『協う』2007年12月号 特集2
特集:循環型社会と生活協同組合

座談会:生鮮食品販売店舗における容器包装プラスチック削減をめざして
  
  燃やせばCO2等の排出につながり、 リサイクルするにも費用や環境負荷の問題がつきまとう容器包装プラスチックごみ。 家庭から出るやっかいなごみの代表格ともいえる容器包装プラスチックは、 家庭ごみ排出量の約40% (容積比) を占めている。 戦略的にごみ減量を進める観点から、 また、 ごみの適正処理という観点から、 容器包装プラスチックの削減は重要な課題であるといえる。 今回はこのテーマに関して、 京都の百貨店と生協の担当職員の方をお招きし、 現場調査を行った組合員 (『協う』 編集委員) とともに、 容器包装プラスチック削減の現状と課題、 および今後の展望について語り合っていただいた。

<座談会出席者(敬称略)>
阪部正博 (株式会社高島屋京都店販売第7部統括担当課長)
安永善文 (京都生活協同組合組織運営部西ブロック長)
近藤 泉 (生活協同組合ならコープ組合員、 『協う』 編集委員)
廣瀬佳代 (京都生活協同組合組合員、 『協う』 編集委員)
安田則子 (生活協同組合おおさかパルコープ組合員、 『協う』 編集委員)
原  強 (コンシューマーズ京都理事長、 当研究所研究委員)

 

はじめに

【原】今日は容器包装プラスチックの削減について皆さんに論じてもらおうと思います。 生鮮食品の販売店段階でのレジ袋削減、 容器包装材削減の現状と課題を考えていこうという趣旨です。 前半にレジ袋削減について、 後半に容器包装材削減について話し合おうと思います。

 

レジ袋対策について

レジ袋削減の現状
【原】京都市ではごみ袋の有料化が2006年10月から始まり、 レジ袋に関しても、 2007年1月から、 流通業者と行政と市民団体が協定を交わして有料化の流れが始まっています。 その結果、 一般のスーパーマーケットでもマイバック持参率が8,9割台となってくるという状況も見られるようになってきています。 この影響は全国に波及していて、 例えば三重県伊勢市でも同様の協定が結ばれ、 今年9月からレジ袋の有料化を始めたところ1ヶ月で各販売店での持参率が9割近くになったという実績が報告されています。
  このようにスーパーマーケットなどでレジ袋有料化の有効性が評価される一方で、 コンビニと百貨店ではレジ袋の削減がなかなか進まないと言われています。 こうした状況を踏まえて、 京都生協と高島屋でのレジ袋削減の取り組みをお聞きし、 その上で消費者の立場からご意見をいただきたいと思います。 それでは京都生協の安永さんからお願いします。

京都生協の取り組み
【安永】レジ袋削減の取り組みは京都生協1号店の下鴨店で24年前にはじまりました。 コープ委員会で、 環境運動の第一歩としてレジ袋の有料化が提案されたことがきっかけです。
  レジ袋有料化は当時としてはかなりハードルが高い取り組みで、 組合員にとって有料化がいいことなのかどうかと、 かなり議論があって、 たまたま下鴨店のリニューアルという機会も追い風になって、 最終的に実験的な意味も含めて下鴨店1店での有料化が決定されたわけです。
  下鴨店では、 レジ袋を削減できた分を 「レジ袋削減還元セール」 として毎月末にお買得商品を提供しながら、 レジ袋削減についての啓蒙活動をすすめてきました。 2年後、 新規オープンすることになった烏丸店では 「スタンプ方式」 を実験しました。 レジ袋1枚節約するごとにスタンプカードに印を一個押し、 それが24個たまると50円の金券として使えるものです。 スタンプ4個分は環境活動に使います。 その6年後に 「スタンプ方式」 を全店で展開することになりました。 更に3年の取り組みがありましたが、 買い物袋持参率は20%に届きませんでした。 ここを打開するにはどうするかが大きな論点になり、 95年にレジ袋有料化に向けた1万人対話運動が提起され、 96年から全店舗でのレジ袋有料化がスタートをすることになりました。
  このような取り組みを経て、 現在、 京都生協では平均お買い物袋持参率が92%になりました。 昨年度のレジ袋使用量は年間129万枚ですが、 これは年間1,309万枚のレジ袋が節約されている計算になります。 対前年比では約11万枚が削減されています。
  伊勢市では短期間で高い持参率を達成されたようですが、 京都では、 生協が先進を切って取り組んだことが、 今回の京都市と流通業者と市民団体とのレジ袋削減の協定につながったのだと思います。
【原】1,309万枚の削減とは大変な分量ですね。 以前は 「生協だからできる」 と言われていたのですが、 今では必ずしも生協だけではなくなっている。 それくらい社会の状況が変わってきたのですが、 高島屋はデパートという業態でレジ袋を減らすのは難しいのかなと推察するのですが、 いかがでしょうか。

