すべく準備をすすめました。

開催日 7月10~11日

    講演1 「これからの生協に求められる役割~いわて生協の実践から」
 加藤 善正 氏(いわて生協理事長)

「事業連合段階の生協と組合員理事の役割」

二場 邦彦氏(京都創成大学学長 当研究所理事)

 

A 回生協学識理事監事研究交流会は5月に開催しました。

開催日 5月22~23日

話題提供1「理事の基本的職務について -模範定款例第29条の検討-」    

報告者: 宮村光重 氏(東都生協前理事長/日本女子大学名誉教授)

話題提供2「学識理事・監事への期待-いずみ市民生協での経験から-」

報告者: 榎 彰徳 氏(大阪いずみ市民生協理事長/近畿大学)

 

B 第2回理事会(12/20)では次の内容でセミナー(公開企画)を開催しました。

テーマ 『個の時代への組織革命―生協の職員組織・マネジメントにも引きよせて』

     報告 太田 肇 氏(滋賀大学)

コメント 若林 靖永 氏 (京都大学、当研究所理事)

 

C 「多重債務者救済制度を考えるシンポジウム」(9/25

・ コンシューマーズ京都、京都府生協連合会との共催で開催した結果、これまでにない参加層の広がりをつくることができました。

      講師 横沢善夫氏(岩手県消費者信用生協専務理事)

      参加/106名

 

  D 「合同研究会in京都」(10/31)は研究委員会企画としても位置づけて開催しました。

テーマ「市民社会論、21世紀型生協試論をめぐって」

共催/21生協論研究会(21世紀コープ研究センター)/現代生協研究会、生協理論研究会、くらしと協同の研究所・研究委員会

 

 

 

 

4.研究助成、講師紹介

 

(1)研究助成

@   2002年度の助成研究は、「Discussion Paper」にまとめました。

   「生協組合員の食生活を中心としたライフスタイルの多様化とコミュニケーションに関する調査報告」(コープいしかわグループ)「Discussion Paper2」

   「サンタモニカ第2次調査報告書(ホームレス問題をめぐって)」「Discussion Paper3」

 

A   2003年度は次の4つに研究助成を行いました。

   与謝野晶子とT協同Uの思想

   市民事業によるコミュニティづくりにおける意思決定参加の諸問題

   食と農をめぐる状況と新しいくらしのあり方を考える

   京都のホームレス問題

 

(2)講師紹介、等

@ 生協京都府連コメシンポジウム(2003.11) 

コーディネータ 増田佳昭氏(滋賀県立大、研究所理事・運営委員)

 

A 姫路医療生協40周年企画(2004.01.10

講演 若林靖永氏(京都大学、研究所企画委員・運営委員)

 

B 生協ララコープ 組合員理事による「政策検討会(仮称)」(5回開催)

アドバイザー 浜岡政好氏(佛教大学、研究所常任理事・運営委員)

 

C 姫路医療生協30年史編纂協力 

久保建夫氏(客員研究員)

 

 

.出版物等、会員への情報提供

 

(1)『協う』

@ 次のようなテーマで企画しました。

6月号 特集「地域の暮らしと安心のために―姫路医療生協に関する調査PJ活動より」ほか

   8月号 総会シンポジウム特集「私たちのくらしとくらし方の『今』を検証する

書評特集「協同組合論・NPO論・福祉論・協同組合事業論」

   10月号 特集「子育て不安の背景と協同の役割」ほか、子育て支援企画

   12月号 特集「食農教育最前線」ほか、「農と食」企画

   2月号 「生協の住まいの事業」ほか、『住』をテーマとした企画

   4月号 「家計の座談会」を中心に『家計・社会保障』テーマとした企画

 

A 編集委員会は2部制を継続し、昼の編集委員会は、会員生協の協力を得て生協組合員を中心に構成し、全体では研究者と大学院生を中心とした構成で編集をすすめました。

(昼の部) 生協組合員中心

(夜の部) 研究者・大学院生中心

 

B   編集企画をとおして、各分野の研究者や実践家と研究所との関係を強めることができました。

 

(2)ホームページ

   HPは毎月更新しました。

   HPをとおして、研究成果を発信してきました。

   出版物掲載、研究者プロフィールの紹介などで、研究者、研究情報の検索はかなりの 頻度で可能になってきました。

     

(3)刊行物

@ 研究所通巻

   11回総会記念シンポジウム報告書(9月27日)を発行しました。

 

A 研究会の成果として、次の2つが出版・発行されました。

・ 「くらしの中の化学物質」(かもがわ出版)

・ 現代生協研究会「中間報告書」

 

