
地上波デジタル構想が発表されていらい、国内に吹き荒れていたHD旋風もUSAが消極的なことと、地上波デジタルのアナアナ変換に費用が掛かりすぎることが明らかになり、
また景気の先行きが不透明なことも追い討ちをかけ、NHKとキー局を除いては、一部で試験的にHDの導入がなされているものの、本格的な移行に二の足を踏んでいるのが
国内の状況です。24Pはパナビジョンが100台のレンタルカメラを用意し、世界中に貸し出している事もあって、作品は結構撮られているようです。ソニーは400台程度販売した、
と言っていますがそれはちょっと?ですが、1080iと比較してよく売れているというのは、それほど1080iが売れていない証拠だと思います。
2006年以降、地上波デジタル放送が全国で開始されればHDに徐々に移行していくものと思われますが、ただHDが写りすぎることへの抵抗が映画界にはあるのではないか
と思います。水戸黄門でかつらに境目がくっきり写ってはしゃれにもなりません。HDのほうがフィルムより確実に鮮明な映像が記録できるのですから。

SONYの24Pに対抗して松下のパリカムが使われ始めている。基本的には720Pで60Pで撮影し、必要に応じて、1Pから60Pの間で無段階で変更できる。主に使われるのは、映画用の24Pだが、1Pでの駒撮り、60Pでのスローモーションも可能。撮影時にフィルムガンマとビデオガンマがえらべるほか、フィルムガンマで撮影したものをビデオガンマに変換することも可能。
フィルムガンマで撮影したもののほうが、一目「色が濃い」と見える。もちろん、ビデオガンマで撮影したものそのままではTVでは再現できない部分もあるのだが、発泡酒よりは、ビールのほうが「美味い」のは確か。
映画関係者の「痒いところに手が届く」設計になっている。これでは、映画用フィルムが必用なくなってしまう。スチール写真のデジタル化に続き、映画フィルムのデジタル化もそう遠くない。富士とコダックは、16mmリバーサルフィルムの製造をやめてしまった。
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