高島屋の取り組み
【阪部】環境保全の取り組みは企業の責務で、 1994年環境理念を策定し、 2001年にはISO14001を全店で認証取得し、 環境負荷の低減に向けて取り組みを進めているところです。
  取り組みとしましては、 1991年に高島屋のオリジナルエコバックを製作し、 この売上をもとにして 「子どもの森基金」 を設立し、 基金の運用益を植林活動、 教育活動に寄贈しています。 5年前からは、 松任谷由美さんデザインのオリジナルエコバッグを500円で販売させていただいています。
容器・包装の削減の取り組みとして、 今年4月からはマイバッグスタンプサービスを始めました。 レジ袋をご辞退されたお客様にスタンプを押させていただきまして、 一定のスタンプ数で環境にやさしい粗品を進呈しています。 ご進物で、 「紙袋に入れてほしい」 とのご希望も多いのが現状ですが、 スマートラッピングのキャンペーンなどエコ包装への取り組みを行っています。
  また、 6月1日から‘エコ包装基準’に関する 「食料品版」 を新たに作成し、 生鮮等の商品でお客様のご了承のもと過剰包装の防止に努めています。 これは、 ご自宅用の場合はレジ袋が必要かどうかをお尋ねし、 お断りされれば通常は未包装で、 傷みやすいものは緩衝材を入れてお客様の袋に直接入れていただくようにしています。 お惣菜関係、 グロッサリーの商品まで、 エコ包装基準をきっちり決めてやっていこうと始めたところでございます。 削減実績に関しましては次年度のCSRレポートで報告させていただけると思います。
  この他に、 京都店では、 京都議定書発効の地からムーブメントを起こしていくために、 魅力ある情報発信・コミュニケーションのための企画として 「びっくり!エコ100選」 を継続して開催しております。

消費者から見たレジ袋削減について
【原】生協と高島屋でのレジ袋の削減の状況をお話いただきましたが、 利用する消費者の立場としてはどんなふうにお感じになっているでしょうか。
【近藤】私はそもそも生協に入った理由のひとつが、 「レジ袋はいらない」 と断ることができたからでした。 当時、 スーパーなどでは断るチャンスがなかったのです。 最近では、 デパートでも包装材を断りやすくなってきましたが、 先日は断ったレジ袋をその場で店員さんが捨ててしまったことがありました。 「せっかく断ったのに、 ごみにされてしまうとは」 という思いがありました。
  スーパーやデパートにも消費者の声が届くようになったらもっと豊かな暮らしが実現するのではないかと思っています。
【原】安田さんは大阪にお住まいでいらっしゃいますが、 大阪の雰囲気はいかがでしょうか?
【安田】イメージでは京都の方が環境に対する意識が高いのではと思っていますが、 私のまわりでもマイバックを持っている人が増えたな、 と感じています。 ただ、 デパートとスーパーでは、 おなじように食料品を扱っていても、 消費者のニーズが違い、 そのために求める包装も違ってくると思います。
【原】廣瀬さんは、 京都市にお住まいですが、 最近の状況をどのようにお感じでしょうか。
【廣瀬】京都市ではごみ袋有料化が始まった影響で、 レジ袋に関しても意識がずいぶん変わったと思います。 今まではレジ袋をもらって、 それにごみを入れて、 大きなごみ袋にまとめて入れて出すというのが私のごみ出しのパターンでした。 それが、 ごみ袋が有料になって、 一回溜めたごみをどう移すか、 生ごみはどうするかなど、 ごみ出しのパターンが変わって、 たぶん京都市民は戸惑っているのではないでしょうか。 でも、 行政が変わると消費者の行動も変わり、 レジ袋削減に繋がるということで、 プラスにとらえたらいいのかと思っています。
  マイバッグ持参運動に関しては、 私が組合員になったときにすでに京都生協で始まっていたので、 私自身としてはごく自然なこととして受け止めていました。 ただ、 京都生協の理事をやっていたときに、 組合員から 「あの店はレジ袋をもらえないから買い物に行かない」 という話が出たこともありました。 その対応のためにレンタルの袋を用意したり、 家にある不要な紙袋を組合員が持ってきて誰でも使えるようにするなど、 お店で工夫もしてきました。
  自分があたりまえだと思ってきたマイバッグの持参が、 世の中と一致してきていてよかったと思います。
【原】生協の組合員としての常識が社会の常識になったということだと思います。 行政のごみ政策が変わってきて、 消費者の行動も急速に変わっています。 京都市は袋の値段が1リットルあたり1円とかなり高く設定されていますので、 その分影響力も大きいと思います。
‘ファッション’としてのマイバッグ
【近藤】ところで最近、 マイバックを持つことがあたりまえになりつつある一方で、 それがお洒落に思われたりすることも、 運動の後押しになっていますよね。
【原】以前は100円くらいのマイバッグが主流でしたが、 今では何百円とか千円単位のものが出てきて、 有名人がつくったものだから買うという状況もみられます。 高島屋のユーミンのエコバックは定期的に更新されるのでしょうか。
【阪部】在庫が残り少なくなっていますので、 来年度はデザインを変える予定です。 同じ方のプロデュースかどうかは未定です。
  エコバッグに関連するところでは、 ‘ふろしき研究会’の方に、 風呂敷を使った日本酒やワインの包み方など、 お洒落で斬新な包み方をご提案いただいて、 レジ袋の削減につなげるという催しも行ってきました。
【原】前の環境大臣が風呂敷を使われて話題になることもありました。 エコバッグがファッションとして注目されるとともに、 昔ながらのごみの出ない工夫も見直されているのではないでしょうか。
  レジ袋の削減は全国的に急速に進んでおり、 これからの動向にも注目していきたいと思います。