B Discussion Paper

   02年度助成研究<Discussion Paper 23>

「生協組合員の食生活を中心にしたライフスタイルの多様化とコミュニケーションに関する調査報告 (1110日)

                「ホームレス問題をめぐって―サンタモニカ第2次調査報告書」(1117日)

   医療生協のこれから(シンポ「地域セーフティネットと医療生協の役割」報告<Discussion Paper 4>(121日) 

   学識理事・監事研究交流会報告<Discussion Paper 5>(1222日) 

 

 

.研究所間の交流、提携

 

@    生協総研主催の「第13回生協研究所交流会」に参加しました。

A    21世紀コープ研究センター」との研究交流を行いました。

 

 

7.機関会議、運営会議の開催と運営

 

(1)     11回総会 6月21日(土)

 

(2)     理事会、常任理事会、企画委員会

 〈理事会〉

1回/6月22日、第2回/12月20日、第3回/2004年4月24日

4回/2004年6月19日(予定)

 

 〈常任理事会〉

1回/12月5日、第2回/4月19日

 

 〈企画委員会

    企画委員会は4回開催しました。今年度は、研究所活動の進捗報告・意見交流を行うとともに、生協選出委員から生協概況の報告や問題提起を行っていただき、生協運動の現況と直面する課題、生協をとりまく社会環境などについて問題意識の交流を行っています。

    これらの議論を研究テーマや研究企画・事業化につなぐことが課題です。

    開催

1回/8月1日、第2回/11月5日、第3回/2004年1月17日

 第4回/2004年4月17日

 

(3)     研究委員会、運営委員会

研究委員会は、次のような内容で研究交流をすすめました。

 〈研究委員会〉

第1回研究委員会(9/27)

@「私の研究分野と問題意識 消費者運動をベースとして」

(報告者)原 強 氏         <コメンテーター> 浜岡政好

A  「生活協同組合の地域社会への開放―東京マイコープとNPO、コミュニティ・ビジネスとの関係をめぐって」  <報告者>  藤井敦史 氏   <コメンテーター> 北島健一 氏

B  「班の意味論―『個』の時代に(生協の)班の意味を考える」

<報告者>  熊崎辰広 氏      <コメンテーター>  若林靖永 氏

C  「京都府の農地問題」

<報告者>  豊福裕二 氏     

第2回研究委員会(1/12)

@ 「家計支出構造の推移に見る暮らしの変化と今―総務省家計調査年報の分析をベースに」   

        報告者/金澤誠一氏(佛教大学社会学部福祉学科教授)

A 生協研究会の報告と討論 

        報告@ 井上英之氏(生協理論研究会)

        報告A 田中秀樹氏(現代生協研究会)

     B 総会シンポジウム企画案について---杉本貴志委員

第3回研究委員会(3/27)

@ 「生協の事業連帯 ―現状の紹介と問題提起― 」

<報告者>  二場邦彦氏、板橋衛氏

A 「地域づくりへの視点」

<報告者>  福田善乙 氏

 

 〈運営委員会〉

    毎運営委員会は毎月開催し、研究委員会をはじめとした諸企画の検討や具体化、研究活動や問題意識の議論・交流をすすめています。

 

 

8.会員状況

 

(1)個人会員

    2003年度の加入8人、退会10人で、210名(正会員199人、賛助会員11人)です。(2004年3月20日現在)

 

(2)団体会員

    今年度は新たな入会はなく、退会は1団体(賛助会員)でした。

    団体の会員数は、38団体(正会員30、賛助会員8)となりました。(2004年3月20日現在)

    なお2004年度からの退会申し出は3団体(正会員2、賛助会員1)ありました。

 

 

9.事務局体制

    2004年1月をもって、花村二郎氏(おおさかパルコープ)が異動し、代わって林輝泰氏(おおさかパルコープ)が着任しました。

    研究所事務局体制は、以下のようになりました。

      事務局長 清水 隆

事務局員 中川規生、林輝泰

            客員研究員 久保建夫(非常勤)

            院生事務局  名和洋人、玉置了、宮川加奈子(非常勤)

 

以上

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第2号議案

2004年度活動方針及び予算(案)

 

1.2003年度の基調・重点

(1)研究会を基礎に、くらしと協同、生協運動に関わる諸課題をテーマとした研究・調査活動を引き続き活性化していきます。こうした研究をすすめる上で、地域の変化、個人の変化、組織論や運営、そのほか様々な分野の実践や研究交流ができるような研究企画を組織し、研究活動の充実・深化をはかります。

    研究委員会については、運営委員会を中心に運営や研究交流の工夫・改善をすすめ、次の研究活動に繋がる場として充実させていきます。

 

