HDノンリニア編集の課題

さくら映像

さくら映像

ムサシのコントローラーの使い勝手が良く、VTRでもHDDでもリニア風に使える。
とりあえず、プレビューを兼ねて、まずざっくり落とし込み、順番にカットで切り取り、全体の尺を出して、あとで順番を入れ替えた。
今のところ、CTLでの編集ができないが、これができればほぼソニーのエスプリ並にはなるが、ソニーと違うのはP2のダイレクト編集ができる事である。 ノンリニアで一番の問題は、メンテナンスであるが、パナソニックサービスが担当するようだ。
価格的は500万円程度。報道として欲しい機能は、リゾルブとモザイクの追っかけだが、これはほぼ及第点。 できれば、ビクチャア・イン・ピクチュアやDVE機能など余計なものはつけないか、隠して欲しいものだ。 音声は、ピッチコントロールくらいあれば充分。余計なものはつけないというのができるかどうか課題かもしれない。


XPRI・NSシリーズ

従来のXPRIで指摘されていた問題点はほとんど克服されている。
 CTLでも編集でき、オプションボードを使うとほぼリニア並みのジョグシャトル操作ができる。 編集前後につけるストップモーションもワンタッチで付けられるし、モザイク加工も3箇所同時にオートトラッキングできる。  唯一の欠点は、フォーマットがHDカムなのでDVC100MはHD−SDIでは取り込めるが、IEEE1394では使えない。
 SONYと松下も同じH.264なのだが、P2とXDカムEXが100%同じだとは限らないのでP2が使えるかどうかは分からない。 GFカードとの互換性も確かめられていない。
 SONYユーザーなら、問題なくニュースでも使えそうだ。短い資料映像の編集に使ってみたが、リニアより早く編集出来た。

過去の記事

ファイナルカットプロ ファイナルカットプロ

XSUN(サーバ)を使えば、かなりサクサク動く。 RKBなどが制作用に採用している。TYSは報道でも1式使用している。ただ、マックがニューバージョンになったので、すべてが検証できているわけではない。


CANOPUSカノープス

P2との相性がよく、MRTなどでも使われている。価格もIEEE1394だけて割りきれば300万円台で購入可能。


2005年1月時点

DVCとHDカムの比較  
 

  松下 DVC SONY HDカム
テープサイズ 1/4インチ ライブラリーや海外取材で有利だが、小さすぎて目立ちにくい場合も 1/2インチ βカムと同じ
テープの共用 25M・50・100Mは分類上黄色・青・赤とあるが、 基本的には全て同じなので、サイズが合えば使える。メーカーは保証していないがDVカム用のテープでもDVCに使える。 HDカム・SX・デジベタなどすべてテープが違い互換性がない。 (テープの穴を加工すれば、場合によっては裏技で使える場合はあるらしく、SXのテープは HDCAM で使用できるそうです)
テープのキズ テープ幅が狭い分、ダメージは受けやすいと思われるが、今のところHDでの問題は発生していない
音声の編集 初期の25Mでは再生音が聞き取りにくいということもあったが、HDでは問題ない JOGの時に デジタル ノイズが出る。しかし、気になるほどではない。FF REWでも常に音は出る。
フォーマットの共通性 AJ-HD1200Aの場合でもDVミニ・DVカム・25M・50・100Mすべて再生できる HDW-S280の場合、βカムSX,の再生HDカムの録再。全て再生できるのはM2000だけ。
価格 AJ-HD1200Aの場合フルスペックでも260万円前後 SONYのHDW-S280は、IEEE1394がなくて350万円前後。
iリンク IEEE1394対応。AJ-HD1200Aだとiリンクでもダビングできる Jシリーズでは、SD再生 のみ可能。
5.1対応 対応 音声8ch 音声4chなので対応できない。ドルビーアダプター を付ければ可能。
ノンリニアのと互換 アビッドやカノープスなど他社製品でも対応 自社のエスプリを推奨
鉛ハンダ対策 50M以降の製品はすべて対応済み 05年4月以降の対応のため、売れない製品で多種でてくる
テープレス時代の展望 P2でHDにも対応予定。HDでファイル転送が可能に XDカムでHDへの対応はかなり難しい。MAV777などではファイル転送できない
βカムとの互換 できない。 M2000 M2100 S2000 S280 が再生対応
サービス体制 放送機器の経験は10年足らずだが、頑張ってきている 20年以上の経験あるが、対応は地域によって違うらしい。
保守費 HD1600 A仕様 46.6万 M2000 A仕様 59.3万
機器のバージョンアップ 問題症状の80%?がRCCとTBSで発生しているが、 ほとんど無償で対策している。
24P対応 AJ-HD1700であればAJ-HD1600と価格・性能を含め ほとんど同じに対応できる。 AJ-HD1200Aとアップル の ノンリニア編集機の組み合わせでも対応可能らしい 24P対応のHDW-F500は製造中止になり、05年4月以降、24Pの再生はSRのSRW-5000でしかできない。 最近のM2000 は 24P 再生可能らしい。
HDV対応 DVC対応のノンリニアはほとんどHDVに対応できる SONYのノンリニアではHDVに対応できず、社外品に頼らざるを得ない
ENGカメラ SONYの730と比較して特に欠点は見当たらず、 感度は730より上と言われている
MXF対応 P2は MXF ファイル

SONY  HDカム

型番 価格 SR HDカム デジベタ βカム SX MPEG 24P 録画 備考
SRW-5000 9,450,000       SR  
SRW-5500 10,395,000         SR,HDカム  
HDW-M2000 6,825,000     HDカム  
HDW-2000 5,775,000             HDカム  
HDW-D2000 5,775,000         HDカム  
HDW-M2100 5,775,000    