 

容器包装について

やっぱり必要?容器包装
【原】今回、 座談会に先立ってきょう参加のみなさんに現場取材をしてもらいました。 生鮮食品の容器包装について、 買い物調査に加わった皆さんから感想を含めてお願いします。  
【安田】調査をして気になったのは、 高島屋で二種類の大根があって、 片方はハダカ売り、 もう片方にはプラスチック包装がしてありました。 価格的に安い方が包装されていたので、 どうしてかなと疑問に感じました。 高いものは包装をたくさんしているというイメージでしたが、 安いにもかかわらず包装しているものは他にもみられました。
【原】ネギやホウレンソウもフィルムで包装されているものとそうでないものがありますね。 実際はどうなのでしょうか。
【阪部】ブランドイメージを高めるための包装は産地の多くで広がっています。 お客さまにお出しするとき 「プライスカードの表示だけではわからない」 という声もあります。 産地表示を個別に行うには、 やはり包装が必要になります。 また、 メロンや桃の果物などご進物用はご自宅用に比較して、 過剰な包装に思われるかもしれません。
  それと、 鮮度の観点から言えば、 旬のものをいかにタイムリーに販売するかということになれば、 劣化防止の包装も必要というところも出てくるものがあります。
【廣瀬】私はコープ二条店とジャスコ東山二条店に調査に行きました。 生協の方が進んでいるだろうなと期待していたのですが、 スーパーの売り場も生協の売り場も目立った違いはないなと感じました。 バラ売りもあればセットで包装されているものもあります。
  野菜を入れているビニールやネットも、 肉類のトレイも、 セルフサービスで効率よく販売するためのシステムの一つとして発達してきた包装方法なのかなと思います。 一つほしい人もいれば、 たくさんほしい人もいますし、 バラ売りでは手で触った分、 傷んでしまうこともあると思います。 売る側としても大変だろうなと推察します。
【安永】生協の場合はセルフサービスの販売形態ということで包装せざるをえない状況があります。 例えば、 やわらかい柿にはクッション材を使用せざるをえないことや、 レタスは半分に切ると水分が飛ぶのでラップしないと劣化してしまいます。 肉も包まないと鮮度を維持できないのでトレイにラップをして販売しています。
  もう一つは産地から包装されてくる商品です。 ネギでもハダカで入ってくる商品はテープ巻きで出しているのですが、 流通の関係で包装が付いてくるものがあります。 地場のものは基本的にハダカで入ってくるものが多いです。
  敢えて過剰包装しようとは思っていないのですが流通の状況、 鮮度保持の目的で現在の形になっています。