(2)自主研究会は、地域研究会や会員生協の中での組合員や職員の自主的な研究会を積極的に位置づけていきます。特別研究会については、「生協の組合員組織と活動」(仮)設置をすすめます。

 

(3)シンポジウムやフォーラム、セミナーなどの研究・研修企画を、こうした研究を深める契機、発信の場と位置づけ、また、参加者の満足を得られるものとして、充実させます。

 

(4)くらしの調査研究事業については、引き続きその事業化をはかっていきます。

 

(5)研究所財政については、引き続き効果的運用と節約に務め、また研究活動・諸企画をとおして研究所への理解をもとめながら、会員拡大に努力していきます。

 

 

2.研究会

研究会は、「研究会等設置運営要綱」にもとづいて運営します。自主研究会は、メンバーによる自主運営を基本とします。各研究会は年度末にまとめを行い、次年度の計画(又は研究会終了)を確認します。

 

(1)特別研究会(プロジェクト含む)

@ 生協事業連帯研究会(継続)

                    テーマ:生協事業連帯の現段階、事業連帯をめぐる問題と可能性(仮)

                    メンバー:齊藤雅通、二場邦彦、板橋 衛、北川太一、田中秀樹、増田佳昭、

吉田実(コープきんき事業連合)

(担当事務局)林輝秦、玉置了

   ・研究方向と計画:引き続き調査活動をすすめます。04年度内を目処に研究報告をまとめる計画ですすめます。

 

A 生協職員の教育研修研究会(継続)

                    テーマ:生協職員の教育研修

                    メンバー:石原秀一(コープしが)、甲斐琢磨(京都生協)、

松下高広(パルコープ)、吉田隆司(生協ひろしま)、

山本弘志(ならコープ)

         杉本貴志、若林靖永(アドバイザー)

(担当事務局)清水隆、中川規生

   ・研究方向と計画:パート職員の教育研修について研究をすすめます。

 

B 「くらしの調査」検討プロジェクト(継続)

      ・課題:生協組合員のくらしや意識調査についての会員ニーズ、事業化の可能性の

探求

・メンバー:小峰耕二、中川規生、ほか(         

浜岡政好(アドバイザー)

                    計画:04年度上期の事業化をめざします。

 

C 生協の組合員組織と活動研究会<仮称>(新設)

※井上英之運営委員を中心に、上半期に設置準備をすすめ、早い時期のスタートをめざします。

 

(2)自主研究会

@ 生協職員論研究会継続

                    テーマ:長期不況下での生協職員像とその役割-働きがいの源泉と変容

                    メンバー:戸木田嘉久研究委員(座長)ほか9名

         (担当事務局)久保建夫

・研究方向と計画:「新版 生協職員論の探求」の上半期中の出版をめざし、研究をすすめます。

 

  A 生協と福祉研究会(継続)

・テーマ: 協同組合による福祉活動と福祉事業の意味

・メンバー:上掛利博研究委員(座長)ほか4名

      (担当事務局)林輝泰、中川規生

・研究方向と計画:生協だけでなく、農協、NPOなど他の団体も視野に入れながら、幅広く協同組合が福祉分野に取り組む意味を探る。調査を行い、報告書及び総会時のシンポ企画としても反映させたい。

 

B 現代生協研究会継続

・テーマ:現段階生協の存在形態の類型論的研究とガバナンス問題

・メンバー:田中秀樹研究委員(代表)ほか8名

      (担当事務局)清水隆

・研究方向と計画:引き続き、現段階生協の類型論にもとづく調査を継続するとともに、中間報告でまとめた論点を研究会で深める。事業連帯の進行との絡みで発生しつつある事業と組織の分離問題やガバナンス問題を深めたい。

 

C 生協理論研究会継続

    ・テーマ:70~90年代にかけての生協論と生協運動の歴史的総括を踏まえて、生協の存在意義や可能性、展望の提起。

    ・メンバー:的場信樹研究委員長、ほか4名

        (担当事務局)久保建夫

・研究方向と計画:生協調査を実施し本年12月の出版をめざす。(生協関係者だけでなく、社会運動・ライフスタイルに関心をもつ一般読者をも視野に入れた出版物にする方向)

 

D ひろしま地域研究会(継続)

・テーマ:地域と協同

・メンバー:吉富啓一郎(代表)ほか19名

・研究方向と計画:引き続き、地域と協同について調査、研究、発表をすすめる。

・広島県協同組合学校(2004年度スタート)に参加

 

  E えひめ・くらしと協同の研究会(継続)

・テーマ:地域のセーフティネット形成と生協の役割

・メンバー:向井康雄(代表)ほか9名

・研究内容と計画:地域のセーフティネット形成における各生協のはたしている役割と強化すべき課題、生協事業をとおしてのセーフティネット網の機能、組合員ニーズの調査と分析等を深める。月例会、秋の研究集会、調査。