×

 
HDW-S2000 4,725,000         HDカム  
HDW-S280 3,990,000         HDカム 1/2ラック
HDW-250 4,725,000             HDカム ポータブル
J-H1 1,575,000             × ビュアー
J-H3 2,940,000           × ビュアー

松下  DVC

型番 価格 100M 50M 25M DVミニ DVカム 24P 録画 備考
AJ-HD1700 6,400,000  100M  
AJ-HD1600     100M  
AJ-HD1400 2,700,000   100M 1/2ラック
AJ-HD1200A 3,060,000   100M 1/2ラック

AJ-HD1400は、AJ-HD1200Aに録画コントロールとエンコーダリモコンを付加したもの。

価格については、SONYは税込み希望小売価格。松下の場合はオープン価格で、フル装備の定価目安。

報道用ノンリニア

 SONYでは、XPRIを報道用ノンリニアとして使うためNHKと共同で、従来のBVEシリーズと同感覚で使えるコントローラーを開発。 それはそれで良いのだが、これまでも「DNE-1000に、VTRと同じ感覚で使えるコントローラーを」という話はあった。 
  「編集済の映像を、ニュースサーバや番組サーバに転送できる」と言っているが、SONY製品であることが条件で、他社製品とは通信できない。 もし、すでに他社の番組バンクが入ってしまっている場合はどうなるのだろう。 ソニー最大の財産は、編集機のプロトコルをすべて握っているという事ということだが、それを公開していない。 もっと積極的に公開して使ってもらってこそ、ソニープロトコルを充分活用できるというものだと思うのだが。
  IBOと同じように「すべてSONYでどうぞ」では難しいのでは? 普通のTV局では、番組バンクは技術局予算、ニュースサーバはサブに付属するものという位置づけならば、これも技術局予算になってしまう。 それでは報道局では予算取りができなくなってしまう。

 松下からはP2、ソニーからはXDカムEX、民生機でもDVDカメラが増えてきた。 いよいよテープレスカメラ時代が目前のようにも見えるが、果たして・・・・・

転機1、2006年、全国で地上波デジタル放送開始。

 HD放送が全国で見られる?はずである。 しかし、完全HDができるのはキー局だけで、準キーの名古屋、大阪でも完全HDは無理のようで、ましてやローカルでは皆無に等しく、NET番組はHDでも、 ローカルに切り替わった瞬間にSDからのアップコン映像になるのはマチガイナイ。アップコンの中身も、 16:9ならいいほうで4:3のサイドパネルでしか放送できな局も少なくないと思われる。

 この時点では、各局はHDマスターの新設に伴い、CMバンク、番組バンクのテープレス化は大きく進むと思われる。 しかし、制作現場では、テープのHD設備の導入が精一杯で、メーカーも、HDで収録できるテープレスカメラが供給できていないと思われる。 この時点では、SDレベルでのテープレスカメラを安定させるのが、技術的にも精一杯であるばかりでなく、ほっておいてもテープのHD機器が売れるのに、 莫大な開発費をかけて開発したテープのHD機器の開発費用を回収しないまま、次のテープレスHDカメラを発売するはずがないだろう。

転機2、2008年、北京オリンピックの開催。

 放送機器は、常にオリンピックを契機に開発が進んできた。 北京オリンピックはテープレスカメラの見本市の様相を呈すかも。また国内では、地上波デジタル受信家庭が過半数を超える頃で、 ローカルでも完全HD放送が可能な局が増え、テープでのHD機器の販売に陰りが見え始める頃でもある。またこの頃を境に制作設備のHD化から、 サテ局のデジタル化に設備投資の比重が移るだろう。しかし、ローカル局では過大な設備投資の負担に耐えかね、HD制作体制が確立できないまま、 より安価な設備が望まれているかもしれない。

 メ−カーでは、テープ機器の開発も終わり、ノンリニアの開発も順調?に進でいる頃で、HD対応の早い局では、支社、支局にテープレスカメラを導入し、 本社にオンエアサーバを導入しようかどうかといった頃か?

 プロダクションでもHD化をほぼ終え、新たな機材導入を考え始める時期で、ノンリニア編集機が実動機として現場に入り始めるだろう。

 番組バンク、オンエアサーバ、ノンリニア編集機を同期させて使う時期かもしれない。

 それでも、長時間取材はテープのカメラでしか無理だろうが。

XDcam

ローカル局のデジタル化プラン1

ローカル局のデジタル化プラン2


ローカル局のノンリニア化

独断的結論1:CMバンク、番組バンク等の比較的単独で導入できる設備のノンリニア化は、2006年のHDマスターと同時に導入を検討する。

独断的結論2:報道、制作編集機は、2006年までに可能な限りテープ編集で構成すべきであるが、 2008年以降ノンリニアに移行できる可能性を残すべきである。
 つまり、リニアでは再生・録画にVTRが必要であるが、ノンリニアになれば1編集機に録再機が1台あればよいことになる。場合によっては数台のノンリニアに1台の録再生機があればよいこともある。
 目先に安さにつられて、再生専用機を増やすと、ノンリニアに移行した場合、録画で使えなくなる可能性がある。
 すべての編集機とも録画・再生用に2台づつ入れると、ノンリニアにした場合、今度は1台づつ余ってしまう。
 要するに、すべての編集室にHD再生機を入れるまでは、頑張って、どんどんいれなければいけないが、 その後は、ある程度慎重に導入する必要あるということです。
 しかしローカル局で、2006年までに、すべての編集室にHD再生機が導入できる局はほとんどないので、あまり心配はないだろう。

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