それでも 「待ったなし」 の環境問題
【原】プラスチック包装の減量が難しいことが議論になっていますが、 一方で地球温暖化問題に目を移せば、 CO2の削減はすでに 「待ったなし」 の課題で、 ゆるやかな改良・改善では間にあわない。 これからCO2 は半減とか6割減という議論になってきています。 この流れの中で全国各地で容器包装プラスチックの分別回収が始まっています。 分別してみると、 その容量に驚いている方も多いのではないでしょうか。
【近藤】奈良市でも数年前からごみの出し方が9分別になりました。 分けてみると、 プラスチックの量の多さに唖然としました。 ごみの回収の割合を考えてほしいと思うほどです。
【安田】私が住んでいる大阪府枚方市でも来年からその他プラスチックの分別が始まります。 そのための準備として各家庭でプラスチック包装がどれだけあるか調べたところ、 ほとんど生協の商品で賄っているメンバーからですが、 今夜のおかずをつくろうとなると、 山のようにプラスチックが出てきた、 と。
  生協の組合員も買い方の工夫をしないといけないなという意見が出る一方で、 生協にも不必要なものは制限したり、 分別基準をわかりやすく表示するなどの取り組みは必要なんじゃないかと論議になったんです。 今、 大きく世の中が動こうしているなということは実感しています。

「お声かけ」 からはじめる取り組み
【原】販売する側としてはどうでしょうか。 例えば、 高島屋の場合、 ハムを買ったら4重包装、 昆布巻きを買ったらまた包装して袋もくれる。 そしてサラダを買うと…。 このような光景はよく見るように思うんです。 デパートでの買い物はごみの発生量が多くなるような印象がありますがいかがでしょうか。
【阪部】この点に関しては我々も課題にしているところです。 実際には 「ブランドだから一つずつ袋で持っていきたい」 というご要望もありますので、 そういう方にはどうしても袋をお渡ししないといけませんが、 ご自宅用のお客さまにはお声かけをして、 ご進物用の袋とは別にご自宅用の食料品専用袋をご利用いただくようにご案内しています。 また、 複数のお店でご指名いただいてご購入いただいた場合、 「一つにまとめましょうか?」 とエコ包装をお願いさせていただく取り組みも行っています。
【廣瀬】先日高島屋に買い物に行ってリンゴとグレープフルーツをレジへ持っていった際、 「透明の入れ物はどうされますか?」 「レジ袋は?」 と聞かれて、 全部 「いりません」 と言うと、 自分の袋の中にそのまま入れてくれました。 結構びっくりしましたね。 過剰に包装されるだろうというイメージがありましたが、 デパートで買っても生ものをそのまま持って帰れる時代なんだという衝撃がありました。
【阪部】以前まではこちらからお伺いする機会が少ないこともありましたが、 この度、 廣瀬様にはうまくご案内できたのかなと思います。 始めたばかりなので、 これからなのですが。

商店街ではどんな売り方?
【原】今回の調査では商店街での生鮮食品の容器包装についても調査に行っておられますが、 紹介していただけるでしょうか。
【安田】 「京都の台所」 として有名な錦市場では、 昔からの売り方をされているところが残っていていました。 量販店のような画一的な売り方ではなく、 顧客との距離が近いから包装がなくてもいいんだなと思いました。 売る立場の方が、 どの程度産地を知っているか、 どの程度顧客を知っているかということが包装に影響しているのではないかと思いました。
【近藤】京都市内の下町の商店街では果物屋さんのバラで盛られた新鮮な果物が印象に残りました。 ご主人に聞いてみると、 鮮度をアピールしたいから意識的にハダカ売りをしているのだそうです。 産地からビニールがついてくる商品も、 敢えてそれを外してザルに出して、 プラカードで産地名を表示して販売しています。 仕入れ先には 「ビニールを外してくれ」 と言っているけど、 どうしてもついてくるのだそうです。
  愛想のいいご主人で、 「これからの時代は温暖化やし、 ハダカの方が売れるんや」 とおっしゃっていました。 ハダカ売りで商品を直に見ることができ、 包装するかどうか買うときに選択できるのは商店街の利点ではないでしょうか。
【阪部】商店街のようにはいかないかもしれませんが、 おそらくこれからは地産地消が重要になってくるように思います。 催しでは、 地場の新鮮な商品をコンパクトで再利用できるコンテナに入れて、 そのまま売り場に陳列するという取り組みも容器包装や流通段階のダンボールの減少につながる販売方法の一つかなと思います。
  一般的な売り方ではどうしても包装が過剰気味になってしまっている部分もありますが、 販売の方法を工夫することも将来につながるのではないかと思います。
【近藤】確かに、 高島屋の地下に買い物に行って、 山積みになっているトマト、 ジャガイモを見たとき、 好きな数を選べるのはかえって楽しい買い物になっているなと思いました。 昔の八百屋ではそればかりだったんですけどね。