 

 F 化学物質リスク研究会(継続)

    ・テーマ:化学物質による環境汚染リスクの削減をめざす社会システムづくりの

方向性、消費生活レベルにおける教育プログラムの開発

    ・メンバー:原 強研究委員ほか、4名

・研究内容と計画:PRTRデータ等を活用したリスクコミュニケーション、胎児を含む「子ども」の健康影響を重視した化学物質評価基準、「感染症」に関する情報整理、「食物」「ごみ」など個別テーマ研究。

         研究会のほか、公開セミナーなど計画

 

 G 消費者法研究会(継続)

    ・テーマ:消費者問題と消費者法

    ・メンバー:松本修司会員、ほか3名

・研究内容と計画:消費者保護基本法の改正の状況における、消費者権利を実現する仕組みやルールの学習、研究をすすめる。

 

3.シンポジウム、セミナー、フォーラム 等

(1)総会記念シンポジウム

引き続き、年間の中心企画として、くらしと協同、生協運動に関わる問題について取り上げます。

 

(2)セミナー等

@ 第4回生協学識理事監事研究交流会

    ・ 第3回の総括をふまえて、第4回の開催を検討します。

 

  A 第6回生協女性トップセミナー

    ・ 7月に第6回生協女性トップセミナーを開催します。

    ・ 呼びかけ人を中心に、第6回の振り返りを行います。

・ 第6回の総括をふまえて、今後のすすめ方、あり方を考えていきます。

 

  B 社会経済セミナー

   ・理事会開催時にあわせて、理事の皆さんを対象にしたセミナーとして開催します。

 

(3)研究フォーラム

くらし、協同、生協運動を視野にいれながら、社会経済領域の最新の調査研究や分析などの情報収集、研究交流の場として、研究委員会の開催時をメインにしながら、適時開催します。

・ 運営委員会、企画委員会と事務局を軸に、研究委員の参画を得ながら、企画づくいりを行います。

 

(4)講座

  ・ 久保建夫客員研究員を中心に、ゆるやかな学習講座を開設します。

・ 「尾崎経済思想史サロン(※)」ほか、

      ※尾崎芳治氏(研究所監事、京都大学名誉教授、現名城大学)

 

4.講師紹介

(1)講師・アドバイザーなど、団体会員からの派遣要請についての相談窓口機能を果

たします。

 

(2)自主研究についての助成を行います。

 

 

5.会員への情報提供、出版

(1)『協う』を、研究所と会員をつなぐ情報発信の柱として位置づけ、引き続き編集の充実に努めます。

 

(2)ホームページを、会員と研究所とつなぐ媒体として充実させます。

 

(3)研究成果、諸企画の報告などを、通巻、Discussion Paperなど、出版物として会員

内外に発信します。

 

(4)団体会員との連携を円滑にすすめるために、各会員の協力のもとに「研究所窓口担当」(仮)設置を進めます。

 

6.研究所間の交流、提携

生協総研をはじめ、生協・協同組合関連の研究所、地域の多様な研究機関などとの交流を引き続きすすめます。

 

7.運営

(1)     運営委員会、企画委員会を軸に、月次・四半期毎の具体化をはかりながら、日常の運営を推進します。

 

(企画委員会開催日)

第1回 7月23日(金) 

第2回 11月 日( )  進捗報告と次年度方針第一次論議

第3回 3月 日( )  次年度方針原案検討

          必要に応じて、1月開催も検討。

(運営委員会)

毎月第3金曜18:30~(日程調整が必要な場合は前後週の金曜日)

 

(2)     研究委員会は年3回開催し、研究情報や研究会進捗の交流、研究所の諸企画・方針の検討を行います。また、研究委員には、生協・協同組合の研究・実践の情報提供を定期に行うことで、研究上のコラボレーションのベースをつくっていきます。

 

(研究委員会開催日)

第1回  9月  日( ) 

第2回  1月  日( )

第3回  3月  日( ) 

 

(3)     理事会は年4回、常任理事会は適宜開催します。監事会は年度最終の理事会前に開催し、研究所の活動を監査します。

 

(理事会開催日)

第1回 12月25日(土) 

第2回  4月23日(土) 総会議案

第3回  6月25日(土) 総会議案・次期役員候補確認

 

(常任理事会)

  ※理事会の1週間前に開催

 

(4)     第12回総会・シンポジウム

2005年6月25日~26日《予定》  

 

(5)     財政

    研究成果をあげつつ、事業経費の効果的運用と圧縮、受託事業の拡大に努めます

    会員の拡大をはかり、財政の安定をめざします。

 

 

以上