求める消費者、 ことわる消費者
【安永】近年、 生協も出店数が多くなって、 「この店はレジ袋もくれんのか」 と怒る方もいれば 「レジ袋はいらない」 と断る方もいます。
【原】求める消費者と断る消費者が出てきて、 その間で現場も困惑しているということでしょうか。
【安永】包装などでは、 ラップを破いて中だけ自前のパックに入れて持って帰る組合員もおられます。 対面であれば対応ができるんですけれども、 セルフサービスが前提になっているところは包装が必要という方が大半のように思います。 また、 共同購入でも袋を断る組合員がいるという声も聞きます。
【原】自覚的な消費者が、 ごみの発生抑制のためにいらないものを断る 「リフューズ」 を行っているということですね。 3Rではなく4R※、 「リデュース」 の前に 「リフューズ」、 このような消費者の行動が社会を変えていく契機になるかもしれません。
  売り手と買い手のコミュニケーションの中で合意点がどこにあるか。 業態ごとに微妙なズレはあるけれども、 社会全体の流れとして双方の合意点が、 ごみ発生抑制の方向に向かっていくのではないでしょうか。

 

食品流通と廃棄物、 課題と展望

【原】今回の座談会ではレジ袋の削減、 容器包装の削減に関して議論してきましたが、 最後に売り手側のお二方から感想や今後の方向性などを語っていただければ、 と思います。
【安永】これからももっと積極的に環境という切り口で販売方法を考えないといけないと感じました。 そして、 組合員さんともっとコミュニケーションをとっていくことが大事だと。 ハダカ売りすることのメリットも含めて、 お売りしていければいいなと。
  生協も以前はショーケースに商品を陳列していたので、 冷気があたって水分が飛ぶのを防ぐためにどうしてもラップが必要でした。 今は平台中心の売り場になっていますので基本的にはハダカ売りができる状況になってきています。
  商品管理の観点から言えば、 人がついていなければハダカ売りはなかなか難しいこともあります。 今後消費者との関係でうまくバランスをとりながら、 丁寧に扱ってもらうことを含めて、 売る方も買う方も同じ気持ちになっていくことで、 きっと売り場が変わっていき、 包装の状況も変わってくるのではないかと思います。 また地産地消も含めて生産者の方ともコミュニケーションをとりながら進んでいくことを大事にしていきたいと思います。
  今回は高島屋さんの環境の取り組みのお話を聞 けてよかったなと思います。 これからいろいろ教えていただきながら一緒にできることはさせていただきたいと思います。
【原】現場の視点からの課題と展望が見えてきたように感じます。 阪部さんのところの高島屋はいかがでしょうか。
【阪部】基本的にはどれだけ鮮度のいいものを、 旬の時に、 ということが大事だと考えています。 その意味で地産地消やフードマイレージの考え方も、 これから大切なことです。 環境方針の中にお客さまとのパートナーシップを大切にしながら取り組んでいくことを明記していますが、 環境催しなどを通してお客さまとご一緒に考えさせていただきたいと思います。 一般の売り場でもエコ包装の基準をもとに、 容器包装削減につなげていける取り組みを、 継続していきたいと思います。
  環境方針をもとに従業員一人ひとりの環境への取り組みを周知徹底していくとともに、 地域社会の中で、 京都独自の共生をめざすという点で、 容器包装材の削減だけでなく、 広く環境保全活動を積極的に行います。 今後ともよろしくお願いいたします。
【原】生協に求められている社会的役割、 百貨店の社会的役割を考えるとき、 今回紹介していただいた取り組み等を通して、 消費者、 生活者が自らの意識を率先して変えていくことはとても重要なことだと思います。
  まだまだ話題はつきませんが、 今日はここまでにしたいと思います。 またこのような機会がもてればと思います。